Miknits 2023 三國万里子さんのサマーニットのお店、はじまります。

“Long Long Summer” 春から秋まで着られる、サマーニットのお店です。

三國万里子さんがデザインした、
サマーニットのお店です。
春先から秋ごろまで、
長い季節重宝するニットができました。
軽快な音楽を奏でるような
アラン模様のプルオーバーと、
透かし模様がきれいで
バッグにしのばせても軽いシュラッグ。
季節のうつりかわりを一緒にたのしみながら、
お休みの日も、いそがしい日も、
やさしく包み込んでくれるようなアイテムです。
デザインや編むポイントについて三國さんに、
おしゃれや手作りが好きな方々に
着こなしを見せていただきました。

02 Snap01 子どもの頃の楽しい記憶が、わたしを支えてくれる。 書店スタッフ・玉澤幸子さん

(身長165cm)

世界中の国々から取り寄せられた、
不思議でユニークな本たち。
絵本から写真集、アートブックまで、
ビジュアルが美しい本が所狭しと並び、
ついつい、あれもこれもと手を伸ばしたくなるような、
東京・中目黒にある古書店「dessin」にお邪魔しました。
絵本に魅せられ、導かれるようにして、
このお店のスタッフになった玉澤幸子さん。

「好きなものに囲まれているって、
とっても幸せなことですよね」
と話してくれる玉澤さんのお花のような笑顔に、
ついつい取材班も、心ほどかれてしまいました。

春の陽気にぴったりのニットコーディネート、
そして、絵本との出会いやこれからの夢について
おしえてもらいました。

大好きな絵本に囲まれる幸せを
日々噛み締めているという玉澤さん。
このお店で働き始めたのは7年前のことだそうです。

「お客としてはじめてここに訪れたとき、
イギリス版の『大きなかぶ』を見つけたんです。
出会えたことがうれしくて、喜んで買って帰りました。
まるで個人宅に遊びに来たような、
ホッとする空間も"いいな”と思うところでした。
もし、こんなお店で働くことができたなら
なんて素敵だろうかと妄想を膨らませていたら、
偶然、求人が出ていたんです。
すぐに連絡をして、運よく希望が叶いました」

「揃えているのは、特別な知識がなくても
ビジュアルで楽しむことができるような、
世界中の絵本や画集、写真集です。
個人的にも興味をひかれる本ばかりで、
お子さんをはじめ、お客さまたちが
うれしそうに本を覗かれている姿を見ると、
わたしもとっても幸せな気持ちになります。」

玉澤さんが憧れのお店で働き始めたのは、
自分の夢に向かう一歩でもありました。

「いつかは、子どもたちのための
私設図書館を開きたいと思っているんです。
これは、学生の頃からの夢でした。

幼い頃から絵本がずらりと並ぶ家で育ちました。
祖母や母が読み聞かせをしてくれた記憶は、
わたしの中で大切なものになっています。
絵本はさらりと読めて、
じんわり心に染みわたっていく。
落ち込んでいるときには元気を取り戻せたり、
とげとげしているときにはやさしくなれたり。
心の栄養には欠かせないものだなって思います。
そんな絵本の持つ魅力を丁寧に届けたいですし、
幼少期の体験を伝えたい。
そんな想いが原点になってるんだと思います」

特に好きな作品はなんでしょうか?
そう尋ねると、とびっきりの笑顔で
「実は持ってきたんです」
と答えてくれた玉澤さん。

「ふたつあるんですが、ひとつは
こみまさやすさんの『いいね いいね』という絵本です。
かっぱどんと天狗どんが出てきて、
お互いにお手紙を出し合うという物語なんですが、
そのやり取りがなんとも微笑ましくて。
途中、相手の手のひらに文字を書くシーンが
出てくるので、この本の読み聞かせをしたあとは、
子どもたちの手のひらに文字を書いて、
クイズをしたりして遊ぶんです。」

