座談会「あの頃のわたしよ、おちつけ。」 座談会「あの頃のわたしよ、おちつけ。」
ほぼ日の「おちつけ」グッズ発売を前に、
みんなにとっての「おちつけ」とは
どんなものだろうかと考えてみました。
座談会に集まったのは、ほぼ日乗組員の5人組。

毎日、会社で顔を合わせて
仕事をしている仲間ですから、
忙しい時や、緊張している時の
おちついていない顔も知っています。
「おちつきたい」とは思っていながら、
なかなかおちつけないでいる私たち。

さあ、「おちつけ」を考えましょう。

進行役は、ひらのです。
<おちつけ座談会の参加メンバー>
おっくん 緊張が態度に出やすい。
取材前はうわの空になる。
スガノ 「おちつきがないね」と
言われ続けてきた人生を歩む。
ちょう おっちょこちょいな
失敗をしてしまいがち。
すぎやま 後ろを振り返らずに突き進む
せっかちな性格を自認。
ふじた 糸井重里のつけたコピーが、
「おちついた挙動不審」。
(前編)ああ、おちつかない私たち。
写真
ーー
「おちつけ」グッズの発売を記念して
「おちつかない5人」のみなさんに
お集まりいただきました。
それでは早速、みなさんに質問します。
「自分はおちついている」と思いますか。
すぎやま
この集まりに招待されたってことは、
おちついていないように見られてるのかな。
私、自分のことを
どんと構えている方だと思っていたから、
ちょっと新鮮な驚きなんです。
だから今日は、私がバタバタして見えるときでも、
中身はすごくおちついてるんだぞと言いたいです。
スガノ
私は自分でもおちついてないと思ってます。
あれっ、みんなは自覚ないの?
おっくんなんて、いつも会議中に手遊びして、
絶対におちついてないからね。
この間も、机の上に置いた持ち物が
いつの間にか積み上がっていて、
合体ロボみたいになってたよ。
おっくん
手遊びは小学生の通知表にずっと書かれてました。
消しゴムを丸めたり、ペン回しをしたり。
手を動かしてるとおちつくんですよね。
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ふじた
奥野さんの手遊びは、よーく知ってます。
スガノ
おちついてない感じが
すごく伝わってくるんだよね。
ふたりで話してるっていうのに、
私の目の前で、パスケースのひもを
クルンクルン回す遊びをしていて、
全然おちついてくれないんです。
最後には、同僚のスノードームに引っ掛けて
パリーンって割っちゃったんだよ。
おっくん
昔からみんなが
よくやることだと思うんですけど‥‥。
その時はたまたま引っ掛かって。
ちょう
それ、小学生の息子がやるレベル(笑)。
私は普段からおちつきたくて、
自分の「おちつけ」グッズを持ってるの。
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スガノ
ホントだ! 「KEEP CALM」って書いてある。
お店で見つけてピンときたの?
ちょう
そう、私に必要な言葉だなと思って。
「おちついて、普段通りにやりましょう」
ということですよね?
戦時中にイギリス政府から
国民に伝えた言葉なんですって。
ふじた
私も昔、「KEEP CALM」って書いてある
スマホケースを使っていたことがあります。
イギリスの人も「おちつけ」を
大事にしているんですね。
すぎやま
「おちつかない」と一言で言っても、
真っ白になる人とか、バタバタしている人とか、
いろんなパターンがありますよね?
私、真っ白になることはないのですが、
何かをやりながら、終わらないうちに
次のことに頭がいってしまうので、
動きと考えがずれていて
結果、ちぐはぐに見えるんでしょうね。
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スガノ
おちついているようには見えないよ。
すぎやま
こう見えて、頭の中はいつも静かです。
自分の座右の銘にしている言葉が、
「覆水盆に返らず」なんですよ。
ちょう
意外な座右の銘だね。
すぎやま
「覆水」はしょっちゅうしているんです。
でも、水がこぼれることは織り込み済みなんで、
