ほぼ日テレビガイドシリーズ春の連ドラチェック2018 あややとふたりのプロフェッショナル
連ドラチェックと言いつつ、
その掲載時期の微妙なズレから
チェック機能はあまりなく、
すっかり「ドラマ座談会」として、
それでも多くの人に待たれている
恒例のコンテンツです、お待たせしました!
さあ、とにかくサッサとはじめましょう!
ほぼ日刊イトイ新聞が誇る、
超弩級テレビッ子、あややが
脚本家、森下佳子さんと
マンガ家、荒井清和さんといっしょに
今クールの連続ドラマについて語ります。
有意義な話のなかにくだらない雑談も?
いえいえ、むしろバランスは逆で、
基本雑談、脱線上等、いい話もときどき。
例によって長くなると思いますので、
どうぞのんびりおたのしみください。
進行は、ドラマのことはまったくの素人、
「ほぼ日」の永田が担当します。
味わい深いイラストは、
「沼のハナヨメ」でお馴染み、
「気仙沼のほぼ日」のサユミが担当。
それでは、はじめまーす! 沼のハナヨメ 気仙沼のほぼ日
連ドラチェックと言いつつ、
その掲載時期の微妙なズレから
チェック機能はあまりなく、
すっかり「ドラマ座談会」として、
それでも多くの人に待たれている
恒例のコンテンツです、お待たせしました!
さあ、とにかくサッサとはじめましょう!
ほぼ日刊イトイ新聞が誇る、
超弩級テレビッ子、あややが
脚本家、森下佳子さんと
マンガ家、荒井清和さんといっしょに
今クールの連続ドラマについて語ります。
有意義な話のなかにくだらない雑談も?
いえいえ、むしろバランスは逆で、
基本雑談、脱線上等、いい話もときどき。
例によって長くなると思いますので、
どうぞのんびりおたのしみください。
進行は、ドラマのことはまったくの素人、
「ほぼ日」の永田が担当します。
味わい深いイラストは、
「沼のハナヨメ」でお馴染み、
「気仙沼のほぼ日」のサユミが担当。
それでは、はじめまーす!


  • あやや

    ほぼ日刊イトイ新聞随一のテレビッ子。
    どんなに忙しくても
    録画したドラマは必ずチェック。
    毎週発表される
    視聴率なども無意味に把握。
    幼少期から蓄積された
    テレビの知識は無尽蔵。
  •  荒井清和

    漫画家・イラストレーター。
    ほぼ日刊イトイ新聞にて
    『TVウォッチャーの逆襲』を
    超不定期連載中。
    「写真より似てる」という
    高品質な似顔絵には定評が。
    ドラマ、スポーツ、
    バラエティー番組などが好き。
  • 森下佳子

    脚本家。『JIN-仁-』
    『世界の中心で、愛をさけぶ』
    『白夜行』『天皇の料理番』などの
    名作ドラマを生みだす。
    NHK朝ドラ『ごちそうさん』で
    向田邦子賞を受賞。
    2017年の大河ドラマ『おんな城主 直虎』も
    大好評でした。



第1回
まずはデジタルの話と『直虎』の話から。
──
たいへん掲載が遅くなってしまいました!
あやや
申し訳ありません!
連休明けになってしまいました。
──
春の連ドラの座談会が
連休明けに掲載されるなんて、前代未聞!
‥‥と思ったら。
あやや
意外に、これまでも、
やらかしてましたね、私たち。
──
はい、過去にさかのぼって、すみません。
あやや
まあ、さすがにもう、
速報性は求められていないとは思いますが。
──
とはいえ、
もっと早く掲載できるようにがんばります。
すみませんでした。
ちなみに、今回の座談会は、
「4月9日」に収録されております。
その時点でのおしゃべりとなります、念のため。
あやや
と、ここまでのところが、
「遅れてしまった言い訳」として
あたらしく足しているところで。
──
はい、ここからは当日の模様をお伝えしていきます。
あやや
はいはい、どんどん行きましょうよ、もう。
よろしくお願いしまーす。
森下
よろしくお願いしまーす。
荒井
よろしくお願いします。
一同
(拍手)
──
さあ、やりましょう。
あやや
やりましょう、やりましょう。
あの、もうね、大本命から行っていいですか?
森下
お。大本命?