「こちらはBlair Lentの『ピスタチオ』という海外の絵本です。
このお店で出会った作品で、木版画の絵になっています。
言葉はわからないけれど、
絵でストーリーがそのまま浮かび上がってくるような、
とてもかわいらしい一冊です」

そして、絵本以外にももうひとつ。
玉澤さんが子どもたちと心を通わせるために、
使いたい"道具”がありました。

「なぞなぞです。
子どもの頃に通っていたそろばん教室の向かいに、
駐在署があったんです。
そこに住む警察の方が、外にあるガラスの掲示板に、
手書き新聞を張り出していたんです。
『交通事故は何件』だとか、町の出来事が
小学生でも読めるように丁寧な字で書かれていました。
その最後に、なぞなぞコーナーがあって、
これがなかなか難しいんですよ。
1ヶ月くらいかけて一生懸命考えて、
答えを伝えて正解すると、
鉛筆のような小さなプレゼントをくれました。
それが楽しくて、なぞなぞが大好きになりました。

わたしも私設図書館を開けたら、
なぞなぞのコーナーをやりたいんです。
子どもの頃に経験したうれしいことって、
そのあとの人生も支えてくれますよね」

お洋服も好きなものだけを手元に。
愛着をもって長く着られるよう、
ケアしながら大切に着たいという玉澤さんは、
自宅でお洗濯できるものがお好きなんだそう。

玉澤さんの雰囲気にぴったり、かつ自宅でお洗濯もできる、
ongakuのニットを着てもらいました。

ongaku/ナチュラル

「襟元がゆったりとしているので、
襟に特徴のあるシャツを選んでみました。
小ぶりでも、チラッと見えていいですね。
パンツは、pot and teaのもの。
暑い夏でもゆったり履けるのでお気に入りです。」

「手に持っているのは、現代音楽家の
ジョン・ケージの絵本『Mud Book』。
どろんこ遊びの楽しい絵本なんです。
ongakuがテーマのニットですし、
色合いもマッチしているので合わせてみました」

acacia/グレー

続いて合わせてもらったのはシュラッグ。
胸元のハートのアクセサリーも
アクセントになっています。

「シュラッグは初めてのデザインですが、
繊細な、襟元の波々がとってもかわいいです。
透かし編み柄が少しでも見えやすいように
白のトップスを選びました。

たっぷりと広がった形なのに後ろ姿はすっきりとして、
脚長効果もありそう、なんて思いました(笑)。
冷房やちょっと風が涼しく感じるときに、
さっと羽織るのに便利そうですね。
これも自宅で洗濯できるなんて。
バッグの中に忍ばせて、どこへでも連れて行けますね。」

きらきらとした夢を抱えて進む玉澤さんですが、
まずはこのお店で過ごす時間を
大切にしたいといいます。

「ここで働くようになって、
自分の“好き”に敏感になれた気がします。
それは、この場所が“好き”で満ちているから。
そんな空間を作るヒントがたくさんあると思うので、
ひとつひとつ見つけながら、
夢の準備も丁寧に進めていきたいです。」

Shop date
dessin(デッサン)
東京都目黒区上目黒2-11-1
03-3710-2310
月, 水 - 日 13:00-18:00(火曜定休)
mail: info@dessinweb.jp
お気に入りの手しごと
玉澤さん

おばあちゃんと叔母が編んだセーター
祖母は編み物をする人でした。
オレンジのベストは、祖母が着ているのを見て、
こたつでミカンを食べながら「それ、ちょうだい」
と言ってもらったものです。
「すごく若いころに作ったものだから、
あんまり人前で着ないで」って言ってたんですけど、
お気に入りで本当によく着させてもらっています(笑)。
ブルーのセーターは、叔母が母のために作ったものを
お下がりで譲り受けました。
ニットは代々、長い間、受け継がれるのがいいですね。
2023-03-23-THU
[販売時期・販売方法]
2023年 3月29日(水)午前11時より
数量限定販売


[出荷時期]
1~3営業日以内