- 勝野
- そして、次がこちらですね。
ライ麦パンを使った、
サーモンのフライのサンドイッチです。
これも、すでに仕込んであるので、
切るだけではありますが(笑)。
〔くわしいレシピは下に〕

- ほぼ日
- うわぁ、これもいいですね。
- 勝野
- どうぞ、食べてみてください。
- ほぼ日
- ‥‥!
これもまた、おいしいですね。
タルタルとあんずの風味が絶妙で、
どんどん食べてしまうというか。
- 勝野
- タルタルソースは
パクチー(コリアンダー)やミント、
青唐辛子のみじん切りなどを入れて
夏らしいソースにしました。
あと、このサンドイッチにも
マヨネーズを使用しているのですが、
こちらは市販のマヨネーズを使っています。
- ほぼ日
- 手作りマヨネーズと市販のマヨネーズの
使い分けって、どうされてますか?
- 勝野
- 市販のマヨネーズのほうが
塩分も酸味も強くて、パンチがあるんです。
だから、ちょっとインパクトを持たせたいときは
市販のものを使ってますね。

- ほぼ日
- サーモンとあんずの組み合わせって、
フレンチだと、よくあるものですか?
- 勝野
- いえ、とくに聞いたことはないです(笑)。
ただ「おらがジャム・あんず」は
味がしっかりしているので、
「タルタルソースに入れるといいかも」
と思ったんです。
ただ、ソースになると消える味もあるので、
最後にもういちどかけることで、
サンドイッチにあんず感を出しています。
- ほぼ日
- サーモンフライにも
作り方の工夫があるのでしょうか。
- 勝野
- いえ、サーモンフライはシンプルに
塩胡椒をして、粉をはたいて、
パン粉をつけて揚げただけです。
家でも作りやすいと思います。
あと、ズッキーニも塩コショウをして、
フライパンでソテーしているだけですね。

- ほぼ日
- これが家で作れるのは、うれしいです。
そして、このパン自体もおいしいです。
- 勝野
- このサンドイッチには、
ライ麦の食パンを使っています。
ただ、ライ麦の食パンって
そんなに売ってないので、
見つからないときは、
全粒粉の食パンを使ってください。
あと、ふつうに白い食パンでも
おいしくできると思います。
- ほぼ日
- そして最後がフルーツサンド。
こちらは、甘いサンドイッチですよね。
- 勝野
- ええ。
いろいろ試してみたのですが、
結局シンプルなものにたどり着きました。
白桃とあんずジャムの組み合わせです。
いま、耳を切って完成させます。
〔くわしいレシピは下に〕

- ほぼ日
- おぉー、おいしそう。
- 勝野
- こちらも食べてみてください。
- ほぼ日
- わぁ‥‥変な言い方ですけど、
おいしくて、ごくごく食べちゃいます。
生クリームもひんやりして、
これ、まさにいまの時期に食べたい
フルーツサンドですね。
- 勝野
- 白桃って香りは強いけど、
やさしい味ですよね。
甘くて、酸味がないでしょう?
それであんずジャムの酸味と白桃の甘みで、
うまーくデコボコが合うかな、と思ったんです。
白桃はいま、旬でもありますし。

- ほぼ日
- あと、このクリームもおいしいです。
- 勝野
- クリームは、ちょっとラムを入れて
やや大人っぽい感じにしました。
ラムとあんずも合うんですよね。
フルーツサンド用の生クリームは
ちょっと固めにホイップするのが
きれいに作るポイントです。
- ほぼ日
- フルーツサンドの食パンは
一般的なもので大丈夫ですか?
- 勝野
- ふつうの食パンで問題ないです。
ただ、おすすめは山型ではなく、
角食のものですね。
ちょっと目が詰まっていて、
もっちり感・しっとり感がありますから。
きめの細かい食パンと、
クリームのなめらかな舌ざわりが
一緒に食べたとき、おいしいと思います。

- ほぼ日
- ぜんぶ、本当においしかったです。
今回教えていただいた3種類や
「イトキト」のお店に並んでいる
サンドイッチって、
ほかのパン屋さんのサンドイッチとは
なんだか雰囲気が違う気がするのですが、
どうしてなんでしょう?
- 勝野
- たぶん、力点のおきかたが
ちょっと違うんだと思います。
ぼくが以前、フレンチのビストロで
働いていたということもあると思うのですが、
ふつうのパンやさんって、
具よりも生地にものすごくこだわるお店が
多いと思うのですが、
ぼくはたぶん、生地よりも具だったり、
のせるフルーツだったりへの興味が
強いんですよね。
- ほぼ日
- ふだんサンドイッチを作るうえで
とくに気にされていることってありますか?

