HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN

entoanのあたらしい3つの財布。〈8月6日(木) 午前11時から「ほぼ日ストア」で販売開始〉 entoanのあたらしい3つの財布。〈8月6日(木) 午前11時から「ほぼ日ストア」で販売開始〉

うんとちいさなミニウォレットと、
ポケットサイズのハーフウォレット。
そして、おなじみのロングウォレット。

革という素材に惚れ込み、
「玄関」をキーワードに、
丁寧なものづくりを続ける
靴職人の櫻井義浩さんと富澤智晶さん。
ふたりが運営するちいさなブランド
「entoan(エントアン)」から、
イタリアの革を使った
3つの財布がとどきました。

ミニとハーフは新商品。
ロングも、マイナーチェンジを行なった、新作です。

entoanのプロフィールはこちら

「entoan(エントアン)」は、
靴職人の櫻井義浩(さくらい よしひろ)さんが主宰、
同じく靴職人の富澤智晶(とみざわ ちあき)さんとともに
オリジナルデザインで、手づくりの靴をつくる工房です。
セミオーダーの革靴をはじめ、
鞄や小物、最近では家具などにも着手。
素材の良さ、ていねいに仕上げるその技術と
しずかに「もの」と「ひと」をみつめるセンスで
注目を集め、その活動の幅をひろげています。

櫻井さんは1984年生まれ、靴職人。
大学で会計の勉強をするも、卒業を前に進路変更、
ちいさな頃から好きだった「靴」の世界にとびこみました。
エスペランサ靴学院で
基本的な靴づくりをすべて学んだあと、
在学中からアルバイトをしていた靴修理の会社を経て、
クリエイターの独立支援をおこなう
「浅草ものづくり工房」内に「entoan」を設立。
3年間、浅草をベースに活動を続けたのち、
2012年、埼玉県越谷市に工房を移転しました。

富澤さんは高校卒業後、文化服装学院に入学、
ファッショングッズ基礎科で
シューズ、バッグ、帽子、ジュエリーの基礎を学びます。
2、3年生はシューズ科に進学、
3年生の夏にエスペランサ靴学院と合同で行った
靴のファッションショーで櫻井さんと出会いました。
卒業後、婦人靴メーカーに就職し、販売と企画を経験。
そののち、靴のアッパーを作る
製甲職人のもとで1年間働きます。
大量生産ではなく、ひとつひとつ人の手で
ものが生まれる経験と、一流の製甲職人の生きた技術を
学べたことが、富澤さんの転機となったそうです。

やがて櫻井さんの「entoan」が軌道にのり、
仕事が忙しくなってきたことをきっかけに、
富澤さんも正式に参加。
ふたりのチームでのものづくりをはじめ、現在に至ります。

「entoan」では年に数回の展示会をおこなうほか、
工房にショップを併設、
展示と販売をおこなっています。

「entoan」ホームページ
「ほぼ日」2012年のレポート
「ほぼ日」2013年のレポート

とじる


ボタンを隠してシンプルに。
entoanのロングウォレット。表に出ていたボタンを、内側に隠しました。
そしてちょっとだけ軽くなったんです。

2018年、「ほぼ日」で販売した、
entoanのロングウォレット。
たいへん好評をいただいたアイテムが、
マイナーチェンジして再登場です。

変わったのは、留め金部分。
正確には「バネホック」と言いますが、
以前のものは、閉じたときに丸いボタンが表に出て、
それがチャームにもなっていたのですけれど、
それを、見えないよう、中に隠しました。

糸井重里からの「もっとデザインに自己主張をしても、
いいんじゃないかな?」という提案を受けて、
櫻井さんと富澤さんは、シャープで、
男性が持っても違和感のないデザインをと、
いろんなボタンを探したそう。
でもなかなか「これだね!」というものがなく、
ならばいっそスッキリとさせようと、
このスタイルを思いついたそうです。
さらに、金属にコーティングをしたことで、
強度もあがりました。
ちなみにこの留め具、
entoanのオリジナルロゴが入っているんですよ。

さらなる微調整は、「薄さ」。
「ほんのちょっとだけですが、革を薄くしています。
4種類の厚みを指定して、
革屋さんに漉いてもらうんですが、
0.1ミリとか、もしかしたら0.01ミリレベルで
調整をしてもらうんです。
その結果、前回から10グラム、軽量化できました」
(富澤さん)

最初はボリューミーに思えても、
使っていくうちに革がなじみますから、
いい具合に育っていきますよ。

▲櫻井さんがじっさいに使い込んだロングウォレット。
こんなに変わる!

さて、お財布の仕様は、前回のものを踏襲。
ちょっとくわしく説明しますね。

中央手前から「ぱちん」と開けると、
まず目に入ってくるのは、
向こう側に大きく開く小銭入れのスペース。
180度、大きく開く口からは、
小銭の量が一目瞭然です。
男性の手がすっぽり入るほどの大きさがあり、
マチの部分で小銭が逃げるのを防ぎますから、
たくさん入るだけでなく、
出し入れがとても便利です。

手前側には、左右3つずつのカード用スリット。
その奥に札入れとカードスリット、
さらにもうひとつ札入れとカードスリット。
全体が蛇腹のような構造になっています。
さらに、小銭入れのスペースにも
カード用スリットが2つあります。
つまりこのお財布には、
札入れが2箇所、小銭入れが1箇所、
カードスリットは10箇所(!)。
このお財布のいいところは、
これだけの収納スペースを、
「あける」という動作ひとつで、
すべて見渡せるというところです。

左右幅は190ミリ、
畳んだときの天地幅は95ミリ、
なにも容れない状態での厚みは、30ミリほど。
革素材ですから
それなりの重さがあるのではと思いきや、
重量は220グラムと「意外な軽さ」です。
「たくさん収納したい。けれども分厚くはしたくない」
という、「entoan」の思いが結実しました。

本体は牛革、ボタンは真鍮。
イタリアのトスカーナ地方でつくられる、
植物性タンニン鞣(なめ)しの革は、
entoanのふたりが小物づくりで愛用しているものです。
使うほどに色に深みが増してつやが出るので、
きっと、長くお使いいただけると思います。

革の色は4種類。
ナチュラル、マスタード、レッド、ネイビーです。
新色のレッドは、最初はくっきりとした赤ですが。
使ううちに、だんだんとくすんだ色合い、
ボルドーの赤ワインのような色になっていきます。
ちなみに、革が元々持っているシワ、キズ、
汚れ、シミ、血筋の跡などが見られることがありますが、
革素材の独自の風合いとしてお楽しみくださいね。

entoanのロングウォレット

サイズ:縦 95mm × 横 190mm × 厚さ 30mm
重さ:約220g
8月8日(木) 午前11時から
「ほぼ日ストア」で販売開始