2014年のインタビュー(その2) 僕が作った感じが出てる、って、 思ってもらえたら、いいですね。

今回は、ちょっと大きめの、
小どんぶりの「鎬大碗」が新しいですね。



飯碗でもない、
どんぶりっていうほどでもない、
その間ですよね。

このくらいの大きさのものって、
考えてみたら、
今まであんまり作ったことなかったです。
避けてたわけじゃなくて、
作る機会がなかったんですね。



僕も、使ってみました。
それで、
縁は、薄いほうが繊細ですけど、
やっぱり欠けやすいかなと思って、
ちょっとこう、厚めにしてみたり。

ごはん茶碗という使い方はもちろんなんですけど、
ボウルみたいにちょっと丸くしてやったら、
もっといろいろ使えるんじゃないかな、
と思ったんです。

煮物炊いたの入れたりとか、
いろんなのにも使えるなと思って、
で、丸いバージョン作ってみたんです。



僕、土楽さんにおった時も、
こういう丸い、
ふくらませる形でよう作ってたんで、
作りやすかったです。

窯の中の、置く場所によって、
焼き色がかわり、
ずいぶん違いが出るんです。

火色が濃いところや、
釉がよく流れるところとか。



釉薬の違いだけじゃなくて、
化粧土の具合とか、
下の土の色と反応もしたり。

僕自身も好みの色があるので、
窯の温度とか、
炎の具合を見たりとか、
けっこう、がんばりました。

マットなものとか、
雪がかぶったみたいな仕上がりのとか、
前回もあった鎬(しのぎ)とか、
質感も何種類もあります。



今回のうつわも、
面白いのができたと思ってます。

かたちも、色も、
何度も焼いてみて、
いろいろ変えてみたりしながら、
できあがったものです。

「ほぷらす」に出される方は、
それぞれ、みなさん個性がありますよね。
だから、
僕が作ったものには、
僕が作った感じが出てる、って、
思ってもらえたら、いいですね。



(おわり)
2014-02-26-WED


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