2008-09-26
吉本隆明さんの新しい講演会、
チケット販売がはじまりました。


7月に人見記念講堂で開催された
「芸術言語論──沈黙から芸術まで──」
につづく内容となる、吉本隆明さんの新しい講演会
「芸術言語論 その2 自宅から生中継。」
のチケット販売がスタートしました。
タイトルからわかるように、
吉本さんと糸井が、講演や対談を
「自宅から」生中継するという、
ちょっと変わったイベントです。
今回導入するシステムは、
原丈人さん率いるデフタ・パートナーズが
手がけた「XVD」という最先端の映像技術です。
前回の「芸術言語論──沈黙から芸術まで──」の
続編ではありますが、
完全に「つづき」というわけではなく、
新たな切り口で「芸術言語論」を展開する
内容となる予定です。

新宿セミナー@Kinokuniya 『吉本隆明 五十度の講演』発売記念 芸術言語論 その2 自宅から生中継。

開催日時 10月27日(月)
19時開演(18時30分開場)
新宿 紀伊國屋ホール
<新宿東口・紀伊國屋書店新宿本店4階>
チケット
発売開始
9月26日(金)10:00
前売:キノチケットカウンター
(紀伊國屋書店新宿本店5階 受付時間10:00〜18:30)
予約:紀伊國屋ホール
(Tel.03-3354-0141 営業時間10:00〜18:30)
料金:1,000円(全席指定 税込)
出演 【吉本隆明家より中継】
吉本隆明 糸井重里
【紀伊國屋ホール司会】
細田正和(共同通信社文化部長)
共催 紀伊國屋書店 ほぼ日刊イトイ新聞
協賛 コクヨS&T株式会社
協力 株式会社デフタ・テクノロジーズ

※当日、会場には収録用のテレビカメラが設置されます。
会場のようすは、DVD化、放送の予定があります。
また、ほぼ日刊イトイ新聞にて、収録動画を放映いたします。


ポイント!

●会場には吉本さんと糸井はいません。
 吉本さんの自宅から、生中継の
 映像と音声でつながります。
 このキテレツなイベントの会場司会を
 受けてくださったのは、
 吉本さんや糸井と長い親交のある
 共同通信社の細田正和さんです。

●このイベントの内容は、動画で収録し、
 ほぼ日刊イトイ新聞で
 日付と時間を決めて上映します。
 上映の日付が決まり次第、お伝えします。

●原さんのXVDシステムとは、
 ハイビジョンのように多量の画像データを
 独自の技術で圧縮し、
 インターネットをはじめとする
 既存のインフラ(低帯域から高帯域まで)で
 配信できるシステムです。
 映像の質を落とさずに、リアルタイムで伝送できるので
 バングラデシュなど
 インフラの設備が整っていない地域での
 遠隔教育・遠隔医療に使われようとしています。
 くわしくは、こちらをごらんください。

吉本さんは、講演の内容について
ただいま構想中です。


↑自宅食堂にて、糸井といっしょに
あれこれ考える吉本さんです。

ちなみに「自宅から生中継」ということは、
「ほぼ日」をごらんのみなさまにはおなじみの、
この「居間」が登場することになります。

吉本さんちのねこ、シロも
講演の最中に画面を横切ることが
あるかもしれません。

ご希望の方は、どうぞお早めに
紀伊國屋ホールまたはキノチケットカウンターまで
お問い合わせくださいね!

2008-09-22
吉本隆明さんの講演会。
その後‥‥じゃなくてその2! やります!


本日は、大きなお知らせがあります。
吉本さんの講演会のつづきをやる、
というお知らせです。

去る2008年7月19日に人見記念講堂で行われた
吉本隆明さんの講演『芸術言語論』は、
3時間半、吉本さんが
ひとつも休まずに話しつづけ、
とうとう時間がなくなってしまい、
「中断」というかたちで終了しました。
最後に、吉本さんは
「半世紀考えつづけたことを
 いっぺんに話すのはどうやら無理だった」
とおっしゃいました。

そのつづきは「ほぼ日」で、
何か形式を考えてやりましょう、
ということになっておりましたが、
とうとうそのことを発表できる日がきました
(つまり、それが今日!)。

