第6回 まだらに大人になっていく。
 スガノ
私は去年、
獣医の野村潤一郎先生
取材させていただいたとき、
「歴史上のいかなる偉人も
 自然科学や生物に興味を持ってますよ」
というお話を伺いました。
いきものをそばで見ていると
「あ、こんなことするんだ」とか、
「野生ってこういうことなんだ」とか、
自然の事象のいろんなこととつながって
とにかく視野がひろがるから、と
教えていただいたんです。
そのことがきっかけでまぁ、小さいですけど、
友人のところで生まれた
ハムスターを飼うことにしたんです。
 darling
ハムスターはうまくいってる?
 スガノ
ハムスターは1年半生きて、
死んでしまいました。
やっぱり後悔はありますね。
うちの子は、
「自分のせいだ」って言ってました。
 darling
なんで?
親に隠れてアイスクリームとかやったのかな。
 スガノ
いえ、やってません(笑)、
「最後は一緒に寝てやればよかった」
とか‥‥後悔ばっかりです。
 darling
でも、その想いだけでもね。
 スガノ
よかったと思います。




 darling
なんでもない、ただかわいい、
いいなぁと思う、
犬や猫を見せてくれるのが、
この映画のいいところだと思います。
悲惨なところを見せるのではなく、
ただみんな、こっち向いて
ピンとしてるところを撮ってる。
おばあさんがあの監督のことを
「私は人を見る目がある」と言ったのは
そのあたりじゃないかな。
 やまかわ
そうですね。
 darling
インパクトを強めるためなら、
悲惨な撮り方が
きっとあるでしょう。
 スガノ
ナレーションも、ご自分ですし‥‥。
 darling
そうそう。
 ゆーないと
気取らない雰囲気で。
 darling
言葉に直して人に託したら、
もっと難しく考えなきゃならなくなるけど、
自分でしゃべるぶんには、
そのまんまでいいと思われたのかもしれないね。
もし「私は○×と思った」という
自分の言葉を
誰かに渡して誰かがしゃべったら
「いや、そこまでは思ってない」とか
思うだろうから。
 スガノ
声そのもので届けたかったということも
あるかもしれないですね。
 darling
映画って、こういうことも
あるんだねぇ。
 スガノ
そうですよね。
自分でやったこと、思ったことを
自分で言っている。
 やまかわ
できるのは、そこですもんね。
 スガノ
この映画に登場した人たちが
みんなそうでしたから。
 ゆーないと
うん。
 スガノ
いつか犬と
ちゃんと寄り添えるような大人に
なれればいいなぁ。
 ゆーないと
うん、うん。
 darling
いつになったら
大人になるんだろうね。
 スガノ
吉本隆明さんふうに言うと、
「ひでぇ目にあわないと、大人にはなれない」
なんですけれども。


 darling
「そんなはずじゃなかった」っていう、
不慮の事故の連続だからね。
‥‥きっと、大人になるといったって、
まだらに大人になっていくんだよな。
 スガノ
はぁぁ!
 やまかわ
そうですよね。
 darling
うん。自分の中に
大人の要素もあるし、
ぜんぜん違う要素もある。
全体的にはどうなんですか、
と問われれば、平均値は出せない。
 ゆーないと
まだらに。
 スガノ
急に子どもになることもあるし。
 darling
うん。
だけど、子どもの部分というのは、なにも
ダメなことばかりじゃなくて、
大事なことが、やっぱりあると思うんだ。
 やまかわ
子どもにしか感じられないことや
できないことがありますもんね。
 スガノ
まだらの大人であることを、
大人たちももっと
自覚できればいいと思います。
(つづきます!)
2009-11-22-SUN

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