第3回 能とお茶の、たしなみ。
シェフ
第一部には、武家のたしなみ、
「お能」と「お茶」に関する展示もありました。
シノダ
これがまた、すごい。
山下
シノダさんの目から見ても。
シノダ
や、わたしの目は一般のひとの目ですけど、
すごい!
やまかわ
シノダさんの実家にも、ああいうものが?
シノダ
ないない、ないですよ!
あの保存状態、数、美しさ。
シェフ
あのね、やえちゃんがお母さんに、
「細川家のお能のものがすごかった」
って言ったら、
「あんた、それ、あたりまえじゃないの」
って言われたんだよね。
やえ
そうです、そうです。
「細川さんのところは
 お能の発祥の段階から関わってるんだから、
 そりゃすごいに決まってるわ」
と母に言われました。
シェフ
義満と世阿弥の時代から関係してますよね。
シノダ
細川家の能面コレクションは
たぶん日本の殿様ファミリーの中でも
最大だろうと博物館のかたにうかがいました。
すごかったですよね。
もう、遠目から展示を見た瞬間に、
「何なの、あれ?!」っていう。
シェフ
ぼくは能面をみて、初めて美しいと思った。
山下
「能面観」が変わった。
シェフ
変わりました。
シノダ
これとか。
能面 翁
室町時代 15世紀 
東京 永青文庫蔵
やまかわ
こういうのとか。
能面 小喝食「天下一友閑」焼印
江戸時代 17世紀 
東京 永青文庫蔵
東京展での展示期間は2010年5月9日で終了。
やえ
こういうすばらしいのが。
能面 小飛出「天下一友閑」焼印
江戸時代 17世紀 
東京 永青文庫蔵
東京展での展示期間は2010年5月9日で終了。
モギ
これなんか、ストラップにしたらかわいい。
狂言面 乙
江戸時代 17世紀 
東京 永青文庫蔵
シノダ
能面ってふつう、お能の動きがあって、
やっといきいきするんだけど、
それが、違った。
これらは、もう、そこにあるだけで‥‥。
シェフ
いきいきしてましたね。
だから怖くないんだ。
シノダ
あ、そうかもしれない。
モギ
うん。
あと、あれだけたくさん、
能面が並んでるとそれだけでもすごい迫力。
やえ
ダダダーって。
モギ
ダダダダダダダーーー。
山下
これもすごかったなあ、「般若」。
能面 般若
江戸時代 16世紀 
東京 永青文庫蔵
シノダ
「般若」、しびれた!
シェフ
びっくりしたんですけど、
この般若の面は「般若」という人が
つくったという‥‥。
やえ
そう、「般若坊」というお坊さんが、
このお面を創作したと伝えられているそうです。
シノダ
「般若といえばこの顔」って思ってたけど、
この表情のデザインは
般若坊という人のオリジナルだったんですね。
シェフ
そしてこれが「般若面の原点」となって‥‥。
やえ
これを写した般若面がいくつもつくられ、
それ以降はこのお顔が「般若」になったと。
モギ
へええええー。
般若面のルーツなんだ、これ。
山下
そうなんだ、すごいものですね‥‥。
いまの解説をきかなかったら、
「般若だ、すごいなあ」
で終わっちゃうところでしたよ。
シノダ
そして能装束。
お能の衣装も、すっごかった。
やえ
はい。
シノダ
舞台衣装ですからね、
基本的にきらびやかなものなんですけど、
あれだけ昔のものが、あんなにきれいに‥‥。
やまかわ
きれいでした。
シノダ
細川家の能装束は、
とくにキラッキラのような気がする。
「帯じゃないんだから!」っていうくらい。
シェフ
帯じゃないんだから(笑)。
これとか、ですね。
長絹 胴箔地花籠紅葉蒲公英文様
江戸時代 18世紀 
東京 永青文庫蔵
シノダ
これはすごかった。
ちょっと、びっくらしましたよ。
やまかわ
びっくら(笑)。
シノダ
たて糸とよこ糸をからませて
透き目を作った織り方だから、
きっと夜の、焚き木のあかりで‥‥。
シェフ
透けて見える!
シノダ
想像するとするとすごくないですか?
山下
すごいですね。
やえ
これもすごかったですよ。
厚板唐織 胴箔地飛雲龍丸文様
江戸時代 18世紀 
東京 永青文庫蔵
シノダ
すごかった。金箔の上に金糸って‥‥。
やまかわ
布が光ってました。
シノダ
こんな能装束、見たことない。
やえさんのお母さんのおっしゃるとおりです。
細川家だから、
これだけのものが残ってるんです。
山下
うーん、そういう話をきくほどに、
さらにどんどんすごいものに見えてきます。
やまかわ
ほんと‥‥。
やえ
で、お茶の道具になるわけです。
シェフ
お茶だ。
シノダ
茶道具がまた。
山下
すごいですか。
シノダ
すごい。
まず、これがね。
唐物尻膨茶入 利休尻ふくら
中国 南宋時代 13世紀 
東京 永青文庫蔵
モギ
尻ふくら!
やまかわ
名前がかわいいですよね。
「尻ふくら」って。
シェフ
お茶を入れる道具で、
千利休が所持していたと言われているものです。
モギ
利休‥‥。
シェフ
お茶をやってる人が見たら、
これはたまんないでしょうね。
シノダ
鼻血ですね。
やえ
鼻血(笑)。
山下
利休は、なんか竹のやつも‥‥。
やえ
ありました、花入れが。
これ!

