ほぼ日テレビガイドシリーズ  秋の連ドラチェック2009  あややとふたりのプロフェッショナル

はじまってるドラマもありますが、気にせず、秋の連ドラチェック!

小公女セイラ
TBS系 土曜日 19時56分〜
出:志田未来 樋口可南子 斉藤由貴
── さぁ、どんどん行きましょう。
あやや 『小公女セイラ』には、
ブイヨンの「人間のおかあさん」が
出てらっしゃいます。
森下 あ、樋口可南子さん。
あやや 小公女セイラを目の敵にする役どころです。
荒井 悪役はめずらしいんじゃないですか?
あやや そうですね。
── 「悪い役を演じてるときは、
 気持ちがいったん悪い役に入るから、
 妙な疲れ方をするみたいだ」って
ダンナさんがおっしゃってましたよ。
あやや そして、個人的に期待しちゃってるのは、
このドラマ、磯山Pなんですよ。
宮藤官九郎さんとの作品をはじめ、
磯山晶さんプロデュースのドラマは
やっぱりおもしろい。
連ドラで『小公女セイラ』って聞くと、
ふつうは「なんで?」って思うけど、
磯山Pなら、期待しちゃう。
荒井 しかし、それにしても、
すごいの持ってきますね。
『小公女セイラ』とは。
数字をとりづらい枠でやるんじゃなくて、
土曜日の8時ですからね。
森下 でも、野島伸司先生の名言に、
「当たるドラマは二種類しかない」
っていうのがあって、
ひとつは、共感ドラマで、
ひとつは、ネタドラマだと。
あやや ああーーーー。
森下 中間にはいっぱいあるんですよ。
刑事ドラマとか、
いろいろあるんですけど、
大きな爆発力を秘めてるのは、
この2つなんだっていう。
荒井 なるほどー。
あやや いい話聞いたわー。
── あの、すいません、
「共感ドラマ」と「ネタドラマ」の
典型的なやつを教えてもらえれば。
森下 ええと、ネタドラマでいうと
わかりやすいのは『家なき子』とか。
あやや そうですね。
森下 『家なき子』にくらべると
視聴率的な爆発は低かったですけど、
『フードファイト』とかもそうかな。
── なるほど、なるほど。
「共感ドラマ」っていうのは?
森下 共感ドラマっていうのは、
『愛という名のもとに』とか。
あやや 『東京ラブストーリー』とか。
森下 うん。典型的には『ロンバケ』とか。
あやや いわゆる「月9」的な王道作品ですね。
荒井 そういう意味でいうと
『小公女セイラ』っていうのは
爆発力を秘めたネタドラマですね。
あやや そうですね。
志田未来ちゃんって、
観てておもしろいですから、
爆発する可能性はあると思う。
森下 お芝居、すごくうまいですよね。
あやや なにやっても、
ちょっとおかしみがあって、
観てるとおもしろいんですよね。
怒っても、笑っても、魅力がある。
荒井 もう高校生ぐらいになってるんですかね。
あやや そのくらいでしょう。
『14歳の母』のときが
たぶん、中2ぐらいですよね。
もうあれから3年ぐらい経ってるから。
森下 脚本は岡田惠和さん。
いろんなジャンルをお書きになる方ですけど、
基本的に、人間性に立脚なさる方なので、
『小公女セイラ』というネタを
どう表現されるのかは興味深いですね。
あやや 最近だと、最終回が物議をかもした
『銭ゲバ』を書かれましたよね。
荒井 ああ、『銭ゲバ』もそうかぁ。
なんだかんだいって、けっきょく、
『銭ゲバ』はおもしろかったですよ。
あやや だから、やっぱり、
爆発力はありますよ、このドラマ。
森下 うん。
おひとりさま
TBS系 金曜日 22時〜
出:観月ありさ 小池徹平 松下奈緒
あやや じゃあ、ネタドラマのつぎは、
共感型のドラマ、行っていいですか。
── どうぞ、どうぞ。
あやや 『おひとりさま』。
森下 あー、共感型ですねー(笑)。
あやや 観月ありささんという、
もう30歳をしっかり越えた女性が、
10歳年下の小池徹平くんと
たのしく恋をするというドラマ。
これはもうねぇ、なんていうか、
ある種の妄想をばっちり満たしてくれる!
荒井 はははははは。
あやや はっきりいって、これ、
すばらしい企画だと思います!
森下 その系統は昔からありますからね。
荒井 そうですね、ウケるジャンルとして。
あやや たとえば昔は、
江角マキコさんと山下智久さんが
年齢差のある恋物語をやりましたよ。
森下 ああー、地味なところから挙げたね。
荒井 もっと数字をとったやつでいうと。
あやや じゃあ、これだ!
山口智子さんと木村拓哉さん!
『ロンバケ』!
森下 『きみはペット』とかもそうかな。
あやや 小雪さんと松本潤さんですね!
荒井 松嶋菜々子さんと、
滝沢秀明さんっていうのもありましたね。
あやや 『魔女の条件』!
そうそう、年上の女性と
美少年っていうのが鉄板ですよね。
荒井 「鉄板」(笑)。
あやや しかも、女性のほうに
ちょっと隙があるといいんですよね!
その意味では江角マキコさんは
隙がなさすぎたかもしれない。
なんていうか、その、
あやまちを起こしそうな気がしないというか。
そこの隙が、私たちの妄想にとっては
非常に重要なんですよ!
── どうでもいいけど、あやちゃん、
さっきからムチャクチャ声がでかい。
