いわゆる尾籠な話で恐縮ですが
大きいあれを例題にした漢字ドリルの大ヒットから
テレビやネット、雑誌、職場や家庭の食卓にまで
その名が巷にあふれた2017年、
それならば今こそはと
同じく尾籠系列にあたる、
お尻の中にできるあれに関する
ちょっとした自慢話をさせてください。

子供の頃からトイレのタイミングが一定ではなく、
おそらくつい無理をして力んでしまうクセがあったため、
お尻の中にいつしかそれが誕生し、
高校生のころにはすでに自覚をしておりました。
当時はその状況に対する理解が浅かったため、
しずめる方法もわからず、体に無理をするたび
冷や汗がでるような激痛に何度も襲われ、
救急車を呼ぼうとまで追い込まれたこともあったため、
社会人になってすぐの頃、これではいかんと
はじめて病院の門をたたきました。

その頃はまだ、恥ずかしいとか怖いとかの情報ばかりで、
おそるおそる予約を入れて行ってみると、
待合室はほとんど女性で、みんな目を合わせることなく、
ここにいるけど私はいない、
お墓の前で泣かないでくださいのメロディーが
聞こえてきそうなあの空間のことを
昨日のことのように思い出されます。

30年ほど前のことなので、今の治療状況はわからないし、
病院によっては全然判断が違うと思うのですが
僕のそれは外に飛び出さず、中にあるタイプだったため、
無茶さえしなければ普段の生活に支障無しと診断され、
切ったりはせず、優しく清潔に
仲良くしてくださいというアドバイス。
せっかく勇気を出して行ったのに
治療してくれないことが最初は納得いかず、
とても中途半端な気持ちになりましたが、
その後痛みの兆候が出ると、お医者さんの言葉を思い出し、
体を休めなさいという信号が点滅していると理解し
気をつけるようになったので、
健康のバロメーターというか、
マイドクターといいますか、
「アルフィー」という名前までつけて
今日まで一緒に仲良く暮らしています。
アルフィーのおかげできっと寿命ものびたことでしょう。

しかしながらこの手の話をすると
まだまだいぶかしい顔をされるのが世の現状。
僕のアルフィーが肩身の狭い思いをしないためにも、
大便乗ではありますが、漢痔ドリルでも出るといいのにと、
密かに願うのであります。