ほぼ日の「おちつけ」 ほぼ日の「おちつけ」
「おちつけ」
みなさん、おちついてますか?



ここ数年、糸井重里が折に触れて語る
「おちつけ」ということばの大切さ。

ついあわててしまうとき、
感情的になりかけたとき、
まずは立ち止まって「おちつけ」。

いつでも自分に言い聞かせたいことばです。



糸井が「おちつけ」ということばを
気に入ったきっかけは、
テレビ番組『さんまのまんま』のスタジオに
飾られていた「落ち着け」の書でした。

番組スタッフから明石家さんまさんへの
メッセージである一方で、
誰にとっても大切なことばであると感じた糸井。

さんまさんの事務所への確認を経て、
「おちつけ」のことばと暮らせるような
商品を真面目に開発することになりました。



「おちつけ」のどこに感銘を受けたのか、
「おちつけ」がどんな意味を持っているのか、
糸井は「今日のダーリン」で、このように語りました。
あのひと言を口から発するのに、
一秒だけでも間をおいていたら、
その後の不幸はなかったのに‥‥というようなことが、
誰にでも、いくらでもあるものだ。

あの返事を、かっこよく
「即決ですね」なんて言わなければよかったのに‥‥。

ちょっと考えてやるべきことを、考えなしにやった‥‥。

おならをするにも一瞬のためらいの間をとることのできる
社会的な生きものであるところのあなたやわたしが、
どうしてそんなにあわてるのか、と、覚えておこうよ。

「おちつけ!」、ぼくは大事にするよ、このことば。



―― 今日のダーリン 2015年11月9日より
そしてまた、別のタイミングでも
「おちつけ」について書きたくなった糸井は、
改めて、このようにつづりました。
いつごろからか、ずいぶん甲羅を経てからだろうなぁ、
「落ち着いた人」、「じっくりと考えられる人」、
「思いこみをなるべくなくそうとする人」を、
かっこいいなぁと思えるようになった。

どうしてだろうか、ひとつは、
「短気で、あわてもので、思いこみの激しい」人が、
落語のなかにいるかぎりはいいのだけれど、
実は無責任だったり、その場限りの正義感みたいなもので
事の収拾を着かなくさせてしまうのを、見てきたこと。

もうひとつは、ほんとうになにかをどうにかしたいとき、
「落ち着いた、じっくりと考えられる、
じぶんの思いこみにとらわれないようにする」人に、
相談したり解決の筋道を教えてもらった経験のおかげだ。



―― 今日のダーリン 2016年11月21日より
「おちつけ」のことばを書で表現するのは、
書家の石川九楊さんにお願いしました。

糸井からの一風変わった依頼をおもしろがり、
「おちつけ」のひらがな四文字が何を意味するか、
全身で感じ取って表現してくださいました。

「おちつけ」の意味することについては、
石川九楊さんと糸井重里の対談で
たっぷりと語られています。
どうぞ、おちついてお付き合いください。
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