吉本さんのご体調のことを考えると
短い準備期間でもういちど
同じ規模で講演会をやるのは無理なので、
「ほぼ日」のコンテンツとして
講演を補完する内容を連載するのが
いいのだろうか、などと最初は考えていたのですが‥‥

ここで、たいへん大きな力を
貸してくださる方があらわれました。
「ほぼ日」の連載でもおなじみ、
大人気のベンチャーキャピタリスト、
原丈人さんです。
原さん率いるデフタ・パートナーズが手がけた
「XVD」という最先端の映像技術を使って、
吉本さんのご自宅と会場を結べば
吉本さんが移動しなくても
いつでも講演ができる! とおっしゃるのです。

「自宅の居間から生中継」の講演イベント。
もしかしたら前代未聞かもしれない
この企てを、「ぜひやりましょう」と
手をあげてくださったのは、
新宿 紀伊國屋ホールさんです。

会場も決まり、
どうやら講演のつづきができそうですよ、
ということになって、
吉本さんと糸井が考えたタイトルは
「芸術言語論 その後 自宅から生中継。」
でした。
吉本さんは、それでいこう、と
おっしゃっていたのですが、
チケットもチラシも入稿していた
先週の金曜日の段階で
こうおっしゃいました。



「んーああ、ええっと、
 この『その後』というところをね」

はい、はい。

「僕はえーっと、
 『2』に変えたいんだけども」

‥‥‥‥

「その2、というように」


‥‥‥‥2。


というわけで、
タイトルが変更になりました。
「芸術言語論 その2 自宅から生中継。」
です。
つまり、吉本さんは
先日の講演の締めくくりをやる、
というおつもりではないようです。
その「つづき」を、「その2」として
展開するのです。
走りつづける吉本隆明さんを
ここは追いかけて行くことに
しようではありませんか。
(もしかして「その3」があるかも
 しれないのですが、それはそのときに
 考えましょう!)

2008-09-12
おすすめ講演「喩としての聖書」
公開中です!


前回公開時、
たくさんのみなさまから反響をいただきました、
吉本さんの講演「喩としての聖書──マルコ伝」を
2008年9月12日より9月24日までのあいだ
公開いたします。
どうぞおたのしみください。
(ヘッドフォンで聞くのがオススメです)

講演は、チャプターごとに区切ってありますので、
(01)(02)と、番号順にクリックしてお聞きになってください。
合計でおよそ130分の講演です。

「喩としての聖書」の公開は終了しました。
ありがとうございました。

2008-09-10
「喩としての聖書──マルコ伝」
もういちど公開いたします! (予告)


7月19日、吉本隆明さんが人見記念講堂で
『芸術言語論』の講演をしているあいだ、
ほぼ日刊イトイ新聞で音声を公開していた
講演があります。
それは、1977年の吉本隆明さんの講演、
「喩としての聖書──マルコ伝」です。
当日お聞きくださいましたみなさんから、
たいへんご好評をいただきましたので、
ここでリバイバルしたいと思います。

「喩としての聖書──マルコ伝」は、
古い音源で、音声の状態もあまりよくないのですが、
糸井重里は以前より、
「『ほぼ日』を読んでくれている人に
 吉本さんの講演を聞いてもらえる機会があるのなら、
 ぜひ、この講演を」
と言っておりました。
聖書の中の奇跡をどう読むか、
というテーマたいへんおもしろい講演です。
もちろん『吉本隆明 五十度の講演』にも
入っています。

公開期間は
2008年9月12日(金)〜9月24日(水)
です。
この期間、どうぞお聞きのがしなく!

当日お聞きになったみなさんからの
ご感想を少しだけご紹介します。

「喩としての聖書━━マルコ伝」聴きました!
平易な言葉で、私にもちゃんと分かるんだ! と感激しました。
すごく、面白かった。
質疑応答部分を全部聴いていなかったので、
次回アップされるのを楽しみにしています。
「悪人正機」「ひきこもれ」「最後の親鸞」と
イトイ新聞内の対談全部、これだけでファン
と言うのもおこがましいのかも知れませんが、
今日「喩としての〜」を聴いて、
もっと、吉本さんのことばを聴きたい!と思いました。
これからも、吉本プロジェクトをずっと続けてくださいね。
(鹿)

テスト勉強をしながら
吉本さんの「マルコ伝」を聞いてました。
吉本さんの話し方は
決してアナウンサーのようではないんだけど
すごくパワーを感じる話し方です。
(Koji)

