2013年の「おらがジャム・いちご」の特徴
今年ならではの、うれしいこと
「実のこり」が、よりたっぷりになりました。

糸井のいちごジャムの特徴のひとつが「実のこり」。
今年はその「実のこり」を、より味わっていただけるように
ジャムを煮るときの温度と時間、
そしてジャム自体の「扱い方」を変えました。

たとえば、釜から出すときは、
先に実だけをアミですくって移しました。
手間はかかりますが、大切なポイント。
また、煮るときに羽根で混ぜるスピードを
かなりゆっくりに調節しました。
こうしたいくつかの工夫により、今年のいちごジャムは
「実のこり感」のある仕上がりになっています。

ごろごろした実がジャムにのこっていることで、
瓶へジャムを詰める方法も、変える必要が出てきました。
充填方法はもちろん手作業になります。
果肉と液の割合を一定に保つため、
「果肉をすくう」と「ジャム液をそそぐ」の
2手に分かれた職人さんが、
ちょうどいいバランスのジャムにしあがるように
詰めていきました。
工場での作業とは思えないほど、手のこんだ工程です。

職人さんたちの熱意でできた、
たっぷりの「実のこり」を持つジャムです。
ご期待ください。

定番のものと、スパイス入りの2種類です。

今年はスタンダードないちごジャムに加えて、
スパイス入りのジャムもつくりました。
ほのかなカルダモンの香りのジャムです。
糸井はこれまでのジャム作りで
さまざまなスパイスを試してきましたが、
いちごジャムはカルダモンがいちばんあうことがわかり、
製品化しました。

こちらは、カルダモンをミキサーに加えているところ。
(粉が残らないよう、一度水に溶いてからジャムの釜に加えています)
とくに多い量でもないのに、
スパイスを入れると、ぐっと風味が変わるんです。
(カルダモンの分量は、
 バランスのいいジャムにしあがるように
 糸井が何度も試作しました)

スタンダードなジャムと、スパイス入りのジャム。
どちらもとてもおいしいのですが、迷われたときは
「これぞ、いちごジャム!」という
濃厚な味わいをたのしみたいなら、スタンダードなものを。
少し大人っぽい味わいをたのしみたいなら、
スパイス入りのものを、それぞれおすすめします。

スパイス入りのジャムは、紅茶に入れてもおいしいです。

去年にひきつづき、うれしいこと
いちごは長野産。近所で採れたもの。

原料となるいちごは今年も去年と同じ、
長野県小布施町のいちご農家さんにお願いしました。
通販でも直販でもすぐになくなってしまう
人気のいちごを使用した、ぜいたくジャムです。

品種は、あまみと酸味のバランスがよく、
果肉がヘタのきわまで赤い「紅ほっぺ」です。
香りがよく、ジャムにとても向いている品種です。

果実がたっぷり。

「おらがジャム いちご」には1びんにつき、
いちご約260gを使っています。
くだものの含有量が、ふつうのジャムより多めです。

ていねいな下ごしらえ。

生のいちごから作るジャムなので、
職人さんたちの手で、ていねいな下ごしらえをしています。
今年は5釜ぶんのジャムを作ったのですが、
1釜ぶんの下ごしらえだけでも、6人で3時間かかりました。

めったにやらないオーブンドライ。

糸井のレシピでは、うまみ、あまみを凝縮させるため、
煮る前に果実を乾燥させています。
時間もかかりますし、工場で作るジャムとしては
非常にめずらしい工程ですが、
この作業が「おらがジャム」にとくべつなおいしさを与えています。
いちごが「焼きすぎ」にならないよう注意しながら、
低めの温度のオーブンで、じっくりドライしました。

果汁ごと、状態を見ながら釜で煮る。

オーブンドライをした後のいちごは、
砂糖といっしょに一晩寝かせて水分を出し、
その果汁ごと、大きな釜に入れて煮込みます。
いちごのサイズや固さには細かな違いがあるので、
中の状態を注意深く観察しながら最適なポイントで火を止め、
「実のこり」ある、濃厚なジャムに仕上げました。

びんごとジャムを殺菌、味を落ち着かせて完成です。


料理スタイリング:板井うみ、岡本柚紀 (7days kitchen)
料理撮影:増田智泰



おらがジャムトップへ