ブタフィーヌさんのぬいぐるみを、バンプレストさんといっしょに、つくりました。

第2回 ブタフィーヌさんらしさをつくるには。

最初のサンプルでは
「大阪のおかんやがな!」
みたいな顔になったりとかしましたよ。
一同 (笑)
ここからスタートして、
おかんじゃ、いけない、
ってことで。
ははははは。
こっちの方に修正されて。
微妙ですが、違いが
わかりますでしょうか。
右が最初の「おかん」バージョンです。
髪の毛が、ちょっと妙です。
そうですね。
生え際あたりの雰囲気とか。
横の長さも違いますね。
微妙に修正していただいたんですね。
ちょっとずつ、ちょっとずつ
修正をしていきました。
CGとかで、おかんにしないように、
イラストで説明して直してもらったりして、
こうなりましたみたいな感じですね。
いろいろ、ほんとにお世話をかけました。
いえいえ、とんでもないです。
前足の角度も、全然ちがうんですよ。
わかります?
最初はこうなってたんですよ。
それが、前足の縫い目が、
ちょうどひづめのようになるように
自然なかんじになりましたね。
あ、ちゃんと、
とんそくに、なってますよね。
とんそく‥‥
とんそ‥‥あっ。ええと、
ブタフィーヌさんらしい、前足に。
はははは。そうですね。
なるほど、工夫されてるんですね、
ここに縫い目がくるように。
そうですね。
顔にも何本か縫い目が
入ってると思うんですけど、
球体ってやっぱり一番難しいんですよ。
形をつくるのが。
はい。
要は、線、縫い目を作れば作るほど、
球体には近づいていくんですけど、
見た目がどんどん悪くなっていく。
はい。
そこらへんのバランスが
難しいかもしれないですね。
あとは、ほんと一個一個手作りなので。
えっ、手作り?
300個、手作り?
はい。
機械では、できないので。
手作りです。
ええー!
手作りなんですか!
型紙とか、もちろん、
機械で裁断してるんですけど、
縫って綿を詰めていくのは、
若い年代の中国人のスタッフが、
並んで、綿を詰め詰め。
へぇー!
綿も、何グラムって決まっていて、
それをそこのライン長みたいなのが見て、
これダメ、これOK、これダメ、これOK、
というふうにチェックしながら作っていくのが、
ぬいぐるみなんです。
おもちゃって、全部、
機械でつくっているイメージがあるんですけど、
ぬいぐるみは、もう、たぶん、ずーっと
手作りなんじゃないのかなぁと思います。
はぁー。
全く同じ個体はない、ってことですね。
ないですね。
それは、まちがいなくないですね。
全部。
そうですよね。
はぁー。
もう詰め方によって表情が変わるので、
最後に揉んで調整して出荷したり。
同じグラム数入ってても、
部分的に寄っちゃうブタフィーヌがいたら。
こうやって(やさしくモミモミ)
やってくれるんですね。
はい。
「あみぐるみ」もそうですものね。
綿を入れながら
すごく丁寧に形を整えるんです。
それで表情がかわります。
同じことですね。
ああ、そうなんですか。
中国の現場の人たちには
ブタフィーヌさんがなんであるかみたいな、
根本的なことは、伝えるんですか?
いや、それは伝えていないです。
なんだと思ってるんでしょうね。
ブタじゃないんだけど‥‥
髪があるし‥‥
サンプルに
「ブタフィファサン」
って書いてある。
ははは、ブタフィファサンって
呼ばれてたんだ。
きっと中国では
めでたい動物ですよね。
しかも黄色は風水的にいいはずですよね。
なにかおめでたいものだろうな、
みたいなふうにとられてたりしたらいいですね。
はははは。
はははは。
でも、マンガをみんなで
読んでたということではないのに、
このかわいさがちゃんとできるのはすごいなぁ。
意外と若い子が作ってるんですよね。
そうですね。若いです。
すごい若いチームでつくっています。
(つづきます)
2008-12-09-TUE
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