「社長に学べ!」シリーズの
第8回目のゲストは、
お菓子のづくりの材料や道具を販売する
クオカプランニングの社長、斎藤賢治さんです。
全国に4店舗を展開、
2000年に立ち上げたwebサイトでは
注文件数が毎月3万件を超えているそうです。
(「ほぼ日」スタッフのなかにも愛用者が数名います)
みんながなんとなく「不況」とつぶやくなか、
大躍進を遂げているこの社長の足跡に
どんな秘密があるのか、うかがってみたら‥‥
あたりまえでいて気持ちのいい、
とても愉快なお話を聞くことができました。




第1回 憎らしいし、うれしい。 2009-03-12
第2回 どん底世代の途中入社。 2009-03-13
第3回 ビールに飛び込む人たち。 2009-03-16
第4回 やりたいことをやる、大変さ。 2009-03-17
第5回 インターネットの斎藤さんです。 2009-03-18
第6回 勝ち取らないけど、やめない。 2009-03-19
第7回 メチャクチャ回り道。 2009-03-23
第8回 10キロの荷物に。 2009-03-24
第9回 あたりまえのことをやってきた。 2009-03-25
第10回 お菓子の場所にいる人。 2009-03-26





これはクオカの商品ですか?
お菓子の手作りキットです。
これはバレンタイン用。
材料が計ってあって
ラッピングも入ってます。
「何分でできます」「ボール1個でできます」
親切に書いてあって、
これは、かゆいところに手が‥‥
いや、まだまだ届いてないです、本当に。
やっとここまでできるようになったというのが
ぼくの実感です。
こういうキットはまだ3年目ですし、
直営店以外の場所、
つまりロフトさんやハンズさんで
キットを扱っていただくようになったのは
前回のバレンタインからなので、まだ2年目です。
なんだろう‥‥ちょっと憎らしいんだよね!
え(笑)‥‥?
「どうして自分が考えなかったんだろう」
というタイプのことが、
クオカの中にはあるからです。
「ああーっ!」と思うんですけど(笑)。
ええ(笑)。
だけど、とってもうれしいんです。
クオカのビジネスの話は
いろんなところで拝見しますが、
ひさびさに、おもしろいですね。
はい、いや、うれしいことです。
斎藤さんとは、
いろどりの横石さんとの
トークイベントで知り合ったんですが、
徳島のご出身で、今も拠点は徳島なんですか?
今はほとんど東京にいます。
ぼくは、大学入学で東京に出てきて、
そのまま十数年間、東京で働きました。
徳島に戻ったのは1995年。
父の会社に入るためでした。
14年前ですね。
「父の会社」は、
「クオカ」ではないですよね?
斎徳(さいとく)株式会社です。
サイトク‥‥斎藤トクベエさんが創業で?
斎藤徳蔵でした(笑)。
明治5年、1872年創業の、
砂糖卸業の問屋で。
お砂糖屋さんかぁ。
甘いものが飛ぶように売れた、
そんな時代だったんでしょう。
カッコいいですねぇ。
では、家業を継ぐ前に話を戻すことにして‥‥
齋藤さんは、徳島から東京に出てきて
大学で何を勉強なさったんですか?
勉強してません(笑)。
え?
卒業まで5年かかって、しかも
卒業保留で卒業式に出られなくて
卒業式の1週間後に卒業証書をもらった、
そういう学生でした。
一応は商学部だったんですが‥‥
その5年間は何を?
8ミリ映画ばかり撮ってました。
その道には行かなかったんですか?
いいえ、行きました。
卒業して、最初は
CMの制作会社に入ったんです。
5人くらいのちっちゃな会社でした。
そのあと、制作会社を3年間で3つ、
渡り歩きました。
(目をぱちくり)
そうなんですか。
そうなんです。
いまはおかし屋さんですから、
意外といえば意外な展開ですね。
ディレクターをやってたんですか?
ディレクターもやりましたが、
大学を出たのが遅かったこともあって
プロデューサーをやることになりました。
人手が足りなくて、
まあ、顔も老けてたんで(笑)。
ま、プロデューサーというのは
年齢がものをいう一面がありますから、
顔が向いていた、と(笑)。
そのとおりです、顔のおかげで。
ということは、きっと
お金についての修業は、
そのときに経験なさったんですね。
経験しました。
これは、役に立ちました。
(つづきます)

2009-03-12-THU



日本マクドナルド社長 原田永幸さん
NINTENDO社長 岩田聡さん
CCC(TSUTAYA)社長 増田宗昭さん
ぴあ社長 矢内廣さん
247MUSIC社長 丸山茂雄さん
株式会社パソナ社長 南部靖之さん
株式会社ロフト社長 安森健さん


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