どの「ほぼ日ブックス」も自信作です。

「ほぼ日」では、11月21日(木)より
「冬のほぼ日ブックスフェア」という
ちいさな本のフェアをおこなうことにしました。

期間中、本を何冊もお求めくださるかたには、
素敵なおまけをプレゼント。
酒井駒子さんのイラスト入りマグカップです。
(3冊以上のお買い上げで、差し上げます。
 限定500個。無くなりしだい終了します)

この機会に、これまで刊行してきた
いろいろな「ほぼ日ブックス」の本についても
知ってもらえたらな、と思い、
本日より3日間、ほぼ日乗組員たちによる
おすすめコメントという形で
これまで刊行してきた書籍の数々を
ご紹介させていただくことにしました。
自分たちでつくった本を自分たちで推薦するのは
ちょっと照れますが、
かなり本気の熱いコメントが並びましたので
よろしければ読んでみてください。
気になる本を見つけたときは、
ぜひ実際に読んでいただけたら、うれしいです。

~「ほぼ日ブックス」乗組員のおすすめコメント3~

本日の書籍(11月20日)

  • 「小さいことば」シリーズ
  • Say Hello! ─あのこによろしく。
  • さよならペンギン
  • ブタフィーヌさん
  • 吉本隆明 五十度の講演
  • 吉本隆明の声と言葉。
  • 吉本隆明が語る親鸞

「小さいことば」シリーズ
(小さいことばを歌う場所/
 思い出したら、思い出になった。/
 ともだちがやって来た。/
 あたまのなかにある公園。/羊どろぼう。/
 夜は、待っている。)

著者:糸井重里

定価:各1470円※(税込・配送手数料別)
※「小さいことばを歌う場所」のみ1365円

商品紹介ページより

(小さいことばを歌う場所)

糸井重里が、ほぼ日刊イトイ新聞に書いた原稿
(「今日のダーリン」と「ダーリンコラム」)から、
心に残る「小さいことば」を抜き出し、
1冊の本にまとめました。
どこから読み始めても大丈夫。どこで読み終えても平気。
詩と、ユーモアと、たくさんのヒントが詰まった
「ベスト・オブ・糸井重里」ともいえる1冊。

乗組員のおすすめコメント

「小さいことば」シリーズはどの本もいいのですが、
個人的に特に印象深いのは
『あたまのなかにある公園』です。
入社したばかりのときに出た本で、
そのときの自分の気持ちを思い出す本です。
見た目も大好きで、荒井良二さんの装丁もいいな、
小口が黄色なのもかっこいいな、と思って。

『あたまのなかにある公園。』から、ひとつ
印象にのこっていることばを選ぶと、
これでしょうか。

「わからないですね」って、しっかり言える人って、
ぼくはやっぱりかっこいいと思うんですね。

「わからないですね」が言えるようになると、
ものすごくいいです。
なにがどういいのか、うまく言えないのですが、
とにかく息がらくになると思います。
(『あたまのなかにある公園。』218~219ページ)

わたしは、自分から謝れるひとを尊敬しているのですが、
それと同じくらい、
「わからないですね」を言えるひとも尊敬しちゃうなと
思うようになった、きっかけのことばです。
「小さいことば」シリーズには、
こういう印象深いことばが、たくさんあります。
(小野)

7年前から1年に1冊ずつつくっている
「小さいことば」シリーズ。
糸井重里が「ほぼ日」に書いた
すべての原稿とツイートから、
こころに残ることばを選んで編んでいます。
私、永田は、ずっとことばの編集を担当しているので、
どの本もいい、と強く思っていて、
1冊をおすすめするとなると難しいんですが‥‥
せっかくだから1冊にしたほうがいいですよね。
いま、自分の机にならんでいるシリーズから、
ふと手にとったのがシリーズ3冊目、
『ともだちがやって来た。』です。
表紙は抜けるような青空。糸井が撮った写真です。
そこにふわふわと金色の雲が浮いている表紙、
そして、小口の部分にも雲の印刷。
手にとっていただくとわかるですが、
これだけ手をかけている装丁はなかなかありません。
もともと「小さいことば」シリーズは
装丁がかなり丁寧なんですが、
じつは『ともだちがやって来た。」の印刷は
印刷所泣かせ、というほどに凝っています。
もちろん、シリーズのほかの本も凝ってますけど、
この本はちょっと特別なんです。
中身も、ほかの本同様、とってもいいです。
この本独自の魅力としては、
南伸坊さんがさらっと書いた
「糸井重里のポートレイト」がほんとにいい。
ほとんど、丸と点だけなんだけど、
すごく「糸井重里」を表してるんですよね。
173ページにあります。
もう1冊「小さいことば」シリーズが
欲しいな、というときは、ぜひどうぞ。
(永田)