何があっても、わりと堂々としています。
あっちこっちに水をこぼして、
まわりの人に心配されても大丈夫。
私はゆっくりと水を拭くだけです。
スガノ
こぼした水を盆に返さないで、
覆水、織り込み済みなんだ!
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ちょう
私は自分を真っ白タイプだと思ってます。
普段は自分でおちつきたいと思ってるのに、
おっちょこちょいなことをするんです。
「ああ、やっちゃった!」と思って
真っ白になってからが、
私の「おちつけ」のスタートです。
よくやる失敗が「添付で送ります」って
メールに書いたのに添付がついていない。
その後、「あっ、失礼しました!」と
送ったメールにも添付が漏れていたりとか。
ふじた
会社のみんなで行った海外研修旅行でも、
ちょうさんがお風呂で叫んだ事件が
ありましたよね。
ちょう
みんなが忘れてくれなくて恥ずかしい‥‥。
ひとり、ホテルでお風呂に入ろうとしたんです。
浴槽にお湯を溜めて、さあ入ろうと思ったら
飛び上がるぐらいの熱湯風呂。
「熱っつい!」ってあわてて冷水を浴びたら、
今度はすっごく冷たかったんです。
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スガノ
まんま、熱湯コマーシャルだよ(笑)。
ちょう
せっかくのホテルだし、
その次の日には気分を変えて、
泡風呂をたのしもうとしたんです。
今度はお湯の温度をちゃんと確かめてから、
バブルバスの入浴剤を入れて
優雅な気分でお風呂に行ってみたら、
浴室中に泡がモクモクーってふくらんで!
お風呂に入ろうにも息ができないし、
なんとか自力で泡を止めるために
浴槽の底にあるコルクを抜いて
結局お風呂にも入れず。
一同
(笑)
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スガノ
ちょうさんはハプニングが多すぎる!
ちょう
普段はおちついてると思うんだけど、
何かが起きるとワタワタしちゃうんです。
だからいつも、ひとり反省会をしています。
「あの時もっとおちついていたら、
 絶対そんなふうにならなかったのにな」
とか、だいたい落ち込むんです。
スガノ
おちついていたらなっていう失敗は、
あとで反省したくなるよね。
私も仕事で真っ白になった話を思い出しました。
まだ「ほぼ日」に入社したての頃に、
糸井さんを助手席に乗せて運転したんです。
どこか遠くから東京方面に帰りたいのに、
道路標示には「品川」としか出てきません。
目的地は品川じゃないのに、いくら走っても
東京の地名が品川しか出てこない‥‥。
私は入社したばかりだし、
横には「糸井重里さん」が座っているしで、
運転しながらパニックになっちゃったんですよ。
そうしたら糸井さんが気づいてくれて
「スガノ、俺を品川だと思って走れ!
もう焦らなくていい、俺が品川だ!」
と言ってくれておちついたんです。
写真
すぎやま
俺が品川!
スガノ
入社したばかりの糸井さんって強烈だから
超緊張しちゃったんだよね。
あのときの名言は一生忘れません。
ふじちゃんはいつも、
ギリギリまで準備できないって言ってるよね。
ふじた
私は前もって準備するのができないんですよ。
たとえば、結婚式に呼ばれたりすると、
当日になってから、ものすごくあわてるんです。
この間、12時の挙式に
出席しなくちゃいけないのに、
履いていけるような靴が見当たらなくて、
急いで靴を買いに走ったんです。
なんでもいいからヒールのある靴を買わなきゃ
と思って、靴をレジに持って行って、
「すごく急いでるんで履いていきますね!
 箱もいらないです!」って式場に走りました。
急いだおかげで式場には時間どおりに着いて、
完璧だなと思って何食わぬ顔をしていたら、
友だちから「靴が右と左でバラバラだよ」って。
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ちょう
いやー、おちついてーっ!!
ふじた
靴って、みんな似てませんか?
ヒールの高さもだいたい同じに見えるし、
デザインがちょっと違うぐらい。
