BOOK
「ほぼ日」読者が寄ってたかって、
コンピュータ用語辞典をつくろう。

わーい、全部埋まりましたよ〜!

みなさん こんにちは!
ウッシーことティーチャーけいこです。

あまりにもおそくなりましたが、
あけましておめでとうございます。
年末年始も途切れることなく投稿をいただき、
感想やハゲマシのメッセージも届いたりして、
メーラーの「送受信」ボタンを押すのが
毎日ほんとうに楽しみでした。
今年も『ほぼ辞書』をどうぞよろしくおねがいします。

さて、
「おれが前に送った投稿どうなったんだよぅ」
と、クサっていたみなさん。
お待たせいたしました。
じゃーん!本日は辞書最新版のリリースです。
前世紀末にお願いした「まだ説明がないことば」も、
おかげさまで全部埋まりましたよー。

今日初公開のことばです。

インパク
システム部門
終了(システム終了)
データの単位
デジタルビデオ
デジタル回線
ファイル
ホームページ
モバイル
BBS
FTP
iモード

これ以外のことばにも
情報がもりもり追加されています。
ちょっとみてみてくださいまし。
内容が格段にリッチになっていましてよー!

ことばのリストへGO!

辞書づくりを始めた頃にくらべると、
ほぼ日の読者が直接説明してくれる、ナマの声が
聞こえてきそうな説明が増えてきました。

「モバイル」

モバイルは『移動性の』を意味し、
あっちこっちにパソコンを持ち歩いて、
その場で作業することをいう。

ほぼ日スタッフの方々が外出先でメールをチェックしたり、
darlingが出先から原稿を送ってきたりと、
私たちがほぼ日を楽しめるのも、
この技術のおかげ。(ですよね?きっと)
(zaki)


次の若谷さんなんて、もう怒っちゃってます。

英語で「mobile(形)」。
「移動可能な」、とか「可搬性のある」程度の意味。
これが「もばいる」と読まれるのは
かっこつけた一部の日本人による
「かっこつけ日本人訛り」の可能性が大。

●正しい(?)用例

モバイルコンピュータ
モバイルねこ
モバイル冷蔵庫
モバイル文鎮など、可搬性のあるものすべてOK!
あと、モバイル石油もOK。スペルはいっしょなんだ。
もんくあっか!
(若谷 純)


なんだかこれから「モバイル」ってことばを使うのが
こっぱずかしいような気がしてきたりして‥‥。


現在掲載されていることばへの追加投稿と、
「これ加えたほうがいいんじゃない?」ということばの
送り先とお願い


送り先はjisyo@1101.comです。
締め切りは特に設けません。
思いついたらいつでもどうぞ。

・ことばの説明は
 ひとつのメールにひとつのことばにして下さい。
 メールのタイトルは「アイコン」「クリック」など
 説明を書いたことばにしてください。

・リストに加えたほうがいいことば(わからないことば)
 を思いついた方は、
 メールのタイトルを「ことばの追加」として、
 本文にそのことばを書いてください。
 ひとつのメールに複数のことばを書いてもOKです。
  
・本名またはハンドルネーム(インターネット上の
 ペンネーム)を、本文に書いて下さい。
 採用になった時、これが辞書に掲載されます。


今日のナイス!

リストに入れてはみたものの
もしかしたらいらないことば、なのかも、
なんて、ちょっと弱気になっていたんですけれど、
きましたよきましたよ。
やっぱりみなさんも気になってたんじゃないですか
「システム部門」。

目に見えないところで
大変お世話になっているに違いないとは思うけど、
なんとなーく何をやっているのかわからない。
質問したら怒られるかも。みんなきっと理系だし。
そんな先入観が私にはありました。

で、実際はどういう部門なのかというと、
こういうことなんだそうです。

通常、企業内の情報システムの、
企画・構築・運営などをする部門をいう。
(朴念仁)