Say Hello!
あのこによろしく。

著者:イワサキユキオ

定価:1780円(税込・配送手数料別)

オビのことばより

うまれて、ありがとう。

いいことがあった日、ろくでもなかった日、
なんでもない日、どのページでも開いてください。
なんだかとにかくうれしくなります。
そういう魔法のこめられた本なんです。
(糸井重里)

乗組員のおすすめコメント

ずいぶん前の本なのですが、この本は、
ほんとうにすごいドキュメンタリーなんです。
こんな言い方は安っぽいんですけど、
わたしはもう「不朽の名作」だと思っています。
見るたびに
「なんてかわいいんだろう」と胸がいっぱいになって、
ちょっと泣きそうになるんです。
このかわいい兄弟たち「ニコ・サンコ・ヨンコ」の
「ニコ」がのちの「ブイヨン」なんですが、
その、生まれてから、成長していくところ、
そしてブイヨンとしてもらわれる瞬間まで、
ぜんぶが入っているので、
ブイヨンファンのみなさんには、
とくにおすすめしたい本です。
イワサキユキオさんの写真って
ほんとうに素晴らしくて、
「こんな表情、見た事ない!」という写真が
たくさん見られます。
犬たちとの距離が、すごく近いんですよね。
そしてそれぞれの子たちを、本当によく見てるんです。
夜寝る前とかに読んでいると、眺めてるだけで、
気持ちがものすごくおだやかになります。
リビングとかベッドの横にあると、嬉しい本です。
(あやや)

さよならペンギン

え・湯村輝彦 ぶん・糸井重里

定価:1365円(税込・配送手数料別)

商品紹介ページより

1976年に出版された、不思議な絵本。
文章は、当時新鋭コピーライターだった糸井重里。
絵は、糸井曰く「センスのかたまり」、
テリー・ジョンスンこと湯村輝彦。
ふたりがつくった、既存の絵本の枠を吹き飛ばす
なんともチャーミングな絵本、
それが『さよならペンギン』です。
その後、出版社倒産のため、
長らく絶版となっていたこの絵本を
このたび、いろんな手段を駆使して復刻しました。

乗組員のおすすめコメント

1976年に、湯村輝彦さんと糸井重里がつくった
たいへんポップでフリーな絵本。
それが『さよならペンギン』です。
長らく絶版状態だったのですが、
当時の本を全国から取り寄せて、完全復刻しました。
そのときの愉快な苦労話は、
「さよならペンギン復刻記」
というコンテンツに記されています。
1冊の絵本にそこまでするか、という
製作チームのマニアックな努力が書かれてますので
ぜひ、お読みになってください。
そこにも書かれていますが、
もともとは、絵本作家の荒井良二さんが、
「ものすごく影響を受けた絵本」として
タイトルを挙げたことから復刻がはじまりました。
先日、NHKの番組でも、荒井良二さんは
『さよならペンギン』について
熱く語ってらっしゃいました。
あの荒井良二さんをして
「打ちのめされて、ぶっ飛んだ」
と評されるこの絵本は、いってしまえば、
「ペンギンが海水パンツを買いに行く話」です。
オトナが説明しようとすると難しいですが、
子どもたちに読んで聞かせると、
高確率でけらけらと笑い出します。
じつは、「糸井重里」の名前が出たはじめての本。
糸井重里のデビュー作ともいえる絵本です。
(永田)

ブタフィーヌさん(1~6巻)

著者:たかしまてつを

定価:各1200円(税込・配送手数料別)

商品紹介ページより

「ブタじゃないのよ、ブタフィーヌよ!」
とある田舎町の、
ちょっとはずれに住んでいる
「ブタフィーヌさん」と「おじさん」。
ある事情でいっしょに暮らすことになった
ふたりのまいにち。

乗組員のおすすめコメント

ブタフィーヌさんって、
ただかわいいだけじゃないんですよ。
だんだん、どんどん、好きになるんです。
そして、最後は号泣‥‥みたいな。
ブタフィーヌさんの
「日常のささいなことを、これだけたのしむのか!」
という性格も大好きだし、
おじさんとブタフィーヌさんがまったく会話せずに
信頼しあっている感じもいいし、
なんというか、とにかく、いいんですよ!

