HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN

WILD MOTHER PARTY

うれしいご縁がふたつ、
『MOTHER』でつながりました! 
新日本プロレスの大スターで、
現IWGPヘビー級王者のケニー・オメガさん。
ロックバンド「マキシマム ザ ホルモン」で、
バンドの全作詞作曲を担当するマキシマムザ亮君。
それぞれの世界で大暴れするおふたりから、
「『MOTHER』の大ファンです!」
という声をほとんど同時にいただき、
ならばということで、
糸井重里と『MOTHER』について、
大いに語っていただける場をご用意いたしました。
せっかくなので、ほぼ日まわりにいる
それぞれのファンにもお声がけをして、
ちゃっかり記念Tシャツまでつくって、
みんなでこの出会いをおもしろがってみました。
泣く子もだまる120分1本勝負! 
いや、エンディングまで、泣くんじゃない!

第8回 これからのふたり。

糸井:
そろそろお時間のようなので、
最後はおふたりのこれからのことを
聞いて終わりにしましょうか。

ケニーさんがいるかぎり、
日本のプロレスは
もっとおもしろくなるんですよね?
ケニー:
おもしろくなると思います。
というか、私、チャンピオンだから、
じぶんで言うのは恥ずかしい(笑)。
糸井:
じゃあ、代わりに燃え殻さんに
言ってもらいましょうか。
燃え殻さんは、いまも熱心に
プロレスを見に行ってるんですよね?
燃え殻:
はい、行きます。
ケニーさんの近況でいうと、
来年1月4日の「レッスルキングダム」という
1年でいちばん盛り上がるイベントで、
ケニーさんと同じくらい実力、人気のある
棚橋弘至さんとのビッグマッチがあります。
歴史に残る名試合になると思います。
ケニー:
がんばります。
糸井:
燃え殻さんに聞きたいんだけど、
いまのプロレスって
どういうところがおもしろいの? 
昔のアントニオ猪木さんたちのときとは、
たのしみ方がちょっとちがってきてますよね。
燃え殻:
ああ、そうだと思います。
いまの新日本プロレスって、
いろいろなチームがあるんですが、
それぞれが「つぶし合い」じゃなくて
「光らせ合い」をするんです。
糸井:
あぁ。
燃え殻:
これまでのプロレスって、
個性や派閥のぶつかり合いだから
「遺恨」ばかりだったんです。
でも、いまはもっと重層な物語があって、
ただのつぶし合いじゃなくて、
相手によって光り方が変わってきます。

ケニーさん自身もこれまで
いろんな道をたどってきていて、
ベビーフェイス(善玉)のままじゃなく、
ヒールなんだけどお客さんの支持もあって、
しかもチャンピオンにまでなって。

いままでとはちがうレイヤーで、
いろんな角度からたのしめるのが、
いまの新日本のプロレスだと思います。
ケニー:
私は、いい人と悪い人のどっちかだけ、
というのはちょっとヘンだと思うんです。
善でも悪でもなく、白でも黒でもなく、
どっちも持っているのが人間です。
だから、私のプロレスはそうなります。

私は海外ドラマの
「ブレイキング・バッド」が好きです。
なんであのドラマがおもしろいのか。
それは善と悪だけでは説明できない、
どっちもあるような世界だからだと思う。
私の試合を最初から見ると、
まるであのドラマを見ているような、
エモーショナルの幅を感じると思います。
そんなパフォーマンスをしたいと思っています。
糸井:
ふつうの格闘家の人たちって、
観客をあおったり、演説する人が多いけど、
ケニーさんはそういうのがまったくないね。
ずっと語り口がやさしい。
燃え殻:
ケニーさんは、ほんとそうなんです。
昔のマイクパフォーマンスって
「制圧」や「罵倒」ばかりだったんですが、
ケニーさんは「語りかけ」なんです。
「みんなたのしんでくれた?」って。
糸井:
そんな気がしました。
なんでかわからないけど、
『MOTHER』のファンって
こういうタイプが多いよね(笑)。
ケニー:
(笑)
糸井:
亮君さんは、
新作が発売されたあと、
どういう活動をされるんですか。
亮君:
いま、メンバーのひとりが、
首の振りすぎでヘルニアになっちゃって‥‥。
ケニー:
ヘッドバンギングのしすぎで?
亮君:
そう、首の振りすぎで。
それで首の手術をしたので、
しばらくはリハビリの時間が必要で。
ケニー:
え、手術も?!
糸井:
はぁぁ、プロレスみたいだね。
亮君:
なので、リハビリの間は、
いろんなところにプレゼンに行こうかなって。
田中:
亮君については、
私からも補足したいのですが、
さっき糸井さんから
「どれだけファンがイヤがっても、
じぶんたちの好きなものを貫けるかどうか」
みたいな話がありましたが、
じつは、亮君はすでにそういう段階に
入っているんじゃないかって思うんです。