あやや ともかく、この女性妄想枠は、
わたしはかなり支持しますね!
森下 あと、おもしろいのが、これ、
脚本が尾崎将也さんなんですよね。
あやや あ! ほんとだ、尾崎さんだ。
ああ、これはおもしろいです。
森下 尾崎さんのいつものスタイルでいくと、
逆目線なんですよね。
だから、どんなものが出てくるか楽しみ。
あやや なるほど、そうですねー。
── すいません、
「逆目線」を解説してもらえますか?
森下 尾崎さんのドラマって、
男目線で描かれることが多いんですよ。
荒井 『結婚できない男』とか。
森下 そうそう。
そこを今回は観月さんの側から
描かれることになるわけだから、
どういう感じになるのかなと。
── あー、なるほど。
森下 主役を女性に置きつつ、
実質的な目線は小池徹平くんに、
もっていかせるっていう方法も
ありますけど。
あやや 尾崎将也さんの最近の作品でいうと、
前のこのコンテンツでも挙げた、
『白い春』ですよ。
個人的には、とってもよかった。
荒井 尾崎さんはうまいですよね。
おもしろいです。
あやや さっきもちょっと言いましたけど、
最近減りつつある、
ドラマの全体の中で、
大きな流れをつくる感じの人なんです。
かといって、各回が退屈なわけじゃなく、
ひとつひとつのせりふの掛け合いとか、
そういうのもしっかりおもしろい。
荒井 『おひとりさま』ってタイトルは
言い切ってる感じだな。
あやや インパクトがありますね−。
これ、最終的にどういうふうに
落ち着けるのかなー。
森下 気になりますよねー。
── もうラストが気になるんですか!
荒井 さすが、妄想共感系。
交渉人
テレビ朝日系 木曜日 21時〜
出:米倉涼子 筧利夫 陣内孝則
── つぎはこちらから指定してみましょう。
ええと、『交渉人 〜THE NEGOTIATOR〜』
っていうのはどうですか。
荒井 『交渉人』って、一回やってますよね。
あやや やってます。去年かな。
荒井 まぁ、このドラマは、
米倉涼子さんなんでしょうねぇ。
あやや 米倉涼子さんのなにがいいかっていうと、
やっぱり、スタイルなんですよ。
ほんっとにスタイルなんです。
── なんだそりゃ。
あやや いや、ほんとにスタイルなんですよ。
ほんとにスタイルなんです。
── 何回繰り返すんだよ。
あやや だって、『交渉人』ってね、
なんか、脱ぐシーンがあるんですよ。
由美かおるさんの入浴シーンみたいに。
で、そのときの米倉さんの具合が
ほんっとに、ちょうどいい。
荒井 「具合」(笑)。
森下 はははははは。
あやや なんていうんでしょう、
女優さんってやっぱり線が細くて
華奢な人が多いじゃないですか。
その点、米倉さんっていうのは、
肩幅とかすごくあって、やせ過ぎてなくって、
なんかいい感じにうっすら脂肪がのってて、
それを観るたびにわたしはね、
米倉涼子さんのスタイルは、
たいしたもんだと思ってて。
荒井 「たいしたもんだ」って(笑)。
── おまえは吉本隆明さんか。
あやや しかも、着ている洋服が
つねに体の線を際立たせるものなんですよ。
これは、たいしたもんですよ。
ちょっとお腹がポコッとしたら
こういう服は着られないですからね。
それが米倉涼子の緊張感? 生き様?
── ええと、スタイル以外になにかないですか。
あやや 『交渉人』っていうわりに、
意外と交渉しないんですよね。
── ふはははははは。
森下 あの、深く観てないんで、
微妙に記憶がうつろなんですけど、
交渉するとき脱いだりするんですよね。
あやや そう! 交渉のときに、なんか脱いじゃう。
それで、けっきょく、なんか、
ことばで交渉するんじゃなくて、
ちょっと、目くらましみたいな、
猫だましみたいなことをして、
解決させちゃったり。
── なにがなんだかわかりません。
あやや なにしろ、犯人をことばで説得するような、
そういう交渉があるわけではない。
森下 記憶が曖昧なんですけど、
とにかく脱いでたことしか憶えてない。
あやや そうなの、そうなの!
── はははははは。
荒井 脱いでるっていっても、肌をそんなに
露出してるわけではないですよね。
森下 定かではないんですけど、
たしかスリップぐらいだったような。
あやや そのくらいです。
あと、一回ブラジャーまでいってます。
荒井 おおー!
── そこで盛り上がらないで。
森下 あと、ぼんやり憶えてるんですが、
米倉さんの役の名前が
「うさぎちゃん」なんですよね。
あやや そうそうそう(笑)!
うさぎちゃん、うさぎちゃん!
森下 「うさぎちゃん」「うさぎちゃん」って
やたら呼ばれてたのを憶えてて、
あと、なんか、おぼろですけど、
筧利夫さんがうるさかったような‥‥。
あやや 「うざぎぃー!」とか言うんですよね。
荒井 名前が宇佐木玲子なんですよ。
あやや うさぎはスタイルがいいんですよー。
── わかりました、わかりました、
ありがとうございました!

(続きます)

2009-10-17-SAT

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