講演会の日は
「講演会に行けない方に」ということで
準備して下さった『喩としての聖書−マルコ伝』を
聞かせて頂きました。
講演内容が素晴らしいと感じたのは言うまでもありません。
「信仰の書としてではなく思想として言葉として聖書を読む」
という、その視点自体に驚き、感動し、
その解釈を元にした講義は本当に勉強になりました。
聖書、マルコ伝を知るという点でもですが、
吉本さんの言われること、読み解き方が
日々の生活そのものに活かされるような感じがしたんです。
ここで私が、メモをとらずに
あまりにもスーッと聞いて感じて終わってしまってることが
いけないところなんですけど、
そういう感じをもったというのが率直な感想です。
そして「もう一度聞きたい」と思いました。
そして何よりも吉本さんの声と話し方が
すごく心の奥に響く感じでした。
頭に入るっていうより心に響くと言った印象でした。
(ち)

楽しみにしていた
「喩としての聖書──マルコ伝」の特別公開、
とても貴重な機会だったのに
途中から忙しくて
結局全部を聞くことができませんでした。
とてもとても歯がゆい思いです。
(アミアン)

「喩」の話。
具体的な話より、例えたり、
例えをそのままあてはめたりする方が
言葉として先なんだよって聴くだけで、
うわーっと世界が広がりました。
深い深い話でありながら、
すぐ自分の生活にひきつけて
考えられるようにお話してくださる吉本さんのお話、
聴くっていうことの、
なんだかわからないすごい感じも
びっくりしてしまいました。
(ちちあきこ)

「喩としての聖書」、聴いて興奮しました。
不思議に私にもよく分かる。
肉声の力って、すごいんですね。
(k)

「マルコ伝」には圧倒されました。
いつも吉本さんの本を読むと
「劇的な昂揚感」を感じますが、
講演録音は遥かに凄かったです。
ただ勉強になるというばかりでなく、
やっぱりわたしには
「こんな人が他ならぬ日本に居るんだ…」
という感動がありました。
(渡)

では、また明後日に!

2008-08-21
『吉本隆明 五十度の講演』
『吉本隆明の声と言葉。』
感想メールをありがとうございます。


『吉本隆明 五十度の講演』は、
8月12日より「ほぼ日ストア」から出荷がはじまり、
また、8月13日からは、全国の紀伊國屋書店にて
発売されました。
お手もとに届いたみなさまから、
感想のメールをたくさんいただいています。
『吉本隆明の声と言葉。』へのメッセージとあわせて
まとめてご紹介したいと思います。
(もちろん、吉本隆明さんにも
 みなさまからいただいたメッセージをお届けしますね!)
 
では、まず、
『吉本隆明 五十度の講演』にいただいたメールから
ご紹介いたします。


『五十度の講演』、紀伊國屋で買いました。
すごいインパクトですね。
先日「ほぼ日」で配信された、
女子大での吉本さんの講演も、今になって思えば
影響を徐々に僕に及ぼしてる感じがします。
(b)

『吉本隆明 五十度の講演』
13日に手元に届きました!
15日からバスツアーで
阿波踊りを観に行く予定だったので、
そのときに聞いていこうとカバンに入れて行きました。
走行中、CDウォークマンで聴いていたのですが
とりこぼさないように聴こうと欲張ったせいか、
集中しすぎて、気持ちが悪くなってしまいました。
母親いわく、
「そんな難しそうなCDを聴いてるからやわ。
 もう聴いたらあかん!」
確かに、私は乗り物酔いしやすい性質。
なのに、あまりにも一生懸命になり過ぎた結果
酔ってしまったのです。

それ以降、寝る前に布団に入って
ほくほくしながら聴くことに変更。
聴いていると、うんうんと
思わずうなずいている自分がいました。

そうか、無意識に首を上下に動かしていたら、
そりゃ車酔いもするわな、と納得しました。

ひとまず軽く聞き流すくらいから
始めてみるのが大事です、たぶん。
でも、ついつい気合いを入れて聴こうとしてしまう
自分も捨てられません。
もう少し涼しくなったら、公園の中で聴くのがいいかも!
秋になったら試してみます。
(あさな)

楽しみに待っていた
『吉本隆明 五十度の講演』が届きました!
梱包を解いたときの感想は‥‥

で、で、でかい!!
うわははは〜〜!

