ジワジワと夏の足音が迫ってきていますね。
全国的な梅雨明けにはもう少し時間がかかりそうですが、
今週は雨の時、晴れ間に、曇っているときに、
静かに、わいわいと、
いろいろな気分に応じて、読んでいただけるように
幅広いジャンルの本を入荷してみました。

【本】 2003/07/09
「超」一流の自己再生術

著者 二宮 清純
定価 660円
ページ数 221ページ
出版社 PHP研究所
ISBN 4-56962170-8
●関連するほぼ日のコンテンツ
 【ダーリンコラム
 敗者の美学なんて、飽きてない?】

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 【Amazon.co.jp】
二宮さんの書くもののファンだし、
スポーツマンを題材にして、しかもテーマが「再生」
というのだから、読んだらおもしろいに決まっている。
あんのじょう、おもしろい。
まず前書きの部分に、かなり挑発的な文章を見つけて
すっかり刺激されてしまった。

私は「敗者」にさして魅力を感じない。
翻って「勝者」はいつも魅力的だ。
なぜなら「勝者」とは、いつ、どんな場面においても
「敗者」よりも思索を巡らせ、工夫をこらし、
相手より一歩でも先んじようと
努力を怠らなかった人たちのことをいう。
結果としての「勝利」とは、
神がそっと与えた褒美であり、
次のステージに進むためのパスポート
という言い方もできる。
ところが、この国では「敗者の美学」という言葉が
肩で風を切るように公道を闊歩し、
勝因や敗因を分析する根気のいる作業よりも、
責任を放棄したようにすら思える感情の発露の方に、
なぜか支持が集まる。

二宮さん、ぐっと身を乗り出して
本気で語ってるなと思った。
敗者の美学を語ることは、かつては
独自の視点であったし、魅力もあった。
しかし、それは、勝者への称賛のみが伝えられるような
情報の少ない時代の「おっとどっこい」な
視点だと思うのだ。
この『「超」一流の自己再生術』という本を読むと、
きっとあなたも、勝者たちに、
まず惜しみなく拍手をおくれるようになると思う。
(darling)


【本】 2003/07/09
環境危機をあおってはいけない
地球環境のホントの実態

著者 ビョルン・ロンボルグ著/山形浩生訳
定価 4,500円
ページ数 671ページ
出版社 文藝春秋
ISBN 4-16365080-6
●関連するほぼ日のコンテンツ
【ほぼ日・大アンケート祭り集計部より】
●本を買いたい方はこちらへ
 【Amazon.co.jp】
この本は環境に関するさまざまなデータを、
どう判断すべきかについての丁寧な考察が載っていて、
とってもおもしろかったんです。
同じ統計データを使っていても、
いかに問題のすりかえが発生するか?
そしてそもそも、統計データ自体はただしいのか?
根本的なところから、統計資料を見つめ、
現実に起きていることを理解しようとする。
世界中で批判も浴びている本なのだろうけれども、
すごい問題意識を持つ力作だなぁ、と
興奮しながら読んでいたんです。

「もし世界の本当の状態を理解したいなら、
 大事なことに専念して、
 しかも思いこみではなく現実を見る必要がある。
 この二つの要件を見てやろう。まずは大事なことから。
 世界の状態を評価しようと思ったら、
 それは比較によるしかない。
 伝説によれば、だれかが『人生はつらいよ』と言ったら、
 ヴォルテールは『何にくらべて?』と返したとか。
 基本的に、何を比較対象にするかが問題になる。
 ぼくはそれが、
 『以前はどうだったか』であるべきだと論じる。
 こうした比較は、ぼくたちの進歩を示してくれる
 ----ぼくたちは以前よりもよくなったか悪くなったか?
 これはつまり、
 トレンドを見てやるべきだ、ということだ」
 (『環境危機をあおってはいけない』より)

(メリー木村)


最後に7月2日に発売になった新作本。
こちらは一人で読むよりわいわいと何人かで
見たほうが楽しいかもしれませんね。
コンテンツでも写真の一部紹介されていますよ。


【本】 2003/07/09
これ誰っ!?

著者 清水 ミチコ
定価 952円
ページ数 191ページ
出版社 宝島社
ISBN 4-79663450-9
●関連するほぼ日のコンテンツ
【清水ミチコの試供品無料進呈】
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顔マネの新作や、溶け込むシリーズなど、
ある意味、写真集。
もちろん、文章もたくさん書きました。
本はこちらからまずは、強く、ひらに、
よろしくお願いいたします。
で、私は(5月31日現在)今夜これから
その本の前書きと後書きを書き終わったらおしまい!
やったあー!たぶん。
(清水ミチコ)


※ほぼ日書店註
顔マネ写真の一部はこちら
でもクイズになりました。
プレゼントのご応募は締め切っておりますが、
ぜひ楽しんでくださいね。

それでは、今週もよい読書を!
来週水曜日には梅雨も明けているといいですね。

2003-07-09