ぜひ読んでほしいところは、5巻。
この巻のあたり、実はけっこうシリアスなんです。
ブタフィーヌさんの生い立ちとか、サーカスの話とか。
シリアスだけど、目がはなせない。
そして、こうした部分も込みで
『ブタフィーヌさん』の世界なんだと思います。
(トヤマ)

吉本隆明 五十度の講演

監修:吉本隆明

定価:50000円(税込・配送手数料別)

商品紹介ページより

収録されている講演時間の総計は
6943分。
CD枚数は115枚のボリュームです。
CDに加え、パソコンに音源が取り込みやすい
MP3データの入ったDVD-ROM1枚と、
各講演の詳細データを掲載したブックレットを
セットにしています。

乗組員のおすすめコメント

私は「ほぼ日」に入社するすこし前、
糸井さんの言葉や「ほぼ日」のコンテンツをきっかけにして、
吉本隆明さんの考えを
深く知りたいと思うようになりました。
ただ、いざ知りたいと思って
吉本さんの本を何冊か読んでみたところ、
自分には難しすぎて歯が立たなかったんです。

ただ、この『五十度の講演』が刊行されるときに
音源をいただいたので、半分くらい聞いてみたんです。
すると、文章で読むより、ずっとすんなり入ってきた。
声の調子から伝わってくるものとか
聞くことで初めて理解できる部分などがあって、
本を読んだときにはなかったおもしろさがあったんです。
「あ、すごい」って思いました。

あと、そのとき印象的だったのは
27番の講演「日本経済を考える」なんですけど、
自分がぼんやり感じていたことを、とても深い洞察のもと、
言い当てられたような気がしたんです。
自分も自分なりに言葉にすることはできていたけど、
「吉本さんのことばのほうが、だんぜん言い当てている!」
という感覚があって
「うわっ、おもしろい!」と思いました。

現在、この『五十度の講演』は家にあるんですが、
全部なんてまったく聞けていないし、
自分にその内容が理解できているかというと、
本当にぜんぜんだと思うんです。
だけど、いつか聞けたらいいな、って思ってるんです。
今は、こんなふうにヒントがあるだけでうれしい。
そしていつか、この内容がちゃんと理解できる
私でありたいなって思うんです。

あと、音声のほうはそんなに聞いていないのですが、
本のほうはよく、パラパラ見てたのしんでます。
それぞれの講演のポイントがまとめられているんですが、
眺めるだけでも、おもしろいんですよ。
「え、なになに、どういうこと? これ、もっと考えてみたい!」
みたいな気づきがたっぷりあるんです。

吉本さんには「ほぼ日」に入社したあとで、
いちどお目にかかった機会があるのですが、
その存在自体が「知性」という印象のかたで、
圧倒されました。
そんなかたの生のことばだと思うと、
本当にありがたいですよね。
時間をかけて、ゆっくりゆっくり
吸収させてもらえたらな、と思っています。    
(シノダ)

吉本隆明の声と言葉。
その講演を立ち聞きする74分

編集構成:糸井重里

定価:1500円(税込・配送手数料別)

商品紹介ページより

吉本隆明さんのたくさんの講演の中から、
糸井重里編集・構成した
約74分のCDと、
ブックレットがセットになっています。
吉本隆明さんの声を聞いてみたい、
まずは知りたい、という方におすすめです。

乗組員のおすすめコメント

私は「ほぼ日」から出版した
晩年の吉本隆明さんの書籍数冊を担当した
編集者なのですが、
吉本さんを、まだまだ勉強中の身です。
いま、とてもよく感じていることは、
吉本さんにしても糸井重里にしても、
「自分がまちがえた経験があります」
と言ってくれる大人の発言が、
大きな道しるべになる、ということです。
吉本さんでいえば、それは太平洋戦争です。

私自身は昭和の高度成長期に生まれたこともあり、
つねづね「自由で、おいしいものを食べていられたらいい」
と思うだけで毎日を送っています。

でも、生前の吉本さんから
たびたび「うかうかしていたらいけない」と言われました。
「俺だってあのときはうかうかして」という台詞も
何度も聞きました。
うかうかしていたら、たいへんなことに首を突っ込んだり、
足をとられて思いもしない波にのまれていたり
することもあるのです。
吉本さんは、それを、40いくつも下の、
名前も覚えてないような人間に、
わけへだてなく、ときには怒りながら、教えてくれました。

2011年の震災で、のほほんと生きていた私に
小さな変化が起こりました。
そこで、吉本さんの本を読み返すと、
やっぱり「うかうかしていたらいけない」と書いてありました。
自分の見ているもの、いる場所、取るべき態度、
どんなちいさなことにも
「うかうかしていたらいけない」のです。
電車で席をゆずるとき、仕事を断るとき、
引き受けるとき、道端でゴミをひろうときでさえ‥‥、
すべてのことに「うかうかしていてはいけない」。
目の前の、具体的な波にとびつく前に、
いつも吉本さんのことを思うようにしたい。
そうでないと「こんなはずじゃなかったな」ということに
加担することもあるのです。
いつまでも自分は子どもであるわけでなく、
しっかりとした足で立たなくてはいけません。

吉本さんのどの本を手にとっても、
それは感じられると思うのですが、
『吉本隆明の声と言葉。』は、
糸井重里がガイド役になって、手をひいていってくれる本です。
吉本さんの180を超える講演のなかから、
糸井が抜粋して紹介します。
吉本さんの問題意識がわかり、
また、手軽に吉本さんに帰ってくることができます。
いろんなことはつながっている、ということもわかります。
手もとにいつも、おいておきたい一冊です。
(スガノ)

