最終回女の人には勝てません

──
女の人がもしも
エロスクラップを見る機会があるとすれば、
どのように楽しめばいいでしょうか。
みうら
女性はあんがい、エロスクラップを見ても、
引かないと思いますよ。
男のほうが
「こんなものをもし見られたらどうすんだ!」
と、ビビるもんです。
エロスクラップに貼ってあるグラビアは
そもそも、「女の人」なんですよ。
あれは女の人の写真なんです。
写真
──
考えてみれば、そうですね。
みうら
でも、じつは
ぼくの長いエロスクラップの歴史の中には
「男の時代」もありました。
──
男の‥‥写真の時代ですか?
みうら
男の‥‥というか、棒の。
──
ぼ、棒の?!
みうら
グラビア写真のなかに、コラージュで、
棒を貼りつけるという手法です。
それから一定の期間は
「棒さがし」に必死になりました。
毎日、棒のことばかりが気になって。
一応「男性期」と呼んでるんですけどね。
──
わはははは。
みうら
人がからんでいる状態より、
むしろ棒だけのほうがパンチがあって、いい。
そんな状態にまで陥りました。
写真
──
すごいところに転がるものですね。
みうら
あとはね、エロスクラップで、
「髭の生えたオヤジが睨みつけてる期」
なんてのもありました。
──
なんですか、それは!
(くわしくは動画をごらんください)
みうら
おそらくどこまで行っても、
写真に女の人が写ってる限り、
エロスクラップを見て
女性は驚かないと思います。
そこがちょっと、自分では
悔しいところなんですけどね。
逆にいうと、いま、ぼくは
エロスクラップを
女の人のためにやっている感じがするんです。
言うなれば女性誌の編集長ってとこですかね。
──
はっはぁ、なるほど。
こうやってお話を聞くと、
エロというものはいろんなところにぶつかり、
大宇宙を形成していくんだということが
わかりました。
みうらさんは過去に一度
エロスクラップの展覧会をなさいましたが、
また、わたしたちが、エロスクラップを
拝見できる日が来ればとてもうれしいです。
ありがとうございました。
それでは本日の、最終回の動画をおたのしみください。
ポイント
本日の「エロ編」動画ポイント

□男が思う「ウワァ!」と女の「ウワァ!」は
 違います。

□女性の写真を集めていたはずのエロが、
 考えもしなかった方向に広がることもあります。

□人生はドント・ルック・バックです。

□寿司はネタの鮮度が高いうちに握りましょう。

□あらゆるものは流転していきますが、
 逆に、自分から「違うかな?」というものに
 近づいていく努力も必要です。
 自分の気持ちに正直すぎてもダメなのです。

2015-01-30-FRI

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