吉本さんの『芸術言語論』を聴きに行き、
帰り道に『吉本隆明の声と言葉。』を購入しました。
それを聴いて、『五十度の講演』の購入を決めました。
『五十度の講演』が届くのを待っている間に
『声と言葉。』の特典だった
「日本経済を考える」を聴きました。
たくさん目からウロコが落ちました。面白かった〜!
この「勿体ぶった」意匠、私は大好きです。
作り手の愛情が伝わってきます。
ではでは、吉本さんの「速いモーターボート」が
実現することを心から祈って。
(さら)

これから少しずつ
ゆっくりと聞いていきたいと思っています。
そして自分なりに吉本さんから
なにかを吸収していければいいなと
少しワクワクしているところです。
(なお)

僕が「ほぼ日」を読みはじめたのは21歳の頃。
「30歳の誕生日の過ごし方は、その人の一生の縮図」
糸井さんがそのように書かれていたのを見たのも、
その頃だったように思います。
そして今日、僕は30歳になりました。
今日まで僕なりに
30歳の誕生日の過ごし方というものをあれこれと考え、
また周りの30歳を迎えた人たちに
「30歳の誕生日ってどんなふうに過ごしてました?」
などと聞いてきたのですが、
結局どうすればよいのかは分からず、
今のところ予想どおりに
とても穏やかな日常が過ぎています。
それでもやっぱり何か記念に
買ってもいいんじゃないかとも考えていました。
ギター、靴、望遠鏡、机、ゲーム機、自転車などなど、
あれこれ悩んでみてもコレというものが見つかりません。
そんな時に、吉本隆明さんの
『五十度の講演』の発売発表がありました。
しかも、それらはいずれフリーソフト化されるとのこと。
そのことを糸井さんは
「若者へのプレゼント」と話されていましたよね。
とにもかくにも、僕は
『五十度の講演』を買うことに決めました。
俺も30歳になったんだ、という
ちょっとカッコつけたい気分には
ちょうど良いと思ったのです。
カッコつける機会をくれて、ありがとうございます。
僕は吉本さんの声を聞くとき、
自分のじいちゃんが話してくれていると思うように
しています。
そうすると、分からないところは
とりあえず分からない、と思えます。
でも、分からないのは悔しいので
「もう1回話してや」と思えます。
そんなふうに聞いています。
(早)

昨日100を超える枚数のCDが収納されている、
ほれぼれする様なパッケージにこめられた、
たましいの塊を受け取りました。
そして、いきなり、
とても苦しい衝撃(洗礼)を受けました。
まずは、『声と言葉。』の74分を
聞かせていただきまして、
小林秀雄の名があがっていたので
とっかかりとして「小林秀雄と古典」を聞きました。
この視点からのものの見方、考え方を、
徹底的にこの身に浴びてみたいと思います。
「読書百遍」「言葉の千本ノック」と
いうところでしょうか。
しょっぱなからかなりきつい試練がまちうけていますが、
なんとか前に進んでいきたいと思います。
(s)

僕はipodのヘヴィーユーザで
家でもBoseのSoundDogを使って
聞いていることがほとんどなんですが、
今回だけはCDセットで購入しようと決めました。
今日、色紙より大きめの額縁を買ってきて、
吉本さんのサインと写真を入れて部屋に飾り
「シモーヌヴェーユの意味」を聞いていました。
(この講演、音悪いですね。なんで、持っていた
 「言葉という思想」を読みながら聞いていました)
考えてみたら、今日は8月15日でした。
また、これ以上にわくわくする企画楽しみにしてます。
今回はホント有難うございました。
(トミー)

『吉本隆明 五十度の講演』届きました。
ありがとうございます。
箱を開けて思いました。
わ、大きい。
部屋に置いてみると、部屋の物の中でも
そうとうな存在感です。
吉本さんの顔もほぼ等身大ではなかろうか
というくらいに見えます。
うーん、すごい。
ブックレットが丁寧で詳細なつくりで素晴らしいです。
1日に少しずつポリポリかじるように聴いています。
ゆっくり噛んで聴きたいです。
友達が来て見たら「なにこれ?だれこのおじさん?」
と言ってちょっと恥ずかしいかもしれませんが
それはそれで面白そうだ。
(j)