荒井
今季の大本命から語る、と。
あやや
そうそうそう、
トウカイテイオーですよ、馬で言うと。
──
馬で言うのはいいけど、古すぎるだろう。
90年代の馬だぞ。
あやや
じゃあ、ハイセイコーですよ。
──
70年代だ!
森下
あやや、生まれてないでしょ(笑)。
荒井
で、今季の大本命はなんですか。
あやや
いや、やっぱり、いきなり大本命はやめておこう!
──
なんなんだよ。
あやや
いや、でも、今季、話題作がいっぱいあるんですよ。
その意味では本命乱立。
テンポイントとトウショウボーイ。
──
だから、どうして70年代の競走馬の話になるんだ。
あやや
まずは、華やかな話題作から行きましょう!
『花男(はなだん)』です!
森下
え、『花男』?
荒井
正確にいうと、タイトルは『花男』じゃないですよ。
あやや
そうですね、正しいタイトルは、
『花のち晴れ~花男 Next season~』。

花のち晴れ~花男 Next season~

TBS●火曜22時

荒井
TBSの火曜22時。
いま、いちばん勢いがある枠ですね。
あやや
そのとおりです!
──
ちなみにその枠は、ほかにどんなドラマが?
あやや
最近で有名なのは『逃げ恥』。
森下
『カルテット』。
荒井
『重版出来!』とかも。
──
おおー、なるほど、
ぼくでもわかる有名なドラマばかりです。
あやや
直前のクールは『きみが心に棲みついた』。
そのちょっと前には、あれがありました、
東出くんの怪演が話題だった‥‥ええと‥‥。
荒井
『あなたのことはそれほど』。
あやや
そう、あれ、気持ち悪かったですねー。
森下
気持ち悪かったねぇ(笑)。
あやや
東出くんはああいう、
妙なハマり方をする役が‥‥というふうに、
序盤から脱線するわけにはいきません!
──
おお、みずから脱線を止めた!
荒井
新しいですね。
あやや
だって、今季は
語りたいドラマがたくさんありますから。
ええと、この『花のち晴れ』ですけどね、
井上真央ちゃんと松本潤くんの組み合わせで
大ヒットした『花より男子』の
続編的な作品なんですが、
続編的な作品ではございません!
──
おまえはいったい何を言ってるんだ。
森下
あはははは。
荒井
ふはははは。
あやや
ええとね、だからね、
あの「牧野つくし」ちゃんのその後が
描かれるわけじゃないんです。
ただ、世界観は共通しているというか、
ずばり、同じ高校の10年後が舞台なんです。
森下
へぇー。
荒井
ほう、ほう。
あやや
さあ、ここで、みなさんに質問ですが、
前作の『花より男子』というドラマ、
見てました? 好きでした?
ハイ、私は見てて、大好きでした!!
──
質問しておいて自分で答えるのか。
あやや
語らせてください。
語らせてつかぁさい。
──
誰なんだよ。
あやや
いいですか、このドラマは、
ご存じのように原作のマンガがあります。
そのマンガの『花より男子』を読んでたとき、
私はもう、ドンピシャの中高生だったわけです!
花も恥じらう十代です!
で、ドラマになったときは二十代!
まさに、『花より男子』とともに
大人になってきた感覚があるわけです。
で、そんな私が、いいですか?
なんと、40歳になりましたぁ!
(自分で拍手)
森下
あ、そうなの!(つられて拍手)
荒井
おめでとうございます。(つられて拍手)
──
なんだ、この拍手。(つられて拍手)
あやや
40歳になりましたぁ!
はいはいはいー!(自分で拍手)
──
わかったから。
あやや
ハッピーバースデー、私!
森下
え? もしかして今日誕生日なの?
あやや
いえ、先月。
──
なんなんだよ。
あやや
ともかく、連ドラを見続けているうちに、
二十代だった私も四十代に突入です!
荒井
大台突入ですね。
──
ん? この、連ドラチェックが
はじまったときって、いつだっけ?
あやや
ええとね、最初は2008年ですよ。
──
えっ、うそ、じゃあこれ、10周年?
森下
えっ?
荒井
あ、そうなりますか。
2018年ですものね。
あやや
そうですよ、10周年!(拍手)
──
わぁ、ぜんぜん考えてなかった!(拍手)
森下
あらあらあら。(拍手)
荒井
我々も10周年ですか。(拍手)
一同
わーーー!(拍手)
森下
ちなみに、はじめてこの座談会を
したころのあややって‥‥。
あやや
29とかです。
森下
ええーーーー、時が経つのが速い‥‥。
あやや
あっという間に3世代ですよ!