ちょっと水玉が入っているとか、
ちょっとストライプが入っているとか。
おっくん
それにしても違うと思うんだけど。
ふじた
あの、取材する時って緊張しませんか?
先輩たちは、おちついていられますか?
スガノ
私は今でも、取材現場ではおちつけないよ。
あまりにも私がおちついてないから、
相手が「この人、大丈夫かな」って心配して
すべてをさらけ出してくれるんです。
たぶん、同行しているデザイナーさんは、
みんな知ってるんじゃないかな。
おっくん
ぼくは、昔よりはおちついたと思います。
今でも取材が始まる前までは
ちょっと緊張してますけど、
始まるともう大丈夫‥‥だと思ってるんです。
写真
スガノ
待って、いま「ちょっと」って言ったけど、
おっくんはそうとう緊張してるから。
何も手についてなくて、うわの空だよね。
右から左にものを移動してるだけで、
何もしていない状態が続いてるよ。
おっくん
あ、取材の前はかなり緊張してます。
何を質問しようかとか、
いっぱい考えていると何もできなくて。
でも取材が始まっちゃえば、
自分のコントロールは利かないんで、
相手に委ねるしかないんですよ。
すぎやま
「取材が始まれば大丈夫」を繰り返していれば、
学習して、おちつくことはないんですか。
おっくん
たぶん、取材中に関して言えば、
10年前、20年前よりは
緊張していないんじゃないかな。
取材のスタイルって人によると思うけど、
ぼくの場合、ICレコーダーで録音すれば、
自分が覚えている必要がないと思ってるんです。
だから、あとで文字起こしをすると
同じ質問を3回も訊いていたりします。
ちょう
えーっ、ほんとに?
おっくん
文字に起こしてみると、
如実に同じことを訊いているんです。
取材相手も、まさか同じこと訊かれるなんて
思ってもみないのか、
もしくは、何か意味があるのかと感じて
違う答え方をしてくれるんで、
結果的に、話がより深まることがあります。
写真
すぎやま
おちつかなかったことで、
いいほうに転がることがあるんですね。
ここにいるみなさんって、
語り口はおちついていて穏やかな感じなのに、
心の中であわててるのがおもしろいです。
ちょう
むしろ、「ほぼ日」の社内で
おちついている人っているのかな。
特にこの会社では、
思ってもみない角度のことがよく起きるから、
おちつけないことが多いですよね。
みんなの話でほっとしました。
ふじた
人間はみんな、
おちついていないんですね。
一同
ああ、おちつきたい。
(「ほぼ日」乗組員がおちついていないから
社長が「おちつけ」と言うのかも。
座談会は後編につづきます)
2019-02-02-SAT
ほぼ日の「おちつけ」グッズを
2月6日(水)午前11時から
ほぼ日ストアで販売します。
糸井重里が大事にしている「おちつけ」の四文字を、
書家・石川九楊さんの書で味わえる
掛け軸と、ピンバッジの販売をはじめます。
「おちつけ」のことばと暮らして、
いつでも自分に言い聞かせられます。
平常心でいたいときに見ることば。
ふと目に入ってくることで
自分が落ち着いていなかったとわかることば。
つい感情的になってしまう自分を止めて、
次の舞台へと向かうためのことばです。
写真
ほぼ日の「おちつけ」掛け軸

3,240円(税込+配送手数料別)

サイズ:幅 17.5cm × 高さ 32cm
お部屋に飾れば、石川九楊さんの書を
日常に取り入れることができます。
家事や子育て、仕事に励む一方で、
あわててしまう自分をたしなめる「おちつけ」。
縦に書かれた「おちつけ」の字は、
やさしさと、力強さをあわせ持っています。
自分を、家族を、社員を、仲間を、
いつも見守ってくれる存在になりそうです。
写真
ほぼ日の「おちつけ」ピンバッジ

702円(税込+配送手数料別)

サイズ:横 3cm × 縦 3cm
いつでも持ち歩くことができて、
「おちつけ」の書を目に入る場所に置ける、
正方形の小さなピンバッジです。
バッグやペンケースなどにつけたり、
机に置いて仕事中に眺めたり、使いみちは自由です。
指でなぞれば、石川九楊さんの書が奏でる
“無声の音楽”を味わうこともできます。
ほぼ日の「おちつけ」