CDセットは重さ6kg近くの
すごいボリューム感ですので、
驚かれた方が多いようです。
表紙の吉本さんの顔も、実物大以上に
なってしまっているのではないかと思います。
MP3データの入ったDVD-ROMから
パソコンへのデータの取り込み方は、
こちらのページにありますので、
どうぞご参考になさってください。

では次に、『吉本隆明の声と言葉。』にいただいた
メッセージをご紹介いたします。


『吉本隆明の声と言葉。』を講演会の会場で
モヤモヤした気持ちで買いました。
会場で試聴させてもらったけれど、
やっぱり聞くだけではわからないかな、
全部文字つきなら、と。

でも、家に帰って落ち着いて聞いてみると
なんて聞きやすくて、わかりやすいんだろう!
もう終わっちゃうの?! もっと聞きたいっ!と
どの話にも思っちゃいます。
だから、袋とじオマケのダウンロード2講演が
かゆいところに手が届いていて
本当に買ってよかったです。
気持ちを落ち着かせたいな、というときに
何となくまた吉本さんの声が聞きたくなるので
iPodに入れていつも持ち歩いています。
(そら)

新幹線の中、講演会の会場で購入した
『声と言葉。』を一気に読みました。
すごいです、おもしろかったです。
今度は声を聞きます。
(ひるね小僧@新潟)

『吉本隆明の声と言葉。』読ませていただきました。
ぜひ感想を!と思い、
はじめてメールさせていただきました。

普段から読書は好きなのですが、吉本さんの本、
ましてや講演なんて難しそうだなと。
最後まで聞けるかな? と
少々不安に思っていたのですが、本当に面白かったです!

身構える必要なんて無かったんだと感じました。
吉本さんの独特な口調に慣れるのに
少し時間はかかるけれど、
真剣に聞き入ってしまっていました。
いろいろな分野を少しずつというのが
本当に入門編として素晴らしいと思います。
ですが、「これでおわり? 続きは??」と
思った箇所も多数で良い意味で少し辛かったです(笑)。
これを機に吉本さんの他の本も読んでみようと思います。
(しぃ)

私は普段、絵を描く仕事をしています。
絵を描きながら音楽を聴く人は多いのですが
自分の場合は、
何かをしながら音を聴くことができない
という性質をもっています。
それが、今回の吉本隆明さんの講演CDは何故か
聴きながら絵を描くと、気が散るどころか、
すっかり気持ちがシャンとして
作業に集中できるのです。

自分でも何か
「これなら自分の脳波と相性が良いような」
と予感はあったのですが、ビックリ、そして不思議です。

聴きながら、味わうように思考し、
手は他のことに静かな集中。
とても気持ちのよい感覚です。

iPodを購入したら『五十度の講演』のセットを
買おうと思っています。
今まで生きてきて「音との交流」という意味で
革命的な出来事だな〜、と感じるので
これは「一生ものだろう」と、思い切って。
ありがとうございました。
(s)

『声と言葉』のBOOKの糸井さんと吉本さんの対話で
沈黙についてのだいじな内容をはじめて聞いた
気がします。とてもいい対談だと思います。
『声と言葉』のBOOKのほうは一読したのに、
CDのほうは時間がゆっくり取れず、
先週やっと聞き終わりました。
耳で聞くということは、集中が必要で、
久しぶりにやってみたら、読むのと違って
息づかいまで入ってきて、
聞き逃さないようにするのに、心のゆとりと
雑音排除が必要とわかりました。
音楽だったら、そこまでする必要ないし、
読むのも別に前後読み返し可能ですが、聞くのはやはり、
それなりの緊張は必要で、
聞きながら考える必要もあります。
全部聞くだけで、やっぱり時間だいぶかかりました。
本になってないのか、読んだことのない内容も
いくつかあって、すごい収穫でした。
全部込みで1500円はかなり安いぜ、
得したという感じです。
値段設定まちがえてねえかという気がしました。
CD申し込んでますが、しっかり時間つくらないと、
聞き終わるのにだいぶ日がかかりそうで、
覚悟する必要ありそうです。
(藤)

『声と言葉』聴きました、読みました。
広く浅く、吉本隆明さんの考えを知ることが出来ました。
でも、物足りなさも感じました。
こういう講演の音声を聴くのはとても面白いものだな、
と感じました。
(sa)