(会社内などにある)パソコンやネットワークといった
デジタル機器を設置・管理したりする管理部門。
会社内では総務部・管理部など総合部門の管轄下に
あることが多いが、所属する部員は技術系の人が多い。
稀に総合職の人が、ちょっと詳しいという理由から
配属されることもあるらしい。
(tanny)


ふむふむ。企業内の情報システムって、
入金処理とか給与とかのアレ、ですよね。
ややこしそうな仕事をしなさる方々、なんですね。

ネットワークの管理、というと、
最近話題のこんな話も寄せられました。

システム管理者は「へんなサイト見てたり、
私用メールしてないかって調べるなんてナンセンスだよ。
仕事しないやつはどうやったってしないんだから」などと
いっているが、
あなたの運命がいつどうなるかは誰も分からない。
うわさでは数ヶ月分の履歴はサーバーに残ってるらしい。
(ブーツのひも)


アメリカのゼロックスって会社でしたよね、
会社でお買い物サイトやエッチサイトを見ていた社員が、
クビになったのって。
なんだかちょっと恐い感じー。
一方、このような声も。

その方達のトレードマークはなんといっても「スリッパ」。
それをパタパタと鳴らしながら私たちの部署に来ては、
分厚いアウトプットの紙束を置いていかれました。
本当はとても頭のいい方々だったと思うのですが、
とてもきさくでコンピュータに関する質問に
丁寧に答えて下さり、新しいゲームを教えてくれたりと、
本当に頼りになる方達でした。
(ざっしゅ)


スリッパ!足音が聞こえてきそう。
この会社のシステム部の方は、のんびりしていて
なかなかいい感じなんですけれど、
投稿していただいたメールの比率から判断すると
一般社員にとっては、やっぱりちょっと質問しづらい部署、
という感じを受けました。

そこで、こんなノウハウを。

ここに一般従業員が相談をもちかける場合のコツは、
知ったかぶりをしない、知ってても
「ちょっとよくわかんなーい」ふりをすることです。
そうするとわりとていねいに面倒みてくれたりします。
ヘタに知ったかぶりすると専門用語の怒涛の波に
のまれて何がなんだかわからなくなるので要注意!です。
(たみやん)


なーる。これは賢いかもしれない。
わからない、って素直に聞いたらよかったのに、
知ってることば、使ってみたくなっちゃったり
するんですよねー、憶えたての時って、特に。
私も失敗した覚えがあります。

次の方は、システム部門に所属してる方ですね、きっと。

よく電気屋さんと勘違いされます。
テレビが故障したときも「直してくれ」と言われたときは
絶句しました。
また、会社が大きくなると、
システム部だけでは全てを見ることが出来なくなるので、
個々のマシン管理は部門単位に担当者を選定することに
なります。
選ばれてしまった不幸な人間は、
通常業務の他に、部内のパソコンのメンテナンスを
しなくてはいけなくなるのです。
技術系の部門なら各員が自力でなんとかしてくれますが、
事務系の部門だと地獄です。
一日マシンメンテにつぶされることもしばしば。
頼むから「ゴミ箱」が満杯で動かなくなったくらいで
呼ばないでほしい。
(tanny)

地獄、ですか!はー‥‥。
システム部門やマシン管理の担当の方にも、
それなりのご苦労があるんですね。
忙しい時に面倒なこと頼まれたら、
そりゃ、にこにこしてばっかりいられないですよ。
「仕事なんだからやれよ」みたいな感じで
ろくに調べもしないで横柄に頼む人、とかも、
きっといるんでしょう。

これって、「理系の同僚」との関係でも
同じことが言えるんじゃないでしょうか。
わからないことがあって質問したり
お願いごとしたりするときは、
これ、思い出さないといけませんね、みなさん。
 知ったかぶりしない。
 一応、調べてみる。
 お願いのしかたを、ちょっと考える。
そうしたら、少しはいいコミュニケーションが
できるようになるかも。
知恵の宝庫(たぶん)の力、拝借したいですもんね。