- 勝野
- 大事にしているのは季節感ですね。
やっぱり旬のものっておいしいし、
日本人は季節をとても大事にしていて
出すと喜んでもらえるから、そういうのもうれしくて。
あと、料理人はみんなそうだと思うんですが、
お客さんが食べたときに
最終的に「これ、もう一回食べたいな」と
思ってもらえるようなものを作りたいとは
いつも思ってます。
毎回その通りはいかないですけど、
自分で何回も食べながら
さらなる100点満点を目指して
工夫をし続ける、みたいな。
そういった試行錯誤が好きなんですよね。
- ほぼ日
- 今日はありがとうございました。
ほんとに、すごくおいしかったです。
サンドイッチ、家で作ってみようと思います。
- 勝野
- ぜひ作ってみてください。
こちらこそ、ありがとうございました。
(勝野さん、どうもありがとうございました!)
〔用意するもの〕
- ライブレッドまたはグラハムブレッド
(8枚切り程度のもの、
なければ白い食パンでも可)2枚 - ノルウェーサーモンのフライ半切れ分
- ズッキーニのソテー3枚
- タルタルソース適量
- おらがジャム・あんず適量
- レタス適量
- バター適量
- 塩適量
- 黒コショウ適量
具材の準備
1 ノルウェーサーモンのフライ
- ノルウェーサーモン1切れ
- 小麦粉、パン粉、溶き卵、塩、黒コショウ各適量
サーモンを半分に切る。
(パンの大きさにより調整)
両面に塩コショウをし、しばらく置いたあと、
余分な水分をよくふき取る。
小麦粉をはたき、溶き卵にくぐらせて、
パン粉をしっかりとつける。
180度の油で、少し濃い目の色が
つくぐらいまで揚げる。
2 ズッキーニのソテー
5ミリぐらいの厚さに切り、
熱したフライパンで、軽く塩を振りソテーする。
3 タルタルソース
- 市販のマヨネーズ70g
- おらがジャム・あんず15g
- 赤たまねぎ45g
- きゅうりのピクルス25g
- パクチーの葉約20枚
- ペパーミントの葉約15枚
- 青唐辛子4本
- 塩、黒コショウ各少々
赤たまねぎ、ピクルス、香草類は
みじん切りにする。
すべてをよく混ぜ合わせる。
組み立て
パンの内側にバターを塗る。
下になるパンにレタスを敷く。
ズッキーニのソテーを
少し重なるように3枚並べる。
サーモンフライをのせ、タルタルソースをかける。
最後にあんずジャムをかけて、黒コショウを振る。
もう一枚のパンを乗せ、
10分ぐらい軽く重しで押さえ、
なじませてから切る。
〔用意するもの〕
- 食パン(8枚切り、できれば密度があるもの)2枚
- 白桃(あまり熟れすぎてないもの)半個
- おらがジャム・あんず適量
- 生クリーム200g
- グラニュー糖30グラム
- ラム酒(ダーク)少々
- バター適量
ホイップクリームの作り方
ボウルに生クリーム、グラニュー糖、ラム酒を入れ、
ホイッパーであわ立てる。
(角がしっかり立つまでホイップする)
絞り袋に、片目口金か両目口金を取り付け、
クリームを入れる。
組み立て
食パンの内側の両面にバターを塗る。
下になるパンにあんずジャムを塗り、
その上からホイップクリームを横に絞る。
(均一の厚さになるように。
あまり端まで絞ると耳を切るときに
クリームがはみ出しやすいので気をつける)
2センチ角の棒状にカットした白桃を3本、
等間隔に乗せていく。
蓋になる方の食パンにもホイップクリームを絞り、
下のパンにかぶせ、軽く押さえる。
ラップで密閉して、冷蔵庫で少し休ませる。
(クリームが冷えて切りやすくなる)
カット
耳を4辺切り落とす。
最後に真ん中を2等分に切る。












