ヘーゲルについて

  • 時間

    146
  • 音質

    雑誌「試行」が書店リブロで
    取り扱われることになり、
    書店の企画行った講演。
    この講演は、その5回目。
    周辺ノイズが入っている。
    終盤で録音場所が変わったのか、
    音質が変わる部分がある。

  • 講演日:1995年4月9日
    主催:リブロ 池袋本店
    場所:西武百貨店 池袋本店
    収載書誌:弓立社『吉本隆明全講演ライブ集 第7巻』(2004年)




法を哲学にまで突きつめたヘーゲル、マルクス流の考えと、
われわれの理解とのギャップを埋めるためには、
「法的な言語というものを、
実証的な言葉じゃなく本質的な言葉として理解することは、
いざとなったらいつだってやれるぜ」
というところまで突きつめておけば、
調節はつくだろうなというのが
僕の考えているところです。
日本が西欧的になればいいという人たちもいますが、
僕はそれに賛同しないのです。
そんなところはちっとも問題になりません。
西欧近代の法理解と道徳倫理の区別がつかない
われわれの伝統と実感を
「どういうふうにつき合わせれば解決したことになるのか」
が、とても重要だと思います。