竹二重切花入 千利休作
安土桃山時代 16世紀 
東京 永青文庫蔵
東京展での展示期間は2010年5月9日で終了
やまかわ
利休の花入れは、
ヒョウタンを切ったのもありましたよ。

瓢花入 銘 顔回
安土桃山時代 16世紀 
東京 永青文庫蔵
東京展での展示期間は2010年5月9日で終了
シェフ
だからねえ、やっぱり記録なんですよ。
ちゃんと記録してなかったら、
わからないですよ?
竹を切ったり、ヒョウタンを切ったのが、
よもや利休の手によるものだなんて。
やえ
そうそう記録、そこがすごい。
シノダ
あとは「お茶」といえば、
やっぱりお茶碗が。
やえ
うん、うん! うんっ!!
シェフ
やえちゃんの大好きな世界だ。
シノダ
まず、これ!

油滴天目
中国 金時代 12~13世紀 
東京 永青文庫蔵

 

やえ
美しい‥‥。
これも、よかった!

粉引茶碗 大高麗
朝鮮 朝鮮時代 15〜16世紀
東京 永青文庫蔵
シノダ
粉引(こひき)の茶碗。
あと、これよこれ!
これこれこれこれ!!

黒楽茶碗 銘 おとごぜ
安土桃山時代 16世紀
東京 永青文庫蔵
やえ
‥‥こんなにきれいなの見たことない。
シェフ
これは長次郎でしょう?
(安土桃山時代を代表する陶芸家で
 楽焼きの創始者)
シノダ
利休の創意で、
長次郎に作らせたと図録にあります。
やえ
銘が、「おとごぜ」!
シノダ
「おとごぜ」、いいわあ~。
山下
‥‥すごい盛り上がり。
やまかわ
すごいです‥‥。
シェフ
やえちゃんとシノダさんは
好きだからよく知ってるけど、
茶碗なんかは地味でもありますからね。
ですからやっぱり、
音声ガイドと図録は必須だと思います。
モギ
ですよね。解説してもらうと、
物語がいっしょに伝わってきて、
展示のリアリティがグンと増すんだよ。
シノダ
いいっ! おとごぜ、いいっ!!
やえ
おとごぜは、すごいっ!
山下
‥‥この人たちが、すごいと思う。
(つづきます)
2010-05-26-WED

前へ 次へ

今回の感激団メンバー
darling 山下 やえ
モギ シノダ やまかわ

東京国立博物館 特別展
『細川家の至宝』
-珠玉の永青文庫コレクション-
平成22年(2010)
4月20日~6月6日(日)
くわしくは、こちら

会期:平成22年(2010)4月20日(火)
          ~6月6日(日)
場所:東京国立博物館・平成館
    アクセスはこちら
時間:午前9時半~午後5時 
   金曜日は午後8時まで開館。
   土・日・祝日は午後6時まで。
   いずれも入館は閉館の30分前まで。
   毎週月曜日休館。
観覧料:こちらをご覧ください。



細川護煕さんと糸井重里の対談も ぜひ、あわせてお読みください。