HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN

WILD MOTHER PARTY

うれしいご縁がふたつ、
『MOTHER』でつながりました! 
新日本プロレスの大スターで、
現IWGPヘビー級王者のケニー・オメガさん。
ロックバンド「マキシマム ザ ホルモン」で、
バンドの全作詞作曲を担当するマキシマムザ亮君。
それぞれの世界で大暴れするおふたりから、
「『MOTHER』の大ファンです!」
という声をほとんど同時にいただき、
ならばということで、
糸井重里と『MOTHER』について、
大いに語っていただける場をご用意いたしました。
せっかくなので、ほぼ日まわりにいる
それぞれのファンにもお声がけをして、
ちゃっかり記念Tシャツまでつくって、
みんなでこの出会いをおもしろがってみました。
泣く子もだまる120分1本勝負! 
いや、エンディングまで、泣くんじゃない!

第3回 ポーキーという悪役。

永田:
糸井さんの中でもポーキーは、
シリーズのテーマともいえる存在ですよね。
糸井:
ポーキーにはすごく思い入れがあって、
『MOTHER』は一貫して
ポーキーの物語でもあります。

時々、ポーキーという存在を、
他の人の作品で見つけるときがあって、
それがすごくうれしいんです。
例えば『トイ・ストーリー』の1作目に出てくる、
となりの家の男の子。
亮君:
ああ、あの暴れん坊の。
糸井:
主人公の男の子は、
じつは物語の都合上いるだけです。
でも、となりの子はちがいます。
もう次から次へといろいろ提案してくる。
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』もそうです。
あの不良の敵役の‥‥。
ケニー:
ビフ!
糸井:
そうそう、ビフ。
あっちはビーフで、こっちはポーク(笑)。
亮君:
うわ、ほんとだ!
糸井:
3の中に「ニューポークシティ」という町があって、
そこにポーキーの思い出の品が
たくさんコレクションしてあるんです。

そこには小学生たちが
「こいつなに考えてるんだろう」
と思うだけじゃなくて、
「もしかしたらこいつ、
イヤなところだけじゃなくて、
いいところもあるのかも‥‥」
と思わせるようなものが置いてあります。

そういうようなことは、
ぼくがこのゲームの中で
大いにやりたかったことなんです。
永田:
ちょっと補足をすると、
糸井は「ニューポークシティ」の
思い出の品を並べるときも、
プロデューサーとして置くのではなく、
「あの子の家には、
これがあるんじゃないかなあ」って、
しみじみ言いながら置いていくんです。

近くにいたスタッフが
「ああ、それはあるにちがいない!」って
言いたくなるようなものを置く。
そんなふうにつくっていました。
ケニー:
へぇーー。
亮君:
『MOTHER』はゲーム中の
小物やデザインがおしゃれだから、
勝手に海外のゲームだと思ってました。
糸井:
あの世界観は、
ワクワクしていた頃のアメリカ、
スピルバーグの冒険映画の中にある
アメリカがモチーフなんです。
ほんとうはスピルバーグに
映画にしてほしかったくらい(笑)。
お父さんがいないのも『E.T.』と同じだし。
亮君:
主人公が喘息というのは、
『グーニーズ』がそうですよね。
糸井:
それ、あとで知ったんです。
主人公を喘息にしたのは、
ぼくが実際にそうだったから。
亮君:
じつは、ぼくもそうなんです。
主人公がじぶんと同じというのは、
ちょっとうれしかったです。
糸井:
あぁ、そうでしたか。
喘息の子って、
ほとんどふつうなんだけど、
ちょっと突っつくと
弱いところが出るような子ですよね。
そういう要素は
ゲームの中にも入れたかったし、
喘息の子をはげましたい
気持ちもあったんです。
ケニー:
『MOTHER』は
キャラクターもストーリーも、
ほんとうに映画みたいです。
なんども見たくなる映画です。

