西本
これまでの武井さんとかは特にそうだと思うんですけど、
デザインがかわいいかわいくないとかっていうことが
シャツ選びにすごく重要だったけど、
こと男子に関しては、
体にどうフィットさせたいかっていうことのほうが、
重要だなっていうことがわかりましたね。
で、僕、この夏、すごく買っちゃったんですよ、
白いシャツ。
武井
僕もです。シャツの買い方が変わって、
ほしくなっちゃって。
ゆーないと
へぇ!
武井
フィット感を重視するようになりました。
いくら好きなデザインでも、
体型に合わないシャツは、あきらめる。
女子のみなさんから
「そのシャツいいですね!」って
言ってもらえるのは、
やっぱりフィットしているシャツなんです。
そして、そのフィット感には、
生地のよさ、縫製のよさ、ディテールのこまかさが
すごく大事だということがわかって。
西本
より体を鍛えようと思いました、僕は。
武井
それも大事(笑)。
僕も、これ以上お腹を出さないようにします。
廣瀬さんやにしもっちゃん、田路くんのように、
そもそも痩せている人もそうだけど、
いい白いシャツを着ると、
僕みたいなのでもそれなりになるわけで。
西本
今日通勤しながら思ったんですけど、
今、皆さん、ドレスダウンするような感じで
シャツを着てるじゃないですか。
暑いからジャケットを着ないで、
なかにはネクタイもしないで、
シャツとスラックスでみたいな感じで。
武井
あえてのドレスダウンじゃなくて
「消去法」で
シャツが残っちゃったってことだね。
西本
そうか。
で、僕らの提案したい「白いシャツ」は、
その方向じゃないんだろうなと。
廣瀬
「これでいいや」じゃなくて
「これがいいね」のシャツってこと。
武井
でも、通勤で見てると、
たまにすごいカッコいい人いるよね。
男性でも女性でも、シャツ姿が
すごくサマになっている人。
シャツをついつい見ちゃうクセがついた、
というのもあるけど。
ゆーないと
たしかについ、見るようになりました。
もも
私も、見るようになった。
武井
で、かっこいい人の共通点は、
体型をとわず、シュッとしている印象だっていうこと。
「体型から逃げない」っていうか。
ゆーないと
たしかに。
武井
シュッとしている感じって、いいよね。
そうそう、僕は、シャツを買うときに、
旅行のことを考えるようになりました。
もも
旅行?
武井
旅行って持っていける服の量が限られているでしょう。
でも「いい白いシャツ」は、必携だなって。
たとえばヨーロッパのレストランなんかでも、
これがあれば、背筋がのびるでしょ?
むこうの評価じゃなくって、
自分の自信という意味で、
似合う白いシャツってすごくいいアイテムだなって。
西本
ジャケットを着なくても、
ネクタイをつけなくても
サマになるシャツっていいですよね。
そういうシャツって、
第2ボタンの位置が、うまいことできてるんだと
思うんですけれど。
ボタン2つ開けても、いやじゃない。
廣瀬
そうそうそう!
田路
ふつう、2つ開けると、
なにを主張したいんですかというか、
見てるほうがちょっと照れちゃう感じになりますよね。
でもたしかに、いいシャツって、なりませんね。
トミタ
女子は「全開でもいいですよ」って。
水着の上に羽織るとか、
そんな着方もおすすめですって。
廣瀬
なるほど! そうか、なるほど。
それは男子には、ないね。
武井
あと、インナー。
じつは、取材のときに、
インナーは何がいいですかって訊いて、
その場で買ったんだよね。
そのくだりは、掲載してなかったけれど。
廣瀬
買ったね。
西本
つまり本当は「インナーを着ない」というのが
ひとつ、流派というか、あるんだと。
武井
それはですねえ、以前わたくしが
こんな特集を担当しております。
「男たちよ、シャツの下に何を着る?」
じつはこのとき、勉強不足がはなはだしく、
「その他」としてくくってしまったんですが、
「肌色のTシャツ」という選択肢があるんです。
しかも、深いVネックかUネック。
これ、なにがいいかというと、
白いシャツの下でも、
インナーを着ているということがわからないうえ、
ニッポン男子に不評の
「汗・腋毛・乳首・チラ見え」問題を解決します。
ただ、なんといいますか、
いざという場面で「インナー一枚」になると、
ちょっと格好悪いですが。
西本
武井さん、じっさい「いざという場面」なんて、
滅多に来るもんじゃないですよ。
武井
そうなんです。ほんと、そうだな。
だから僕はすっかり
肌色インナー派になりました。
これはね、いろんな意見があるんです。
シャツはそもそも肌着から生まれたものだから、
「肌着の下に肌着を着なくていいんだ」
っていうのもあるし、
「透けることなんて気にしなくていいんですよ」
という意見だってあります。
だけど、気になる人のために出てきたのがこれで、
じっさい、着てみると、すごくいい。
しかも、これ、首回りや袖のところが縫ってない、
切りっ放しになっているので、
着ていることが、段差すらわからない。
夏も汗でべったりしませんし。
ゆーないと
ちなみに今回男子チームが買ったシャツは
いずれもアイロン不要ですか?
トミタ
私たち3人のシャツはノーアイロンOK。
もも
干すときに気をつければ大丈夫。
廣瀬
僕らのシャツは、やっぱりアイロンを
あてたほうが、いいだろうなあ。
田路
ひと仕事ですよね。
武井
あるいはクリーニングに出すか。
プレスだけクリーニング屋さんに
お願いするという手もあるけれど。
でもまあ、そこは、がんばろうかね、僕らは。
ちなみに僕は、洗って脱水したら
すぐにアイロンをかけて、
そこから干します。
自己流なんだけど。
西本
プロに洗濯やアイロンのかけかたを
教わるコンテンツをつくるのも
いいかもしれないですねー。
廣瀬
うん、知りたいね。
トミタ
環境にやさしい漂白の仕方とか知りたいです!
武井
白いシャツは首回りが黄ばむし、
袖が黒ずむからね。
廣瀬
僕、白物って、絶対白物だけでしか洗わないんだけど、
それでもやっぱり色がちょっとずつ
純白じゃなくなってきて、
それは新品と比べるとわかるんだよ。
そういうのも、新品の白に戻すような
洗い方があるんだとしたら、取材したいな。
武井
了解。コンテンツ考えます!
今回、取材をしてわかったのは、
白いシャツの世界が、思ったよりもずっと
奥が深いものだっていうこと。
だから、「ほぼ日」で白いシャツの店を
やるにあたって思うのは、
全員に共通の正解があるわけではなく、
こぼれちゃう人も、いるんだけれども、
それでも「こういうシャツが、理想のひとつなんだ」
というものを仕入れるということかなあと。
廣瀬
まったくの「あたらしいシャツ」をつくる、
そういう力は、僕らにはまだ、ないものね。
西本
これまで真っ正面から丁寧に
白いシャツをつくってきた、
そして自分たちが好きになったメーカーさんと
組ませてもらうのが、よさそうですよね。
武井
じつはそのあたりを、ゆーないとさんと僕と
ももちゃんでチームを組んで、進めているんです。
みんなが買ったシャツを参考にして、
仕入れをしようと。
つまり男子は‥‥。
廣瀬
イタリア系?
武井
そう。やっぱり職人の技術が圧倒的に高くて、
着心地がよかったんです。
少数でちょっと高いものになるかもしれないけれど、
仕入れてみようと思ってます。
いい生地を、いい形で、いい縫製で、
ということですね。
田路
形はひとつですか。フィット系の。
武井
あまり多くのパターンはつくることができないと思うけど、
ふたつ、つくりたいなあと。
そして女性ものは、「えらぶたのしみ」が強いので、
いろいろなブランドのみなさんと組んで、
仕入れをしたいと思っています。
ゆーないと
いま、5つのブランドさんと話を進めてます。
まだ詳しいことは発表できないんですけど、
シャツの勉強をかねて、
いろいろ取材を重ねているので‥‥。
武井
それを次回からレポートしていきます!
2015-07-30-THU