荒井
3世代?
森下
3世代? どういうこと?
あやや
だって、連ドラチェックをやってる間に
二十代、三十代、四十代と、
3つの「十代」を過ごしたわけです。
──
それは3世代とは言わん。
あやや
そんなことよりね、
私が年齢の話を切り出したのは、
誕生日を祝ってほしい、
というわけじゃないんです!
(机をドンと叩く)
──
机を叩かないでください。
(こぼれたお茶をふく)
あやや
いいですか。
ずばり、高校生のきゅんきゅんする恋愛が
テーマのこのドラマを、いま、誰が見るのか?
「それは、自分なのでは?」と
私は思うわけです!
森下
ああ、つまり、三十代後半から四十代。
あやや
そうです、そのへん!
──
しかし、だとすると、失礼ながら、
年齢差があるね、主人公と。
あやや
ハイ、そこです!
おっしゃるとおり、制服の女子高生が
きゅんきゅんしているところに、
アラフォーの視聴者が自分を重ねると、
さすがに痛いわけです。
つまり、「自分きゅん」はムリ!
荒井
「自分きゅん」(笑)。
あやや
すんなり「自分きゅん」できてたのは、
原作のマンガを読んでいた中高生のときです。
で、二十代のときに見た、
井上真央ちゃんの『花より男子』も、
気持ちを主人公に重ねるぶんにはOK。
ただし、やや「なつかしきゅん」です。
森下
「なつかしきゅん」(笑)。
──
40歳のいまは?
あやや
40歳のいまは、なつかしいを超えて、
「ああ、こういうのあったねぇ‥‥」と。
そういう、ちょっと距離を置いた、
客観的な共感なわけです。
言うならば、「客観きゅん」。
──
「客観きゅん」!
あやや
あ、いいね、あったわー、こういうの久しぶり、
みたいな「客観きゅん」です。
森下
「客観きゅん」(笑)。
あやや
その、「客観きゅん」こそが、
このドラマをたのしめるポイントではないかと
私は、思うわけです!(どん!)
──
だから、机を。(お茶をふく)
あやや
序盤、いきなりですが、
言ってもいいですか?
森下
言うんでしょ。
荒井
言うんでしょ。
──
言うんでしょ。
あやや
ドラマの中で、
井上真央さんと松本潤さんの学年が、
10コ上にいた、という設定になっているところが
見事な「客観きゅん」なんですよ!
仮に、牧野つくしとF4の十年後をドラマにしたら、
きゅんきゅんどころじゃなく、
ふつうに社会人を主人公にした
かなりヒリヒリしたものになるでしょう。
森下
あー、そうだね。
あやや
かといって、牧野つくしとF4の同じ話を
若いキャストでリメイクすると、
当時のファンにはまったく響かない。
荒井
なるほど。
だから、当時きゅんきゅんした世代を、
「10コ上の世代の人たち」と
ドラマの中に位置づけることで、
見ているほうも、ドラマに自分が重ねやすくなる。
森下
まさに「客観きゅん」だね。
あやや
そーーなんですよーーー。
──
解説はよくわかりました。
それはさておき、もうちょっと、
実際のドラマをチェックしていきましょう。
荒井
やっぱり、誰が主役をやるのかが気になりますね。
あやや
前作の牧野つくしにあたる、
主役の女の子を演じるのは杉咲花ちゃん。
子役出身です。
さあ、どうなんでしょうか、
この子が井上真央ちゃんになれるのでしょうか。
森下
うん、気になるね。
──
いまは、有名なんですか。
荒井
ちゃんと実績はありますよ。
でも、連ドラの主演ははじめてかな。
──
じゃ、わりと今回、大抜擢?
荒井
大抜擢といえば大抜擢ですね。
あやや
でもね、思えば、
井上真央ちゃんも子役出身で、
似たような立ち位置だったんですよ。
連ドラの主演を文句なく
任せられるほどじゃなかったけど、
子役としてドラマに出て
ちゃんと存在感残してたんです。
──
へーー、どんなドラマに?
