言葉以前の
心について

  • 時間

    124

  • 音質

    音源は主催者提供であるが、
    会場の反響音のため
    聞き取りづらい個所がある。
    途中で声が遠のく部分もある。

  • 講演日時:1992年2月8日
    主催:宮崎市・一ツ瀬病院・精神医療を考える会
    場所:宮崎科学技術館多目的ホール
    収載書誌:弓立社『心とは何か』
    (2001年)




人間の心の世界のもとになっているのは、
大別すればふたつあります。
ひとつは、内臓の動きが心の世界の動きを決めていく面と、
もうひとつは、動物性の神経に動かされて起こってくる
心の動きです。
人間の身体器官を起源とする考え方は、
まったく三木成夫さんの考え方によるわけですけど、
僕はこれを人間の心の動きと結びつけたのです。
これを僕の言語理論と結びつけたくて、
植物性の器官からくる心の動きは自己表出であり、
それから動物性の神経、つまり感覚からくる心の動きは
言葉になる前の言葉の指示表出である。
そのふたつがあって、それが心の動きなんだと、
結びつけてきたわけです。