「体質水」で花粉症が治った?!
〜今年の花粉症ってどうなの?〜
吉田照美さんの『いいとも』での発言がきっかけで、
「ほぼ日花粉症プロジェクト」が発足しました。
というか、この1ヵ月、水面下で動いていたのです。
そのレポートをいま提出しましょう!

 
 第7回 みるみる湧き出る疑問。 
     そして総括。 

わたしの花粉症に対する疑問は、
枯れることを知らない。
今までよりももっと、
核心に迫った、本来の目的に近づいてきました。
花粉症に関する色々な素朴な疑問に、
聖路加国際病院の耳鼻咽喉科部長
今井透先生に、お付き合いしていただいております!


【突撃!プロのお話聞いちゃいますパート3
 〜花粉症の治療について〜】



ゆーないと
花粉症って、年々、
どんどんメジャーな病気になってる気がします。
花粉症仲間が増えてるような。
みんな困ってますもんねー。
何年か前からちょっと出てきた
シーズン始まる前に1本打てば、
花粉の季節乗り切れちゃう注射って、
どうなんですか??

今井先生
注射でホルモンを投入されるから、
打った後、自分の体の中で
ホルモンを作れなくなっちゃうこともありますね。
お小遣いと一緒ですよ。
働かないでお小遣いもらって生活してて、
突然お小遣いもらわなくなったとしたら、
生活出来るか、っていう。ね。

ゆーないと
ほほー。

今井先生
楽だから、そういう治療に走りがちだけどねー。
そのうち効かなくなってくるし、
やればやるほど、どんどんやめられなくなってくる。

ゆーないと
おおおーくわばらくわばら。
じゃあ、安全そうな、ヨーグルトはどうなんですか?

今井先生
んー、ヨーグルトは‥‥。
どれだけ効くかって言ったら、わからないですね。
やって悪いことはないけど、
摂取しすぎもよくないしねぇ。
まあ、はっきりと問題が起こった
っていう報告はないですけど、
「効いたぞっ!」という
はっきりとした報告もないですから。

ゆーないと
『KW乳酸菌』に関しても、
そういう感じでしょうか?

今井先生
去年の「アレルギー学会」というちゃんとした学会で、
キリンから報告はきていましたよ。
ネズミと、ボランティアの人にやってみての
実験結果がね。
まあ、間に専門家が入ってないから
なんとも言えないですけど、
理論的にはおかしくないからねぇ。
ネズミでも結果出てるし。
これからじゃないかなぁ。
おもしろいと思った人がとびついて、
研究が進んでいったりするんでしょう。

ゆーないと
がんばって進めて、実証して欲しいですね。
わたしが、実証できたらいいなぁ。

今井先生
まあ、根本は去年はやったヨーグルトと
同じことだと思いますよ。
まあどっちにしろ、
腸内細菌のバランスを整えるということでしょうね。
プロバイオティクスっていう。
アレルギーに、腸内細菌は大事だけども、
大事なのと治療に役立つかどうかというのは、
別の話ですからね。
そういう研究で、
臨床の医者が関与してるのはないんじゃないかな?
「どこどこ大学のなんとか教授」っていう人が
コメントしてるのはよく見るけど、
耳鼻科医とか、内科医とか、
そういう専門の人は出てこないんじゃないかな。

ゆーないと
そういうのは「言えない」からですか??

今井先生
んー、専門の人も、
まだあんまり興味がないのかな。

ゆーないと
あらら、興味ないんかい!
まだまだ謎のベールに包まれてますねぇ。
先生、聞いていただけますか?
わたくし、今年は『体質水』や、
『KW乳酸菌』を主に
花粉症対策をやってたんですが、
そのせいかほとんど症状が出なかったんです。
これって効いたのかどうかが、
自分でもなんとも言えなくて‥‥。

今井先生
そうだねぇ。
まあ、今年何かが花粉症に「効いた!」
という人に対しては、
「今年の花粉が少ないせいでしょ?」
って言いますよ。しれっと。
だって、
これだけ花粉が飛んでる量が少なかったんだもん。
来年も同じことやって効いたら、
そりゃあ、考える余地もありますけどね。

ゆーないと
ガーーーーーーーーーーーー―――ン。
や‥‥っぱり?

今井先生
そりゃそうですよー。
これでもし、花粉の飛んでる量が
情報として伝わってこなかったら、
みんなもっと色々と信じてたでしょうねぇ。
まあとにかく来年、
今年と同じで
うまくいくと思ったら大間違い

です。

ゆーないと
ぎゃふん!!
そ、そうなんですね。
じゃあ、今年はやっぱり例年よりも
患者さんは少なかったですか?

今井先生
そうですね。半分くらいじゃないですかね。
今年はウチのホームページのアクセスも
少なかったですよ。
1日、3000くらいじゃないかなあ。
みんな全然見てないよ!
例年ならば、1日10000は越えてますけども。
花粉の量が気になれば1日何回でも見るし、
気にならなければ全然見ないんですよね。

ゆーないと
なるほどぉー。
では、ズバリ! 
来年はどうでしょうか?少ない??