あやや
『キッズ・ウォー』という
TBSの昼の帯ドラマがあって、
真央ちゃんはすごくインパクトのある
スカッとする演技で、
爪痕残しまくってたんですよ。
で、そんな井上真央ちゃんでさえ、
『花男』のヒロインになったとき
「大抜擢」って言われたんですよ。
だから、女優としては、まだ無名だったわけです。
──
朝ドラとかやる前ですよね。
あやや
ぜんぜん前です。
森下
『キッズ・ウォー』で注目されて、
それが『花男』でブレイクして、
朝ドラ(『おひさま』)はけっこうあとですよね。
あやや
『おひさま』は震災の年ですから、2011年です。
──
ああ、そうだった、そうだった。
あやや
だから、『花男』のときは大抜擢って言われて、
正直いえば、「松潤の相手役のこの子、誰?」
みたいな感じだったんですよ。
でも、みなさん、そのあとは、どうでしょう。
ご存知のとおり、井上真央ちゃんは、
ものすごい勢いで成功をつかみ取ったわけですよ。
森下
あやや、井上真央ちゃん好きだねぇ。
あやや
もう、大好きです!
森下
ははははは、愛を感じる。
荒井
井上真央さんのどこが好きなんですか。
あやや
あの、井上真央ちゃんってね
‥‥手がやわらかい。
──
そこかい。
荒井
え、握手したんですか?
あやや
握手じゃなくて‥‥
肩を抱いてくれたんです!
荒井
ええーーっ。
──
朝ドラがはじまるときに、
取材に行かせていただいたんですよね。
あやや
ああ、あのときの、
肩にそえていただいた手のやわらかさ‥‥。
森下
ははははは。
あやや
めちゃくちゃすばらしい人でした。
そのときの写真がこちらです!
──
勝手にそういうこと言うなよ。
あやや
大丈夫、ちゃんと入れてくれるはず。
みっちゃん(ページ制作担当デザイナー)、
あのときの写真をこの下にお願いします!
──
おい、こら。
あやや
ほら! これ! このときに手が!
私の肩に! お美しい! 樋口さんも!
──
落ち着け。
あと、ドラマの話をしろ。
あやや
ええとね、杉咲花ちゃんも、
私、けっこう好きです。
連ドラの主演ははじめてですけど、
あちこちでいい演技してますし。
森下
こないだ、映画にも出てたよね。
あやや
ああ、そうそう、
宮沢りえさんが主演の‥‥
湯が沸くほど‥‥
湯が沸くほどなんとか‥‥
お湯が‥‥。
森下
『湯を沸かすほどの熱い愛』。
あやや
そうそうそうそう。
荒井
「湯が沸くほど」と
「湯を沸かすほどの」じゃ
印象がぜんぜん違うなぁ(笑)。
──
「湯が沸くほど」だと、
ただの温度の話だ。100度だ。
あやや
そう、沸点、沸点。
──
「沸点、沸点」じゃないよ(笑)。
荒井
で、前作の松本潤さんにあたるのが、
この方ですね‥‥この‥‥。
森下
名前が‥‥むずかしい‥‥。
あやや
この人ですよね、名前に「紫」が入ってる‥‥。
──
どれどれ‥‥あ、これは読めないな。
平野‥‥ひらの‥‥。
あやや
「しかい」!
森下
「しよう」!
荒井
あ、ここにルビがある。「しょう」ですね。
平野紫耀(ひらのしょう)さん。
森下
「ひらのしょう」さん、か。
あやや
ジャニーズファンのみなさんには、
当然知られてますけど、一般には、
このドラマがお披露目になるんでしょうね。
荒井
これからぐいぐい来る感じがしますね。
あやや
あと、中川大志くんも出ますね。
『家政婦のミタ』に出てました。
森下
あれ? あ、そうか。
いま、福士蒼汰くんと区別ついてなかった(笑)。
──
あー、似てる、似てる。
あやや
そうそうそう。
荒井
ほんと似てますね。
森下
もう、双子役とかやればいいんじゃない?
あやや
いい! イケメン双子!
──
あ、中川大志さんって、
秀頼ですね、『真田丸』の豊臣秀頼。
森下
そういうので言うと、
この濱田龍臣くんって、
今回メガネかけた役やってる子、
ちび龍馬ですよ。
『龍馬伝』で子供時代の龍馬を演った子。
あやや
あ、そうだ、そうだ。
──
ほー。
あやや
で、その濱田龍臣くんも、
いま似た感じの人いますよね。
森下
あ、いるような気がする。
あやや
誰だっけ‥‥ああ、もう、わかんないなぁ。
あのね、子どもの頃、母親がね、
もっと言うと、おばあちゃんとかがね、
テレビ見ながら「ぜんぶ同じ顔に見える」
って言ってたんですよ。
森下
ああ、よく言うよね(笑)。
荒井
歳取るとそう見えるって。
あやや
もしかして、
自分がいまそうなってる可能性が‥‥
──
いや、もう、完全にそうなってるでしょ。
あやや
そうなのかー!
