怪・その61

「今その話は‥‥」

子供ふたりがまだ小学生の低学年だったころ、
10年以上前の夏の夜のことです。

主人が残業で遅く、私と息子、娘の3人で
寝室で寝る準備をしていました。

こどもたちが怖い話をしてくれとせがむので、
前にみた怖い映画の一場面をはなし、
オチの部分を話そうと

「そうしたらね‥‥」

と言った途端、
バシッと電気のブレーカーがおち真っ暗に‥‥

それまでブレーカーがおちたことはなかったのですが、
不思議と怖いと思わず、
冷静にブレーカーをあげに行きました。

寝室に戻ると、こどもたちも怖くなかったようで、
また続きを聞きたがりました。

再びオチにさしかかり

「そうしたらね‥‥」

バシッ!

またもやブレーカーが‥‥

どうしたのかな? とまた上げに行き、
戻るとまた続きをせがまれましたので、

三度目の

「そうしたらね‥‥」

‥‥バシッ!

さすがに
「これはご先祖様が、
『今その話をするのは良くない』
って言ってるんじゃない?(笑)」

と、続きを話すのはやめました。

不思議だねー、と3人で話しましたが、
全く怖くなかったということのほうが、
今になるととても不思議です。

その後、ブレーカーが落ちたことは
一度もありません。

(あさみ)

こわいね!
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2018-08-30-THU