吉本隆明が語る親鸞

著者:吉本隆明

定価:2835円(税込・配送手数料別)

オビのことばより

親鸞さんを、吉本さんが。
里の人へ、町の人へと語る。
時空を超えて、ことばが届く。

講演5本 計420分!
(吉本隆明講演 音源収録 DVDつき)

乗組員のおすすめコメント

「ほぼ日ブックス」のラインナップを
今回あらためて見直してみて、
「この本はぜったいおすすめ!」と思ったものの
いざ言葉にしようとすると、
きちんと説明できないことがもどかしく、
今回、家に帰ってちゃんと読み直しました。
そしたら、やっぱりすごかったー。
一回読んだからといって読み終わったと言えない
おもしろさをあらためて味わいました。
一生かけても自分のものにしきれない、
とても壮大なことが書かれている本だったと
思い出しました。
とてもかっこいいひとたちの思想をたどれる
一生を通して使えるバイブル。
うちの本棚でめずらしく、
この本だけはカバーがかかっています。
「ほぼ日ブックス」の本のどれかを
1冊だけ、親しい誰かにプレゼントするなら、
わたしはこの本を選ぶと思います。
(元木)

思想界の巨人と言われる吉本隆明さんに、
糸井重里が「吉本さんが好きな人は誰ですか?」と
問うたことがありました。
そのとき吉本さんは
「太宰治、宮沢賢治、それから親鸞ですね」と
お答えになっていました。
「親鸞は800年前の人ですが、
 いまでも滅びない思想を持っていた人です。
 坊さんとしては変わり種ですが、
 問題にならないくらい偉い人だと思います」
と教えてくださいました。

親鸞は、浄土真宗の開祖として知られるお坊さんで、
思想家です。
「善人なほもて往生をとぐ、いわんや悪人をや」
(善人ですらこの世を去って極楽へ行けるのだから、
 悪人は言うまでもなく極楽へ行ける)や、
一度でも念仏をとなえれば、
たとえ悪いことをしていても救われる、
と言ったとされています。
ぱっと聞くと、わけがわからないのですが、
そこには結晶のように親鸞の考えが反映されています。
吉本さんは
「親鸞ほど、信仰と善悪の問題を突きつめた人は
 ほかに考えられないくらいです」
とおっしゃっています。

親鸞は、ときには悪いこともするような、
ふつうに生きる人たちが肯定されることを
考えの根底に持っていたのではないかと思います。
ですから、この本を読んでいると、
なんでもない自分のなかに力強い気持ちがわきあがります。
逆に言えば、ふつうに生きる、自分を含めた人たちを
否定するような動きをしないこと、
その注意点が、吉本さんを通して、
この本にはいくつも書かれているように思います。

親鸞と吉本隆明というふたりの思想家の、
考えの交差点に少しでも近づくことができるように、
脚註をできるだけ入れました。
もちろん、本文のもとになった講演音声の
DVD-ROMがついていますので、
吉本さんがどこを強調して表現したかったかも、
耳から感じることができます。
これはほんとうに保存版です。
出版から2ヶ月後に吉本さんが亡くなり、
生前に出た、最後の書となりました。
(スガノ)

「冬のほぼ日ブックスフェア」対象書籍一覧

(以下のどの本でも、3冊お求めいただくと、
 酒井駒子さんのマグカップをプレゼントします)

くまお(11月21日発売!)/みんなのおやつ※/LIFE/LIFE2/LIFE3/
LIFE 副菜―おかず、おかわり!/はなちゃんの夏休み。/さよならペンギン/
谷川俊太郎質問箱/ブタフィーヌさん(1~6巻)/新装版はたらきたい。/
土屋耕一のことばの遊び場/オトナ語の謎。/黄昏/
ブイヨンの気持ち。/ブイヨンの日々。/ほぼ日刊イトイ新聞の謎。/
春風亭昇太ひとり会 はじめての落語。/三位一体モデル TRINITY/
小さいことばを歌う場所/思い出したら、思い出になった。/
ともだちがやって来た。/あたまのなかにある公園。/羊どろぼう。/
夜は、待っている。/ぽてんしゃる。/ボールのようなことば。/
吉本隆明が語る親鸞/吉本隆明の声と言葉。/吉本隆明 五十度の講演/
ベリーショーツ/Say Hello!/イトイの通販生活。/銀の言いまつがい/
TVウォッチャーの熱情/TVウォッチャーの逆襲/

※こちらの商品は、出荷時期が12月下旬となります。
 その時にマグカップの在庫が無くなってしまっている場合には
 お届けができません。予めご了承ください。