吉本隆明さんの声、iPodで聞いています。
勉強になることはもちろん、
何度も聞いていると、吉本さんの芯にある、
温かく、優しく、そして
思いやりのある厳しさを感じます。
その芯を持った知識の上に、
ぶれない考えが積み上げられていることに、
尊敬を感じるとともに、
胸が温かく締め付けられる思いです。
(みみ)

吉本隆明の声と言葉を体に入れて、
そのあと、ダウンロードした2つの講演を聴きました。
いろいろ吉本さんのお話を拝見するにつれ、
「最近、凶悪犯罪がおこるのは、スピードがずれている」
というくだり、「あぁそうかぁ」と思いました。
(吉)

『吉本隆明の声と言葉。』は
吉本隆明さんの声の「おすすめの部分」を
糸井重里がコラージュのように編んだものです。
CDもブックレットも、まず最初は
パッと味わっていただけるように編集しましたが、
吉本さんのひと言ひと言の味わいは、やはり、
何度も聞いたり読んだりするうちに、
たいへん深いものであると気づかされます。
この本を入口にして、
吉本さんのこれまでの著書や、
夏目漱石やシモーヌ・ヴェイユ、ドストエフスキーなどの
作品にコマを進めていただけるとうれしいです。
経済学のおおもとにふれるようなことを
吉本さんが簡単に語っているような講演があるので、
ビジネス書をお読みになるようなときや、
経済を勉強される方も、
お聴きいただくといいかもしれません。
CDを聴く際に内容が追いにくい場合は、
ブックレットの、文字に起こしてあるページを
ぜひ参照してみてください。

では、最後に、先日連載が終わった
コンテンツ「吉本隆明のふたつの目」についての
感想をご紹介します。

毎回、吉本さんのお話は楽しみにしています。
当たり前のように当たり前のことを淡々と語って、
大切なことを気づかせてくれる吉本さんに、
ほんとにグッときちゃいます。
次の語りを楽しみに待ってます。
(マロコ)

吉本さんのことばは一見簡単に思えます。
でも、その広がりは大変深くて、
気軽なまとめなどできない気がしています。
とてもだいじな対論です。
(藤)

今日のお話、難しいし、
あまりちゃんと理解できませんでした。
でも、いろいろ読んできた吉本さんの連載の中で、
今日のお話がいちばん心に引っかかりました。
理解したいなぁと思いました。
(大サワ)

吉本さんの話をもっと聞きたくなります。
同時によしもとばななさんの小説も読みたくなりました。
(ちえ)

吉本さんのお話は私には難しく、
ときどきついていけなくなります。
けれど糸井さんの間の手で、
ああそういうことかと理解できることもあります。
ところどころ理解できるところと、
いつか理解できるかもしれないことを楽しみに、
これからも読んでいきたいと思っています。
(モフモフ)

吉本さんのことばは、とても簡単で簡素で、
なのに、とても難解です。
ふたつの目って、みんな持ってて、
見えても見えなくても、
それでも見える目のことですよね。
(山)

『体験しないでわかるわけがねぇということが
 まず、わかるわけです。』
吉本さんのこの言葉を読んで、
とても気持ちが軽くなりました。
「これはこうだから、行動した方がいい。
 これはこうだから、やめておこう」
と散々考えて行動してみると、
全然違う実感がある事が沢山ありました。
その度に、落ち込んだり、
悩んだりする事がありましたが、
この言葉を聞いて、スカッとしました。
どんどん体験して、自分で学んでやろう。
どんどん体験して、その矛盾を楽しんでやろう。
そう思えました。
とても面白い対談でした。
ありがとうございます!
(m)

都内のゲーム会社でオンラインプログラマーを
やっているものです。
僕も「ほんとうのこと」に関心があり、
できれば知りたいと願って生きています。

吉本さんが記号論理学という話をされていましたが、
これは多くのオンラインコンテンツにおける、
コミュニケーションの現状に似ているように思います。

言葉にできるような情報をやりとりすることは、
確かにコミュニケーションの一つの側面ではあります。
ただ、今の時代ならこれは
8割方当てはまると思うのですが、
(人と人との)コミュニケーションの目的は、
共感を得ることの筈です。
仮想世界で友人とボイスチャットをしたとき、
実際に会って話す1/10のことも伝わらない印象を
受けます。