今井先生
そうですねぇ‥‥。
今年少なかったのは、
去年の7月、8月の日照時間が
すごく短かったっていうのが
大きな要因だったからー‥‥
だいたい‥‥
7月10〜8月10日の1か月が肝ですね。
その1か月、どれだけ晴れるか。
2年続けて夏が冷夏だったのは今までないから、
やっぱり今年の夏は暑いでしょう。
だから、たぶん来年の花粉は
少ないことはないでしょうね。

ゆーないと
むひーーーー。

今井先生
多い。
下手すると
史上最高になるかもしれないですね。

ゆーないと
えええ!どっひゃあ!
95年の史上最高よりももっと‥‥???

今井先生
うん。

ショックーーーー!
そんなきっぱりーーー!
キャーーーーー!
ジーザーース!!!!!!!!!!

ゆーないと
たしかにグラフを見ると、
今年の花粉は、94年くらい少なかったんですね。
ということは、その分、
バーーーーーン!と。
あがる、かも?ってことですね。
やばいやばい!!!

今井先生
夏が暑いと、暑さでスギの樹は
休んでパワーをためて、
春になったらバーっとね。

ゆーないと
ほへー。
先生、来年は忙しくなりますねー。

今井先生
今年は比較的おだやかな春を過ごせたんですよ。
患者さんも少ないし、取材も少ないし、楽でした。
まあ、こんなの、滅多にあることじゃないからね。
ぼんよよよ〜〜〜ん。

ゆーないと
ぼんよよよ〜〜〜んですねぇ‥‥。
はぁ‥‥。
あ、先生、これは、自動測定中ですか??

今井先生
そうです。
空中飛散花粉の自動計測結果です。
聖路加病院6階の屋上ガーデンで測定していて、
リアルタイムで情報が得られるのです。

http://www.tky.3web.ne.jp/~imaitoru/realtime.html
こんな感じの機械らしい!
なんかに似てるぞ!

ゆーないと
先生、わたし、来年の春まで
『KW乳酸菌』を飲み続けてみようと
思ってるんですけど‥‥。

今井先生
ああ、そう。
今からやっても、年明けくらいからやっても、
あんまり効果は変わらないと思うな。
他のアレルギーの予防には
なるのかもしれませんけどね。
来年のスギ花粉のために、今からやっても‥‥。

ゆーないと
あらら、そうっすか! 
およよおよよ。そっかー。
あ、あとね、
『KW乳酸菌』はアトピーにもいいらしいんですよ。

今井先生
ほおー、それの方が効果が
わかりやすいかもしれないね。
花粉症は瞬間的なもので、一瞬の強い症状だから、
あんまり参考にならないんじゃないかなあ。
それよりも症状が継続するような、
それこそアトピーとかの方が、
いいかもしれない。

ゆーないと
花粉の時期はアトピーが強くなるとか、
ぜんそくが強くなることとかって、ありますよね。

今井先生
あるね。
それは、花粉に体が反応して、
症状が余計に出てるっていう場合と、
花粉とかは関係ないけど、
その時期は症状がつらくなる。
っていう2つのパターンがあるみたいですよ。

ゆーないと
え? その、後者の方は、どういうことなんですか?

今井先生
それはあんまりよくわかんないんだなぁ‥‥
ぽよ〜ん。

ゆーないと
絶句! ぽよ〜〜ん。
あはははは!そうですかー、なるほどー。
ふ、不思議ぃー。

今井先生
へへへへ。

ゆーないと
うへへへへへ。
先生今日はありがとうございました!
あ、お写真いいですか?
どんなんで撮りましょうか?

今井先生
白衣の方がいいかな?

先生はこの時間休憩中だったため、
白衣は脱いでらっしゃいました。
着たてほやほやの白衣でキメキメだ!!!

ゆーないと
はい、そうですね。是非!
おっ! お医者さんっぽい!
お願いしますお願いします!
では、いきまーす。はい、チーズ。
  先生は今、本を執筆中でらっしゃるそうです!
(手に持っているのは、前に書かれたものですが)
今井先生、
本当にどうもありがとうございましたーーー。
(おわりです。)

約3回に渡ってお送りしました、
聖路加国際病院耳鼻咽喉科部長今井透先生への
ずっこけインタビュー祭!
いかがだってでしょうか???
花粉症のみなさんはもちろん、
花粉症ではない方々に
ちょっとでもお役に立てたなら、うれしいです。
お役に立たなくても、
ちょっとでもこの現場の雰囲気が伝わって
「ほんわかムード」を味わっていただけたら、
これまたうれしく思います。

*尚、このインタビューは、
 若干の脚色をしてありますので、
 ご了承くださいませ。

次の主役は‥‥あなたかもしれない!
いつか、どこかで、
そこのあなたに突撃しに、
飛んで行くやもしれません!!!

んじゃ、アデュー!

*今井 透先生プロフィール

聖路加国際病院耳鼻咽喉科部長。
東京慈恵会医科大学耳鼻咽喉科助教授。
日本アレルギー学会の認定指導医、
評議員、専門医問題作成委員をはじめ、
アレルギー関係の様々な肩書きを持つ。
現在、NPO花粉情報協会の理事、
ホームページ管理人。
慈恵医大耳鼻科の花粉症のページの管理人。

 

いままでの連載

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2004-05-21-FRI

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