森下
だって私、平野紫耀くん見てて、
「三浦翔平くん、ちょっと若くなった?」って
言っちゃいそうな感じがありますもの。
あやや
そうそうそう、いま、そのへんの人たちが
ぜんぶ同じ顔に見えてきてるんですよ。
これはねー、加齢ですよ。
──
そりゃ、もうしょうがないよ。
荒井
女性アイドルグループとか、人数もどんどん増えるし。
──
糸井さんは「モーニング娘。」あたりから、
「あのへんの人たちはブドウの房として考える。
一粒一粒としては把握しなくてよろしい」
って言ってました。
森下
な、なるほど(笑)。
あやや
でもね、このドラマはとくにその傾向が強くてね、
私、この人物相関図をパッと見たとき、
三浦翔平くんがいて、福士蒼汰くんがいて、
って思ったんですよ。
で、さらに、ここ、千葉雄大くんがいるな、と。
荒井
あああー、なるほど、
鈴木仁くんが、千葉雄大くんに見えた、と。
あやや
ほんとに顔の区別がつかなくなってる。
ヤバいかもしれない。
──
えーっと、似てる問題を整理すると、
中川大志さんと福士蒼汰さん、
平野紫耀さんと三浦翔平さん、
鈴木仁さんと千葉雄大さんが、それぞれ似てると。
森下
で、うちの娘とかにそう言うと、
「ぜんぜん違うよ!」って。
荒井
言うんでしょうねぇ(笑)。
なんで間違うの、って。
あやや
昔、学校に似てる人がいると、
勝手に「兄弟なんだな」って思ってませんでした?
私、中3のときに、
中1と中2に、顔のそっくりな子を見つけて、
「あの子とあの子は、絶対兄弟!」と思って、
中2の子の苗字だけ知ってたから、
中1の子に「○○くんでしょ?」
って聞きに行ったんですよ、私。初対面なのに。
──
そもそも行動がおかしいぞ、それ。
あやや
兄弟だと確信したから、
「あなたの名字は○○でしょ!」って、
得意気に確かめに行ったんですよ。
そしたら「ちがいます」って言われて。
「えっ、絶対、○○くんだよね!」って食い下がって、
すっごい気持ち悪がられた。
森下
ははははは。
──
アウトだろ、そんな先輩。
荒井
いま人物相関図を見て気づきましたけど、
主人公たちの親の人たちが、
ぼくらにとってはわりとど真ん中の人たちですね。
菊池桃子さん、高岡早紀さん、滝藤賢一さん‥‥。
あやや
あー、なるほど。
だから、そのへんの親の世代に、
このドラマを通して若い子たちを
知ってもらうという構造なんですね。
森下
平野紫耀くんは「しょう」って読むのね、みたいな。
荒井
この平野紫耀さんは、
King & Princeのメンバーですよね。
あやや
そうそう、「キンプリ」ですね。
キンプリ、キンプリ。
──
キンプリというのは?
荒井
ジャニーズのグループの名前です。
King & Prince、通称、キンプリ。
森下
へぇー、荒井先生、よく知ってるねぇ。
ママ、知らなかった。
‥‥あっ、ママじゃないや!
一同
(爆笑)
あやや
あはははは、「ママ」って(笑)!
荒井
ははははは!
──
森下さん(笑)!
森下
いやぁー(笑)。
なんかちょっと、ジャニーズの新情報を聞いて、
娘としゃべってるような錯覚に
陥ってしまって‥‥(笑)。
荒井
ここ、家じゃないっす(笑)。
──
大丈夫なのか、このコンテンツ(笑)。
森下
すみません‥‥。
さあ、落ち着いて。
あやや
気を取り直して、スタッフを見ると‥‥
あ、脚本は、わりとフレッシュな方ですね。
吉田恵里香さん。
森下
若いかた、いいじゃないですか。
荒井
‥‥む。
──
荒井先生、どうしました?
荒井
この‥‥吉田恵里香さんという方。
あやや
どうしました?
荒井
文字の並びがぱっと見‥‥
カーリングの選手みたいな名前ですね。
──
すぽぽーん!
