[ほぼ日酒店 YOI]今日も乾杯! ほぼ日ペールエール [ほぼ日酒店 YOI]今日も乾杯! ほぼ日ペールエール


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ビールづくりは洗浄の連続?
ショーンさん

ビールづくりは洗浄が大切です。
今回、ほぼ日ペールエールの仕込みをするために、
昨日からタンクや機材をしっかり洗浄しました。
そして、この仕込みがおわったら、
次の仕込みのために、機材をぜんぶ洗浄します。
僕はタンクと機材の洗浄ばっかりしてます(笑)。

田中さん

ショーンは、工房を清潔に保つために、
汚れを数値化できる検査機器を使って、
どの洗剤が優れているのか、ひたすら検証しています。
ビールづくりの作業は8割が洗浄とも言えるんですよ。



ビールづくりをざっくり説明すると、
タンク内でお湯と麦芽を混ぜて
おかゆ状にする(もろみ)。
もろみを濾過して甘い麦汁をつくります。
麦汁にホップを入れて、香りと苦味を加える。
麦汁を発酵タンクに移して冷まして、酵母菌を入れる。
麦汁の糖分を酵母菌が食べる発酵によって、
糖分が二酸化炭素(炭酸)とアルコールに分解します。
それが液体に溶け込んでビールになるんです。



酵母菌を働かせるためには、
糖度13%くらいの甘い麦汁を、
18℃くらいの温度にキープするので、
菌が繁殖しやすい環境を作っているわけです。



ほかの菌がいてカビなどが優勢になると、
酵母菌がそれらに負けちゃって、
発酵ではなく、腐るという現象が起きてしまいます。



酵母菌だけが働きやすい環境を整える‥‥、
つまり、麦汁が触れるタンクや空間を
無菌に近い状態にすることが、
ビールづくりの仕事の多くを占めるんです。



なので、工程のなかに、洗浄をする場面が
たくさん発生します。
毎日、仕込みのたびに、工房のタンクや、
ゴムパッキンなどの細かいところまで
カビや汚れがないかチェックして、
トラブルシューティングをやっています。



「酵母菌さま、この麦汁の入ったタンクはきれいです。
どうぞ中に入って、思う存分糖分を食べてください」
というのが僕らの気持ちです。

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