「リリーさんは、この映画の大幹事だね」
と、糸井重里は言いました。

『東京タワー』のなかのリリーさんは、
どこか「欠けて」いて、完璧じゃない。
しょうもない学生時代を過ごし、なんだか弱々しい。
だからこそ、みんなが集まってくるんじゃないか。
そして誰もが、「自分の欠け」を確認するために、
この物語のところへ集まってくるんじゃないか、と。

君がいなくて寂しいよ、というセンチメンタルな歌を
やっぱりみんな、忘れていないんですね。

そこで「ほぼ日」も、そんな『東京タワー』のもとに
集まってみようと思います。

映画『東京タワー』に出演した俳優さんや
撮影スタッフからのメッセージ映像に、
『東京タワー』という物語が生まれたときから
今回の映画化まで、ずっとリリーさんのとなりにいた
マネージャー・BJさんのインタビューを加え、
全8回として、お届けしていきます。

今回は特別編として、先日行われた
「ほぼ日」特別試写会のもようをレポートします。





母と鑑賞させていただきました。
単行本と同じように
序盤は笑わせ、終盤は涙・涙・涙‥‥。
瞬きをしないでも
涙があふれ出てきました。

単行本のときもそうでしたが
「親孝行しよう」と思いました。

(0235)

私には20歳過ぎの息子がおります。
「ボク」のように家を出て、
定職も持たず、
たぶん堕落した生活を送っています。
なんとなくそうじゃないかなぁと思いつつも
息子への「オカン」の思いやら
同じ時代を生きてきた「ボク」の思いなど
少し複雑な気持ちで鑑賞させていただきました。
いちばん泣けてしまったのは
「オカン」が死してなお
仕事をしなければいけない「ボク」のシーンです。

(つみつみ)

感想はいろいろありますが、一言だけ。
母に会いたくなりました。

(匿名さん)




4月12日(木)に開催された、
『東京タワー 〜オカンとボクと、時々、オトン』の
「ほぼ日」特別試写会。

試写会終了後の夜から、
冒頭のような
ご来場くださったみなさんからの
感想メールが、
続々と「ほぼ日」に寄せられてきました。

そこで本日は、みなさんから頂いたメールを
ご紹介するとともに、
試写会のようすを、レポートいたしましょう。



まず、本編上映の前には、
すでにこの連載で
「ノベルティ専門プロデューサー」として
おなじみとなった
リリーさんのマネージャー・BJさん、
「ほぼ日」乗組員・西本、
そして松岡錠司監督によるミニ・トーク。

作品のことももちろんですが、
そのなかで話題に上がっていたのが、
今回の映画の
もうひとつの目玉となるであろう、
こちらの劇場用パンフレットのこと。



劇場でお手にとってみると
お分かりになると思うのですが、
ぜんぶで100ページ以上、
かなり作り込んだパンフレットなんです。

オダギリジョーさんによる詩のようなエッセイ、
樹木希林さん、小林薫さん、松たか子さんなどの
インタビュー記事をはじめ、
出演キャスト全員のコメントも掲載された、
とても豪華で読み応えのある一冊。
ちなみに、これでお値段は700円だそう。



3人のトークのあとには、
このページで連載していた
メッセージ動画の再編集版をごらんいただき、
いよいよ、本編の上映が開始されました。

映画は、2時間22分。

涙されていたお客さま、たくさん。

また、親子連れで来場されていたかたも
けっこう、いらっしゃったようです。

そして、本編が終了したあとには、
オダギリジョーさんが
この映画を引き受けようと決めた経緯や
樹木希林さんと内田也哉子さんの
本物の親子エピソードなど交えながら、
松岡監督が最後のごあいさつをされ、
盛況のうちに、特別試写会は幕を閉じました。

なお、試写会終了後には
ノベルティプロデューサー・BJさんが
制作を手がけられた「ライター」が
ご希望のかたにプレゼントされました。



映画『東京タワー』以外のライターも
混じっていましたが、
これが、BJさんにとっても予想外(?)の大人気!



こちら、BJさんの
(ノベルティ専門)プロデューサーとしての実力が、
いかんなく発揮された瞬間の貴重な画像です!

さて、映画『東京タワー』は
本日、4月14日(土)から
全国ロードショーがスタートしています。

「母に会いたくなった」
「親孝行がしたくなりました」
という感想メールが、やっぱり多かった
『東京タワー 〜オカンとボクと、時々、オトン』。

このゴールデンウィーク、
ご両親やお子さんなど、
大切な人と観に行ってみてはいかがでしょう?

それでは最後に、
試写会にご来場くださったかたからの
メールを、もう少しだけご紹介いたしますね。




オカンと一緒に見に行きました。
私のオカンはまだまだ元気です。
なので、愛媛県の病院で
末期ガンの祖父を一人泊まりがけで
彼が亡くなるまで、
一緒に過ごした日々を思い出しました。

(ほろほろ)

映画、とても心に染み渡りました。
母のことを、父のことを思いました。
夫も田舎の父と母のことを
思っていると感じました。
私の息子と娘は
30年たったらどう思ってくれるだろう、
とも思いました。

自宅に着き、映画の話をしても、
息子も娘も「ふ〜ん」と薄い反応。
うらやましかったんだと思います。

(鈴木さん)

母の死ってまだ経験していないけど
ものすごく悲しいことなのに、
映画『東京タワー』はただ悲しいだけでなく
オカンをはじめ
みんな明るくてあったかくて、
今すぐにでも
お母さんに会いたくなる映画でした。
内田也哉子さん、すごく素敵でした。

(匿名さん)

自分と親の関係、
自分がオカンになったときに
息子にあそこまで出来るかとか
映画のなかの
いろんな立場に置き換えて見ました。
隣の席の男性も泣いていたし、
監督がおっしゃっていたように、
この映画をみた人それぞれの「東京タワー」が、
あるんでしょうね。

(匿名さん)

見終わって、心がぽかぽか温かくなって、
自分のオカンに会いたくなりました。

私も福岡出身で、就職のとき東京に出てきました。
だから、映画の中の「ボク」は私自身でした。
いっぱい涙が出て、
途中、胸が痛くてどうしようもない、
でも「ボク」がオカンの位牌と一緒に
タワーにのぼったとき、
気持ちはなんだかスッキリしていました。

(城戸さん)

いろいろな意味で、胸が苦しくなりましたが
子供のためにも元気にしていなければと
さらに強く思いました。
少なくとも
安心でき任せられるパートナーに
娘が出会えるまでは。

素晴らしい映画でした!

(匿名さん)










出演 オダギリジョー
樹木希林
内田也哉子
松たか子
小林薫
原作 リリー・フランキー
脚本 松尾スズキ
監督 松岡錠司
配給 松竹


4/14(土)より全国ロードショー!
公式サイトはこちら

以前の「ほぼ日」コンテンツ『東京タワー』はこちら




           

第1回 プロデューサーBJ、登場!

第2回 気分は「優作イズム」

第3回 BJさんの、ファインプレー

第4回 「本物」のプロデューサーと松岡監督

第5回 「ホセ」と「えのもと」

第6回 『東京タワー』の、はじまり

第7回 親子3人でつくった本

第8回 いろんな人に、観てほしい

2007-04-14-SAT