フカフカして柔らかいビンテージニットのパッチワークを

ソリッドなアクリルに封じ込める。

そういう対局にあるような

質感のコントラストを楽しむのが

このテーブルのコンセプトです。

はじめは、アクリルの中に

実際に実物のフェルトの層を封じ込める、

という考えで進めていました。

面で見ると透明のアクリル越しにフェルトが見えて

側面からはフェルトの層とアクリルの層が重なって見える。

そういうデザインでした。

今回は技術的にそのサンドウィッチが不可能ということで

アクリルの中にプリントしたパッチワークの写真を

サンドするというデザインに行き着き、

結果的にはシンプルでカラフルな

パッチワークの柄を楽しむデザインに落ちつきました。

デザーティックでは定番的に

トートバッグや椅子にパッチワークを使用しています。

そのアイテムに合わせて

ビンテージニットの種類を使い分けています。

このテーブルの場合は室内だけでなく、

ピクニックや屋外のシーンもイメージして、

「自転車の模様」を中心に持ってきました。

また、密集したビンテージニットの色合いの印象が

重くならない様に

柄物のビビットな色のニットと

無地に近い白ベースのニットを市松状に配列してあります。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　─── 平武朗