細川亜衣さんと、白い料理。
 その6

 [16] 娘たち。



娘は、自分で最近サラダ作りに励んでいます。
サラダが大好きなんですよ。
本当に山盛り食べる。
しかも、お酢がビシッときいたもの。
お酢と塩と油を愛する子どもなんです。
私のを見てるから、手つきもけっこう本格的で、
なかなか味つけも上手なんですよ。
そして「おいしい、おいしい」って自分で食べて、
喜んでいます。
(細川)

かわいい!
自分でつくるとなおさらおいしいですよね。
うちの娘は、ふだん料理はつくらないけれど、
以前、亜衣さんに手打ちパスタを習ったことがあって、
とても楽しそうでした。
ふだんは、味にうるさいほうかな。
まずいものを口にすると、ちょっと不機嫌になったりする。
だから家では、ちゃんとした素材を
ふつうに、丁寧に調理するようにしています。
そうしたら、おいしいものは作れるから。
素晴らしいものは作れないかもしれないけど、
それでいい、って思ってます。
(伊藤)


白い食材で作った手打ちパスタとメロンのスープが
白い器に盛られた姿は、それはきれいでした。
料理の途中も、
食べている時も、
また、
食べ終わってからになった器の中でさえも。
料理に向かう途中、
道具を洗っては拭いて。
シンクのまわりにはねた水気も
さっとすぐに拭き取る。
つねに手を動かしている後ろ姿を見て、
亜衣さんの存在こそが「白」のイメージだなと思いました。
潔ぎよくて、なんとも気持ちがいいのです。
それは亜衣さんが好きだというアイボリーより、
どちらかというとまっ白な、
洗いざらしのリネンに近い印象。
熊本での暮しは、
きっといろいろな変化をもたらしているに
違いないと思いますが、
久しぶりに会って感じたのは、
亜衣さんは亜衣さんだということ。
すっくとした芯の強さは、
どこで暮しても、
いくつになっても、
きっと変わることはないのだと思いました。
そここそが彼女の魅力だと思っています。

伊藤まさこ



2014-09-17-WED 

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写真:有賀傑