荒井
吉田恵里香(よしだえりか)さん‥‥
吉田知那美(よしだちなみ)選手、
吉田夕梨花(よしだゆりか)選手。
──
なるほど‥‥じゃなくて!
あやや
「人気が出そうな若手女優」に敏感な
荒井先生から見て、
主演の杉咲花ちゃんはどうですか?
荒井
杉咲花さんですか。
いいと思いますよ。
でも‥‥個人的に推したいのは、
こっちの、小悪魔キャラで出てる
今田美桜さんなんですよ。
あやや
えっ、あ、そうなんですか、この子。
なんですかその早めのチェック。
荒井
いやいやいや、けっこう知られた人ですよ。
森下
あ、この子、このあいだ月9に出てた子だ!
『民衆の敵』のデリヘルの女の子役やってた!
荒井
そうなんですよ。
見たときに「おっ? 誰?」みたいな。
森下
めっちゃかわいいですよ、この子。
荒井
今田美桜さん、
こういう言い方は変かもしれないですけど、
ちょっとかわいすぎるんですよね。
華やかすぎるというか。
だから、配役では、ど真ん中じゃない。
森下
あー、たしかに。
あやや
へーーー、いや、いまざっと検索しましたけど、
今田美桜ちゃん、すごいですね。
役によって印象がぜんぜんちがう。
で、素顔はめっちゃかわいいじゃん。
荒井先生、ありがとうございます。
私、いま憶えました!
──
さすが、「荒井アンテナ」。
荒井
いえいえいえ、もう人気ですって。
あやや
この方、かわいいだけじゃなくて、
「飽きられない顔」ですね。
荒井
あ、そうですね。長持ちする顔。
もう何年かしたら、
いずれセンターに来ると思いますよ。
あやや
この子は、きますよ、朝ドラ。
あ、ウィキペディアによれば、
「福岡で一番かわいい女の子」だそうですよ。
森下
福岡って、美人多いですよね。
荒井
多いですね。
森下
やっぱり水と米が違うのかな。
あやや
いい水と気候ですよね、いい米づくりには。
森下
そうね。
あやや
やっぱり、ある程度の気温が必要らしいんですよ。
でも、昨今の温暖化によって、
いい米の産地も変わってきてるらしいです。
──
米づくりの話になってますが。
あやや
あれ? なんの話でしたっけ?
──
ぼちぼちまとめてください!
あやや
はいはい、とにかくね、
前の『花より男子』はすごかったんですよ。
だからドラマとしてのポテンシャルは
たいへん高いと思います。
だって『花男』、20%超えてましたからね。
特に『リターンズ』のほうは25%とか。
とんでもなかったんですよ、映画化までして。
荒井
たしかに、大ヒットでしたね。
あやや
で、今回の『花のち晴れ』を
いまの17歳、高校生たちが見てハマるのかどうか。
そこが、大きなポイントでしょうね。
私たちの世代だけが見るようだと、
そこそこでした、ということになるかもしれない。
森下
うん。
荒井
うーん‥‥あの、前の『花男』が
当たったときの世の中の感じと、
いまの世の中の感じが、ぜんぜん違うと思うんですよ。
あやや
あーー、いい視点ですね、それ。
荒井
そこがいちばん心配なところかなあ。
そもそも、いまの17歳はドラマどころか
テレビを見ないという話ですからね。
あやや
そうそうそう。
森下
うーん、やっぱ、そうなのか‥‥。
あやや
ということは、やっぱり、
私に言われてるような気がするんですよ
「このドラマを観ろ」と。
なぜなら、私たちが『花男』世代!
森下
私たちが観なきゃいけない。
あやや
そう!
──
なぞの使命感(笑)。
森下
よし、じゃあ、観ましょう。
呼ばれてるんなら!
あやや
私たちが観ましょう!
ということで、私、観ます、はっきり言って。
森下
最後に細かいことを言うと、
私は、杉咲花ちゃんは
デコを出してこそだと思ってたんですけど、
公式サイトの動画見たら、
この髪型も悪くないですね。
あやや
あ、そうですね、私もデコ派でしたけど、
こうして見るとおでこじゃなくても‥‥。
森下
うん、ぜんぜんいい。
──
というあたりで次のドラマに行きましょう。
というか‥‥みなさん‥‥。
あやや
うわーー、こんなにしゃべっちゃった。
まだドラマ1個分だ!
──
ペースを上げて行きましょう‥‥。


(そんなわけで、どうぞよろしくお願いします。)
2018-05-09-WED

(C) HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN