型くずれしにくく、保水力のある生地を織る

「やさしいタオル」は
片面パイル、片面ガーゼの二重織りです。
ふわふわのパイル面は、たくさんの水分を
いっきに吸収するときに。
さらっとした木綿の風合いのガーゼ面は、
肌をこすらずに、そっと汗を押さえるときに。
裏表それぞれの使い心地をお楽しみいただけます。
片面をガーゼにしたことで、
両面パイルのタオルよりも軽くて、かさばりません。
洗濯も楽ですし、早く乾きます。
ここでは「やさしいタオル」の織りについて
前回のタオルの制作現場の写真とともに
ご紹介いたしますね。
「やさしいタオル」を作ってくださっている
四国・今治の花椿テリーは、デザイン性が高く、
高度な技術を要するタオルを作ってくれる工場です。

「やさしいタオル」のバスタオル1枚に使っている
縦糸は2460本。
バスタオルは3本分を一緒に織って、
織り上がってから裁断しているので、
3本分の縦糸にあたる7380本を織機にセットします。
1本でもセットする場所を間違えると、
チェックやストライプの柄がくずれてしまうため、
細心の注意を払って、
1本1本、ていねいにセットしていきます。
この作業を花椿テリーのスタッフさんは
ひとつのデザイン・サイズにつき、
半日以上かけてやってくださっています。

▲チェックの縦糸の柄がきちんと表現されるように
 注意深く、縦糸を巻き取っていきます。
 巻き取られた経糸をビームと呼ばれる
 巨大ボビンに移し、織機にセットします。

「やさしいタオル」のガーゼ面は
横糸にいっぱんのガーゼの糸よりも
1.3倍太い糸を使っています。
このしっかりしたガーゼ面が土台となって、
パイルをふんわり立ち上がらせ、
型くずれしにくくしています。
また、「やさしいタオル」のパイルの糸は、
太くてざっくりとしたガーゼの糸とは異なり、
やわらかくてすべらかなスーピマコットンです。
太さも性質も全く異なる2つの糸を使って、
ガーゼ面とパイル面を織り密度高く、
みっちり織り上げることができるのは、
花椿テリーさんの技術と経験のおかげです。


▲セットした縦糸に、横糸を通して織り上げていきます。


▲みっちりと目がつまったパイル面。
 「やさしいタオル」が吸水力と保水力にすぐれている理由のひとつです。



前へ 次へ