2人以外に何かがいて欲しいっていう
思いっていうのは、
それほどなかったような気がします。
じゃあ、逆に言うと、
2人だから招き入れられるみたいなことは?
1人だったら無理だったかも、みたいな。
あ、そこは、まぁ、
今だから言うのかもしれないんですけど、
1人でも猫とは暮らしてたかもしれないです(笑)。
ふふふ(笑)。
笑ってらっしゃいますよ。
それはたぶんウソです。
そう?
ウソです。
あ、わかんない。もう「ナロがいる」のが今だから。
今は絶対飼うもん、だって(笑)、1人でも。
今はナロちゃんを愛してる
たかしまさんだから言うんですよ。
そう、そうです、そうです。
そうかなぁ。そうか。
それ以前のたかしまだったら、
言ってないと思うんです、それは。
コロは飼ってたと思うよ。
コロ、‥‥ロボット。
だって、手が掛からないもん。
あ、そうか。
やっぱりね、あのぅ、そうは言っても、
たとえばブタフィーヌさんは、
実際に命のあるものではないけれども、
ただ、命があるかないかっていったら、
ありますよね?
はい。
あるんだけど、
生身の一緒に生活を共にする仲間としての
ブタフィーヌさんは、
おじさんと一緒に暮らしてるわけであって、
たかしまさんと一緒に
暮らしてないじゃないですか。

はいはいはい。
そして、コロも、
命あるものというふうに思いますが。
はい(笑)。
思うんだけど、
‥‥やっぱり違いますよね?
そうですね(笑)、
まぁ、機械的な興味も
多分にあってってことですね。
ねぇ。そこはやっぱり本当のことを言うと、
同列じゃなくて。
(笑)
体温があって、命があって、
小さくて、弱くて、
自分たちがしっかりしないと、
とんでもないことになっちゃうものじゃないですか。
生き物と暮らすって。
そうですよね。うん。
子どもを持つということは
考えたことはありますか。
2人の間に?
はい。
ぶっちゃけた話を言うと、
子どもをもつことはないと、
決めていました。
子どもを持つっていう生活の
スタイルじゃないことを
選んでいたわけですね。
はい。一緒に暮らし始めたときに、
その話をして。
決めていたんだ。
はい。
ナロちゃんはどうですか。
うーん・・・・。そうですね・・・・。
まず、ナロを迎え入れるときには、
子どもと同列には考えてなかったんですよ、
イメージとして。
ただ、ナロが来て、
2人でナロを迎え入れて
3人で暮らすようになってからは、
なんとなく、なんだろう、
ちょっと子どもと被るイメージを
持つこともありますね。
たかしまさんは、
前のインタビューでも聞きましたけど、
離れて暮らしてるお子さんがいらっしゃる。
はい。
僕(シェフ)は子どもを持たないので、
想像ができないんですけど、
その、「子どもと被るイメージ」っていうのは、
どのようなことなんでしょうか。
うーん、そうですね、
まずはとにかく、なんでしょうね、
「見守ってあげなくちゃ」じゃなくて、
「見守ってあげたくなる」みたいな。
無条件に保護したくなる。
保護したくなるっていうって言葉は違うかなぁ。
「保護者」という言葉がありますから
間違ってないと思いますよ。
照れくさいですけど、なんか
「愛」的なものを感じるんですよ、
「じわーん」みたいな。
「愛」としか言いようがないと
僕も思います、それは。
はい。
糸井が言うんですが、
「名付けようのないものを愛と呼ぶならば」
っていう、そういう意味での
「愛」かもしれませんね。
はい。そういうものを感じて、
「あ、これは息子が生まれたときに
 感じてた気持ちに近いよなぁ」
と、思ったことがありますね。
中村さんはどうですか?
うーん・・・・。私は、その
「仔猫を飼いませんか?」
っていうメールを友達から貰ったときに、
付いていた写真で、
「あ、もうこの子は飼わなければ」
と思ってしまったので。
あぁー。もっと直感的なんだ。
もうそこから、いかにたかしまを説得するか、
みたいな感じに。
え、反対されると思われたんですか?
反対っていうか、たぶんまぁ、
それまでの暮らし方からして、
たかしまは何もしないだろうし(笑)。
(笑)
考えられないですね、今思うとね(笑)。


(つづきます!)


2010-12-16-THU