第3回ここにいた恐竜へ。
ほぼ日
恐竜って、かっこいいですよね。
▲プテラノドン。
下田
ぼくは、むかしから
恐竜とか、大きいロボットが好きでした。
牙とか、角も好きでした。

ヤギのまきづの、知ってます?
あれ、不自然なくらい大きいでしょ?
そんなことやってて、生きてられるの?
と思ってしまうほどです。

あんなに不自然なものを保てるということは
すなわち、生命力が強い証らしいんですよね。
だから、あれは「モテ」の証です。

人間がいろんな装飾をつけて
着飾りたい、派手な化粧をしたい、というのも
そういう理由なのかなと思います。
ですから、ぼくも自分が作った骨を
率先してかぶっているのかもしれません。
▲恐竜を語る下田さん。
ほぼ日
ひとつの恐竜を作るのに、
どのくらいの期間を要しますか?
下田
中くらいのもので3週間、
でっかいもので2か月間かかります。
「SWITCH」は月刊誌ですから、
しばしば連載に間に合いそうになくて、
焦りました。
ほぼ日
連載中は毎月最低1体、
作ってこられたんですね。
下田
何体も作ると
そのうち慣れるだろうと思っていましたが、
まったく慣れませんでした。
▲SWITCHの20回にわたる連載が本になりました。
ほぼ日
まず型紙を起こしてから
布を裁断するんですか?
下田
いいえ、そういったことは
いつまでたってもできなくて。

作る恐竜を決めたら、
骨の「横顔」を布に描きます。
それを切り抜いて
「なんで立体じゃないんだろう?」と考えはじめます。
それから、ああでもないな、こうなのかな、
と悩みながら作りはじめます。

ぬいぐるみなどの「パターン」のプロの方に
お話をうかがってみたこともあったのですが、
まったくわからなかったんです。
「こことここがくっつくとこういう丸みが出ます」
と、ていねいに説明してくださるのですが、
さっぱりわかんなくて‥‥
そのまま、ここまで来ています。
ですので、すげえ、
「なりゆき」です。
ほぼ日
今回の本の写真は池田晶紀さんですよね?
どうやって撮られたんですか?
▲下田さんが恐竜を身につけている写真。
下田
毎回、黒バックの前で
黒のTシャツ姿で撮りました。
「今回の恐竜はよつんばいの種類です」とか
「走るのが速いやつです」などと
基本情報を伝えると、
池田さんがあれこれポーズを指定してくれました。
すごくたのしく撮りましたよ。
ほぼ日
躍動感があって、すごくいいですね。
現場でアイデアがポンポン出ている感じがします。
下田
黒バックの写真をそのままプリントして、
その上から白ボールペンで
イラストを描いてできあがり、です。
▲ふつうの白いボールペンです。
ほぼ日
連載時、谷川俊太郎さんとのやりとりは
どのようになさっていたのですか?
下田
「今度の恐竜はこれです」と
恐竜の絵と特徴の解説を書いて
FAXで送っていました。
「締め切りはいついつです」というのも
忘れずに書きました。
そうして待っていると、数日後に
谷川さんから詩がFAXで送られてきました。
編集部を通さずに、直接やりとりしていたので
つまり、毎回ぼくが最初の読者です。
できたてのすごい詩をまっさきにひとりで読む
ぜいたくを味わっていました。
▲谷川俊太郎さんと下田昌克さん。
ほぼ日
私は、谷川俊太郎さんのファンであり、
「ほぼ日」では担当をさせてもらっているのですが、
今回の「恐竜がいた」はかなりすごいと思ってます。
恐竜がテーマのせいか、
普遍的な感じが出ていると思います。
下田
そうなんですよねぇ。
ほぼ日
いまはいない生きものを描いているからか、
ほんとうに、どの詩もすごくて‥‥。
おおげさではなく、名作が
ほんとうにごろごろしてるんですよ。
下田
うん、うん。
▲なかよしのおふたり。
ほぼ日
恐竜って、日本にも
いたんでしょうか?
下田
いましたよ、
フタバスズキリュウとかね。
ほんとに、ここにも歩いていたかもしれません。
ほぼ日
そう思うと、この本のタイトルの
「恐竜がいた」
という言葉のすごさに
心を打たれます。
下田
じゃあ、屋上にあがって、
昔ここに彼らがいたことを思いながら、
みんなで恐竜になってみましょうか。

それからみんなで、
恐竜を一体ずつ持たせてもらって、
下田さんのアトリエの
屋上にあがりました。

▲恐竜をかぶりながら取材。

恐竜の骨を身につける。
そんなことは、もちろん
みんなははじめての体験だったのですが、
やっぱりすごい興奮がやってくるのです。

▲気分がアップ。

なぜだろう?
自分のなかに、恐竜が住んでいるのかな?

▲恐竜になりながら世間ばなし。

この気分を、できればみなさんにも
味わってもらいたい。
もしかしたら、このことが、
いつかここに生きていた恐竜に
いちばん近づける一歩かもしれないから。
そんなTOBICHI展を
9月22日(木・祝)から開催します。

▲ポーズを決めて、みんなで撮ろう。
▲撮った写真をみんなで共有。SNSにもアップ!

ぜひ、ぜひぜひ、お越しください。
TOBICHI1階では、
下田さんのアトリエの再現もいたします。
もちろん『恐竜がいた』の本も買えます。
ご来場お待ちしています!!