共感を得る、もしくはそのために修行し、
共感のあるところに飛び込めるようになる、というのは、
とても大切なことに思えます。
そこは自分の居場所となり、そこで、
自分が生きていることを認められる気がします。
(s)

糸井さんは、ご自分の考え方のほとんどが、
吉本さんの思想のパクリだ、
みたいなことを書いてらっしゃいましたが、
最近の僕の考え方のたくさんの部分が、
糸井さんの考え方(言葉)に影響を受けていると思うので
いわば、吉本さんの思想の孫みたいだなぁと思っています。

本連載でも、
産まれて今日までに、いつのまにか備わっていた、
自分の考え方、それも、目立つ部分だけじゃなく、
何気ない、しかし大切な部分へ、
光をあててもらっているように感じています。
否定や肯定と断定しない、優しい道しるべのように。
(岩)

誤差の話、とても感じるところがあります。
この夏、戦争体験を聞くことをやっています。

戦争中のことは、みなさん血気盛んな頃で
生死を彷徨う極限状態の中で
それぞれものすごい「誤差」の生々しい体験ばかりです。

でも、80歳前後の方達が
その時の事を語ってもあまり感情が動かないんです。
淡々としていらっしゃるんです。
そして、必ず涙して語る場面が
ふるさとへ帰ってきたときの事です。
家族やふるさとへもどった実感が、
今でも心を強く動かすようです。
ここが「ほぼ」人生の終いに来て、
「幹」のところとして残っているみたいです。

生々しい狂気の様を掘り起こす戦争報道があるけれど
「平和」を生む「幹」は、
家族やふるさととの絆なのかなぁ‥‥と思っています。

「誤差」の部分では見誤る。
なるほど‥‥です。
(伊)

吉本隆明さんの連載、大変面白く拝見いたしました。
7月の講演会を聴きにいってから半月になりますが、
今もなお「吉本さんの言う幹は?」「沈黙って?」と、
ことあるごとに考えています。
50年考えていらっしゃったことを、
30代の自分がたった数ヶ月で分かるようになるとは
到底思えませんが、
なるべく近いうちに、
また連載を通して吉本さんの考え方に
触れたいと願っております。
(山)

「ほぼ日」のコンテンツや
『吉本隆明の声と言葉。』『吉本隆明 五十度の講演』
イベントや講演会のご感想やご意見を
ひきつづきお待ちしています。
「『吉本隆明 五十度の講演』を
 こんなふうに聴くとおもしろいよ」
など、みなさまの「聴き方」も、
お寄せいただけますと、うれしいです。


2008-08-08
『吉本隆明 五十度の講演』
出荷開始は8月12日です。


吉本隆明さんの講演が
50回分入ったセット
『吉本隆明 五十度の講演』の製品
第1号ができあがってきました。

生産にもうすこし時間をいただき、
ほぼ日ストアでお申し込みいただいている
CDセット、MP3セットの出荷は
8月12日(火)に開始いたします。

早い方ですと、8月13日(水)に
お手もとに届くと思います。

また、全国の紀伊國屋書店でも、
8月13日(水)より
『吉本隆明 五十度の講演』CDセットが
店頭に並びはじめます。
(MP3セットは、現在のところ
 ほぼ日ストアのみの取扱いです)

CDセットは、数量限定販売で、
シリアルナンバーが入っています。
製品としてはじめて「ほぼ日」に
やってきたものは
シリアルナンバー0001番のものです。
これはやはり、
監修者である吉本隆明さんに
お届けすることにしました。

吉本隆明さんは
「ああ、できたんですね、おおー」
と受け取ってくださったのですが、
ご家族の方が
セットを運ぼうとしたところ
「‥‥重い!」
という声が。

『吉本隆明 五十度の講演』CDセットは
段ボール込みで、およそ5800グラムの
重さがあります。

(CDセットは、ロゴ入りの
 白い段ボールに入ってお届けします)

見た目よりも重いのではないかと思います。
宅配便でお受け取りになる際、
どうぞご注意ください。
2008-08-05
「吉本隆明と東京」
中沢新一さんとの公開対談。

去る8月2日(土)に
有楽町よみうりホールで行われた
日本近代文学館「第45回夏の文学教室」で
中沢新一さんと糸井重里が
「吉本隆明と東京」というタイトルで
対談の形でお話しました。

『吉本隆明 五十度の講演』
先日行われた吉本隆明さんの講演
「芸術言語論」の内容を受けた話、
吉本隆明さんがめざす世界観から
中沢新一さん、糸井重里が、
それぞれどんなふうに影響を受けてきたかなど、
2時間10分のあいだ、
ノンストップでびっしり話は続きました。
(途中、休憩時間があったのですが、
 その間もふたりは檀上に残って話を続けていました)

そういえば、吉本さんの「芸術言語論」も、
3時間ノンストップでしたね。
みなさまからも、たくさん
感想をいただいています!

