高校2年生から
書き続けてからの就活

田路 真也さん(株式会社カヤック)

田路さんは、高校2年生から
「ほぼ日手帳」を書き続けてきました。
その経験や内容を活かして、就活を進めました。
どんな旅だったのでしょうか。
− どうして、「ほぼ日手帳」を書くことにしたのでしょうか。
高校2年生のときに、兄から「書くとためになるよ」と
「ほぼ日手帳」をプレゼントしてもらいました。
兄をリスペクトしていたので、素直に書いていましたね。
高校3年生はしっかり書き込んでいました。
サッカーの部活や受験勉強のスケジューリングや
気持ちのはけ口として。
− 就活のときに、昔の「ほぼ日手帳」を見返したりしましたか。
特に高校3年の「ほぼ日手帳」は
何度も読みかえしました。
何を考えてきたのかの経緯が分かってよかったですね。
昔の自分をよく掘れましたし、よく理解できました。
「必要以上に、へこみすぎるとか」、
「アドバイスを素直に聞けない」とか。
今もそうだなと思いましたね(笑)。
− 他には、どんなことを書いていました?
他には、どうやったらサッカーが
強くなれるかについて書いていて、
強豪校ならどうするかを考えてメモしていました。
たとえば「強いチームなら、パス回しの練習でも
実践を想定するだろう。具体的には?」。
自分なりに思索しているページが多くて、
「考えるのが好きだ」と実感しました。
− 確かにサッカーのページが多いですね。
僕はキーパーでした。試合の前日には、
その後の試合や過去の失点を考えて、
「何点に抑えるか」を書いていました。
「目標を立てて、考えて、やり遂げるところがいい」。
そういう強みが分かると、自信になります。
それに自分を語るエピソードになります。
− 振り返ってみて、就活はどうでしたか?
僕は農学部土木科だったのですが、
12月頃に文系の友だちの動きを見ていて、
焦ってインターンを開始しました。
3月からは土木系と出版系の
会社説明会に参加しました。
出版系は「好奇心旺盛なタイプが活きる」
という思いから。
土木系は会社になじめず、
出版系で厳しい結果が続きました。
7月にカヤックをブログで知って、
面接を受けて8月末に内定をいただきました。
− 就活を振り返ってみて、「ほぼ日手帳」はどんな存在でしたか?
モノでもコトでも理解したい気持ちが強いので、
就活中もモヤモヤがあれば、「なぜ?」を繰り返して、
掘り下げていきました。
「ほぼ日手帳」はフォーマットがないので、
線を引いたり、飛んだり、思うように、
自分の頭のなかを書き出して考えやすい。
考えを深めるためパートナーでしたね。
− 特に、こんな使い方をしたというのは、ありますか?
1日1ページなので1日ずつ気持ちをリセットできます。
その日の総括を書くことで、
自分を見直せるのがいいです。
自分の当たり前になってほしい考えや言葉は、
何度も書いて、何日も書いて沁みこませてきました。
「やさしい人になる」は繰り返し書いてきました。
− そのカバーは、とても力強いですね。
岡本太郎さんの「明日の神話」のカバーです。
岡本さんの生き方や考え方が好きで、
これを持っていることで、戒めになるというか
自分の気持ちの表明になるというか‥‥。
これを持っていることで、
「熱くやるぞ」というのはずっと持ち続けています。