なぜ『MOTHER2』は
なんどもやりたくなるのか。
私は、そこにすごく興味があります。
いつまでもストーリーはおもしろい。
いつもあたらしいことに気づく。
それは私の仕事にも必要なものです。
糸井:
つまり、プロレスに?
ケニー:
そうです。
みんな、プロレスの試合を見ても、
すぐに忘れてしまいます。
私はそれがすごくイヤです。
身体を犠牲にして、ボロボロになっても、
みんなすぐにパフォーマンスを忘れる。
それがすごくイヤだと思った。

だから、どうやったら
みんなの中に思い出を残せるか考えた。
それは『MOTHER』が、
すごく勉強になります。
100%は理解はできないけど、
そういう「メモリーパワー」のようなものが
『MOTHER』にはあると思っています。

糸井さんに会いたかったのは、
『MOTHER』ファンとしてだけじゃなく、
そういう「思い出を残す」ことについて、
そういうことができる人から、
なにかを学びたいと思ったんです。
糸井:
ああ、そうでしたか。
いまケニーさんは「ぼくから学びたい」と、
そうおっしゃってくれましたが、
いまのようなことをプロレスをしながら
考えていること自体、
もうすでに学べていると思いますよ。
ケニー:
うーん、どうだろう。わからない(笑)。
糸井:
100点じゃないかもしれないけど、
「これじゃダメ」「もっとこうしたい」
ということを知ってるわけだから、
もうすでにはじまっていると思います。
どうやったら思い出に残せるか、
ずっとそれを考えているわけだから。
ケニー:
はい、ずっと考えています。
それはムダにしたくないからなんです。
私の健康とか身体とか、
相手のコンディションやパフォーマンス、
そういうものすべてをムダにしたくない。

今度のビッグマッチもそう。
いちばん大きな会場でのビッグマッチを、
そのぜんぶのパフォーマンスを、
みんなにずっと覚えていてほしい。
『MOTHER』のように、
いつまでもみんなに覚えていてほしいんです。

(つづきます)

ケニーさんからのお知らせ!
2019年1月4日(金)
『WRESTLE KINGDOM
13 in 東京ドーム』
ケニー・オメガ選手と
棚橋弘至選手が激突!
新日本プロレス最大のイベント、
通称「1.4(イッテンヨン)」。
今年のイッテンヨンには、
王者・ケニー選手と挑戦者・棚橋選手との
タイトルマッチが組まれています。
この試合、お互いのプロレス観のちがいを主張する
「両者のイデオロギー闘争」とも呼ばれていて、
今後の新日本プロレスの未来を決める
大注目の一戦なんだとか。
ケニーさん、がんばってください! 
くわしくは特設サイトからどうぞ。
マキシマムザ亮君からのお知らせ!
マキシマム ザ ホルモンの最新作
『これからの麺カタコッテリの
話をしよう』、
好評発売中!
新曲CDとマンガ一冊がセットになった
マキシマム ザ ホルモンの最新作が発売中です。
すでに17万部を突破しており、
12月10日付のオリコン週間BOOKランキング
「コミック・エッセイジャンル」で1位を獲得! 
さらに総合BOOKランキングでも堂々の2位! 
収録されているマンガ
『マキシマムザ亮君の必殺!!アウトサイダー広告代理人』は、
マキシマムザ亮君が監修・脚本を手がけています。
購入特典も4つ付いて、お得感もメガテンコ盛り! 
お買い求めは、全国の書店か大型CDショップまで! 
くわしくは特設サイトからどうぞ。
ほぼ日からのお知らせ!
「WILD MOTHER PARTY」
開催記念Tシャツ、
30名様にプレゼント!
本企画の実現にあわせて
「それぞれのファンにプレゼントしたいから」
「単純にじぶんたちが欲しいから」
という理由で特別に制作した、
ケニー・オメガさん、マキシマムザ亮君、
『MOTHER』のロゴ入り記念Tシャツを、
30名様にプレゼントします! 
S、M、Lを各10枚ずつ、計30枚ご用意しました。
本編でケニーさんやセコンド陣が着ていたものと
まったく同じデザインですよ。

エントリーは1人1回まで。
応募者多数のときは、抽選とさせていただきます。

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必要事項を記入してお申し込みください。

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たくさんのご応募ありがとうございました。

※当選者には2019年1月末頃までに
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