ところで、話は変わりますが
コミュニケーションといえば、
2001年1月10日付の朝日新聞の一面に
こんな記事が掲載されていました。


ネット漬け、人恋し
 
インターネットだけを頼りに暮らしたマドックスさん。
買い物はすべてネット注文による配達だった

元日の未明。ミッチ・マドックスさん(27)は 
1年ぶりに米・ダラスの家から外に出た。
友人や家族の祝福にこたえ、地元テレビ局のカメラに
手を振った。

人はインターネットだけで生活できるか。
1年間家にこもって実験した。
その前に改名した。姓はなく、名はドットコム・ガイ。
(後略)


(朝日新聞2001年1月10日1面より/記事全文はこちら)
http://www.asahi.com/tech/feature/20010110a.html


ひえーっ!強烈なことする人がいるもんですね。
記事によると、生活にはほとんど困らなかったそうですよ。
辛かったのは、トイレとシャワー以外、
24時間カメラで監視されたことだったとか。

実験を終えてのマドックスさんのコメントを読んで
そうでしょうよ、とは思ったけれど、
ちょっと心に引っかかるものもありました。

「毎日外に出て、だれかと会いたいと思うのが人の本能。
 100年後の人類が、こんな極端な暮らし方をすることは
 ないと確信した」

 
うーん。
「こんな極端」なことはなくても、
インターネットは、人と人との関わり合いのかたちを
着実に変化させていますよね。
良し悪しは別にして、「変わってきている」というのは
事実だと思うんです。

このマドックスさん、記事によると、
インターネットで知り合った人と結婚するとのこと。

いわゆる「出会い系サイト」や「チャット」や「BBS」
で知り合った人と、友達になったりカップルになったり、
という人は、今はいくらでもいるでしょう。
個人的には、
それは、単に出会いの場がネット上だった、というだけ、
合コンで知り合ったのと何が違うんじゃ!
という風に、思わないこともありません。

しかし、よく考えてみると、
マドックスさんの場合は
1年間ずっと自分の家にいたんですから、
たとえ、写真やムービーを交換していたとしても、
パソコンの画面でだけ、彼女を知っていたわけですよね。
それでも、結婚をきめる、というところまで
気持ちが動いた、と。
これは、私にとってはちょっと驚きです。

まあ、マドックスさんの話は、
それこそ極端な例でしょうけれど、
例えば、家に引きこもりがちの人が
メールで人と交流することで救われる、
ということもあるでしょうし、
BBSで中傷された人が、ネットストーカーになっちゃう
というようなことも起こる。

もっと日常的な場面でだって、たとえば、
口に出しては言いづらいことも、メールなら言いやすい。
遥かかなたに住んでいる友人にも、
メールがあればしっかりつながれる‥‥。

あたらしい技術が生み出すコミュニケーションで、
何が変わり、何が変わらないのでしょうね。

みなさんの中にも、インターネットを通して、
今までにはないような経験をなさった方、
きっといらっしゃるのではないでしょうか。

それって、どんな感じがしましたか?

こんな体験をしたとか、こんな気持ちでいるんだ、
というようなこと、ぜひ聞かせてください。
わたしたちの辞書には、
こういうインターネットのコミュニケーションにまつわる
あたらしい事実、エピソードやノウハウなんかも、
どんどん入れていきたいと思うのです。

いまも「出会い系サイト」「チャット」「BBS」「メル友」
というようなことばがリストにありますが、
もっとほかのことばを増やしてもいいと思います。
時にはちょっと色っぽい話もアリ、ってことで。
あ、でも、ちょっと、ですよ。

あて先は、いつもどおりjisyo@1101.comですよん。


‥‥なんだか年明け一発目から、
濃厚な話題でスタートしちゃった。
でも興味あるなあ、このあたりのこと。

みなさんのお便り、楽しみにお待ちしています。

では、本日はここまで。
また次回、お会いしましょう。
ウッシーことティーチャーけいこでした!

2001-01-18-THU

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