というのも、
最新作に『拝啓VAP殿』という曲があるんですが、
それを聴いていると、
亮君の原点にあるような、
爽やかでピュアなロックというものに、
すでに取り組みはじめているように感じるんです。
亮君:
ああ、そうですね。
糸井:
なるほど。
田中:
今度の原作マンガのほうも、
ちゃんと考えて仕掛けているというか、
亮君がこのままじゃイヤだから、
こういうやり方をやるという試行錯誤が、
ちゃんとかたちになってる気がします。

そういうところを見ていると
「過激なことをするから、
過激を求めるファンにウケている」
というところからは、
すこし先へ行きはじめた段階じゃないかと、
私は思っているんです。
まあ、チン毛はまた別の話ですが(笑)。
糸井:
あなた、よく言えますね、そんなことば。
亮君:
(笑)
田中:
ほぼ日には絶対のらなそうな単語ですね。
永田:
のせます。
田中:
のるんだ!
永田:
この文脈なら大丈夫。
会場:
(笑)
糸井:
まあ、どちらもすごくたのしみです。
またおたがいの場面で会うかもしれないし、
ぼくもおふたりのライブに
連れてってもらうかもしれないですし。
ひとまず、きょうはこのへんにしましょうか。
ケニーさんも亮君さんも、
どうもありがとうございました。
会場:
(大きな拍手)
糸井:
はじめはどうなるかと思ったけど(笑)、
おもしろかったね。
亮君:
ありがとうございました。
ケニー:
どうもありがとうございました。
永田:
最後はせっかくなので、
ここにいるみなさんといっしょに
記念撮影をして終わりにしましょう!

それではみなさん、
もういちどケニーさん、亮君さんに
大きな拍手をお願いします。
会場のみなさんも、
ご清聴ありがとうございましたー。
会場:
(再び、大きな拍手)

(終わります)

ケニーさんからのお知らせ!
2019年1月4日(金)
『WRESTLE KINGDOM
13 in 東京ドーム』
ケニー・オメガ選手と
棚橋弘至選手が激突!
新日本プロレス最大のイベント、
通称「1.4(イッテンヨン)」。
今年のイッテンヨンには、
王者・ケニー選手と挑戦者・棚橋選手との
タイトルマッチが組まれています。
この試合、お互いのプロレス観のちがいを主張する
「両者のイデオロギー闘争」とも呼ばれていて、
今後の新日本プロレスの未来を決める
大注目の一戦なんだとか。
ケニーさん、がんばってください! 
くわしくは特設サイトからどうぞ。
マキシマムザ亮君からのお知らせ!
マキシマム ザ ホルモンの最新作
『これからの麺カタコッテリの
話をしよう』、
好評発売中!
新曲CDとマンガ一冊がセットになった
マキシマム ザ ホルモンの最新作が発売中です。
すでに17万部を突破しており、
12月10日付のオリコン週間BOOKランキング
「コミック・エッセイジャンル」で1位を獲得! 
さらに総合BOOKランキングでも堂々の2位! 
収録されているマンガ
『マキシマムザ亮君の必殺!!アウトサイダー広告代理人』は、
マキシマムザ亮君が監修・脚本を手がけています。
購入特典も4つ付いて、お得感もメガテンコ盛り! 
お買い求めは、全国の書店か大型CDショップまで! 
くわしくは特設サイトからどうぞ。
ほぼ日からのお知らせ!
「WILD MOTHER PARTY」
開催記念Tシャツ、
30名様にプレゼント!
本企画の実現にあわせて
「それぞれのファンにプレゼントしたいから」
「単純にじぶんたちが欲しいから」
という理由で特別に制作した、
ケニー・オメガさん、マキシマムザ亮君、
『MOTHER』のロゴ入り記念Tシャツを、
30名様にプレゼントします! 
S、M、Lを各10枚ずつ、計30枚ご用意しました。
本編でケニーさんやセコンド陣が着ていたものと
まったく同じデザインですよ。

エントリーは1人1回まで。
応募者多数のときは、抽選とさせていただきます。

ご希望の方は下の応募フォームから、
必要事項を記入してお申し込みください。

応募はこちらから

こちらの募集は終了いたしました。
たくさんのご応募ありがとうございました。

※当選者には2019年1月末頃までに
メールにてお知らせいたします。