『神の仕事場』を
めぐって

  • 時間

    76
  • 音質

    歌集の刊行を主とする出版社が
    主催するシンポジウム
    「岡井隆『神の仕事場』を読む会」
    での講演。シンポジウムは全体で
    4時間半に及ぶもので、
    出演者は吉本隆明のほか
    辻井喬氏や岡井隆氏自身らがいた。
    音源はクリア。

  • 講演日時:1995年6月14日
    主催:砂子屋書房/岡井隆『神の仕事場』を読む会
    収載書誌:砂子屋書房『『神の仕事場』を読む』(1996年)




岡井隆さんが、『神の仕事場』のなかでやっておられる
新しい試みがあります。
短歌を「意味」でつくらないで、
「音」でつくってしまう、ということです。
岡井さんには、
「短歌というものを〈音の言葉〉にするということが、
短歌を構成するために非常に重要なんだ」
という考え方があると思います。
短歌の本質は、どうしたら解けるか
本当はよくわからないんですが、
岡井さんは、1歳未満の乳児の「あわわ言葉」を
意味ある言葉だと受け取れるとしたら、
短歌はどうなるか、という試みをしているように
思うんです。
これは、岡井さんの『神の仕事場』のなかで
とても大きな、新しい、現代的な試みだと思います。