怪・その53

「深夜の墓地のそば」

今から20年位前の7月お盆の頃のことです。

その頃は主人の仕事が忙しく、
電車が無くなると良く
四ツ谷の会社まで車で迎えに行っていました。

その日も深夜2時くらいに、
いつも通っている、
谷中墓地の横の裏道を通って
会社に向かっていました。

少しくの字に曲がっている道を走っていると
先の電信柱側に
背の高い髪の長い白地に青の花柄の
ノースリーブのワンピースを着た人が
立っています。

こんな所でタクシーでも待ってるのかな?

と思いながら
通り過ぎる時に横見で見ると、

なんと顔の印象が無いのです。

通り過ぎた後に、
ルームミラーで見ると
確かに居るのです。

でも、頭がありません!

ゾーーットしてしまい、
怖くてもう後ろも見れず、
必死に会社に行きました。

帰り道に、話を聞いた主人が、
私が嫌がるのも構わず同じ道で帰りましたが、
もう、その場所にはいませんでした。

その後、何回もその道を通って
迎えにいきましたが、
見ることはありませんでした。

(みに)

こわいね!
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2018-08-18-SAT