お二人ともかっこいい! と思ってしまいました
勿論見た目だけではなくて、
お話の内容から発せられるメッセージ・考え方
(思想と言うところでしょうが)を
百パーセントではないにしろ理解することができたし、
また惹かれるものがありました
土曜日という休日であったにしろ、
よみうりホールが満席状態になるわけが、
ようやく分かりました
(pe)

吉本さんの講演会をきっかけに、
吉本さんをもっと知りたい欲求に駆られ、
申し込んだ対談でしたが
以前よりお聴きしたかった中沢先生のお話も伺え、
もちろん糸井さんの、講演会の補足というか
「?」の部分のフォローもあって、
一粒で三度美味しい、とても楽しいうれしい対談でした。

ちょっと気になる人のことを、
その人が大好きな人たちが
「ここがすごいよね」「ここがおもしろいよね」
と話してくれるのは、聞いていてとっても気持ちがいい。

今も進化し続ける大きな人の前で、
照れながらもにこにこしながら
その人の大好きなところを話す二人の子供のような大人。
伝わってくる空気がとっても気持ちが良かった。
(岩槻のスヌーピー)

糸井さんと中沢新一さんの対談を見に行きました。
今日は本当におもしろかったです。
これは嘘じゃないです。
小僧のぼくにはよくわからないこともありましたが、
「間違ってるけど口紅をぬる」とか
「おしゃれしてるのに普段着って言ってみたり」と
糸井さんがおっしゃっていて、
そういうのも含めて
好きになってもらいたいというのはわかる気がしました。
(おそば〜うどん)



この日の講演の内容は、
8月の下旬に「ほぼ日」で
対談コンテンツとしてご紹介する予定です。
おたのしみに。

2008-07-31
吉本さんがサインする
動画をごらんください。


『吉本隆明 五十度の講演』CDセットには、
購入特典として
吉本隆明さんの色紙(印刷されたものです)が
1枚ついてきます。
(MP3セットには、
 色紙を図版として冊子内に印刷しています)

この色紙には
「吉本隆明さんがサインするときに
 たいてい書いている、宮沢賢治作品から引用した言葉」
が印刷されています。
(この言葉について、くわしくは、
 こちらをごらんください)

この「言葉入りのサイン」を
『吉本隆明 五十度の講演』特典用に
吉本隆明さんに書いていただいた際に撮影した映像を、
今回はご紹介したいと思います。


画面をクリックすると動画がはじまります。

吉本隆明さんは、色紙を手元に置いて、
(視界がはっきりしないご様子でした)
まず最初に「こりゃ出たとこ勝負だな」とつぶやいて
我々スタッフの笑いをかってから、
マジックを握ってひと文字ひと文字、
一生懸命書いてくださいました。

現在好評販売中の
『吉本隆明 五十度の講演』CDセットすべてに
この色紙は同梱されます。
お申し込みのみなさま、
どうぞたのしみに、お待ちになってください。

(「ほぼ日」菅野)

2008-07-29
予約期間が
まもなく終了します。


『吉本隆明 五十度の講演』の
全国一斉の発売日が近づいてきました。
「ほぼ日ストア」では、
2008年7月30日(水)午前11時 までが
ご予約期間となっています。
この期間内に

『吉本隆明 五十度の講演』
CD セット

『吉本隆明 五十度の講演』
パソコン用DVD-ROM MP3セット

のいずれかをご予約いただきますと
吉本隆明さんの生写真を同梱して
お届けいたします。

吉本さんの最新の講演である
2008年7月19日の人見記念講堂での講演で
熱弁をふるう吉本隆明さんの写真です。
写真の大きさは「2Lサイズ」です。

ご希望の方は、どうぞおいそぎくださいね。

(「ほぼ日」甲野)


(C)HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN