酒粕のおいしい食べ方、使い方。


ほぼにちわ。

昨日から、「有りがたし」の抽選販売の
お申し込みを受け付けています。
昨日の更新を読み逃した!という方は、
こちらをどうぞ。
酒粕についてのご説明をしていますよ。

さて、さて。
「酒粕」といっても、そのまま食べられるわけじゃなし、
料理の方法も「甘酒」「粕漬け」のほかに
何かあるのかしら?
ということで、お申し込みに躊躇してる方も
いるかもしれません。
そこで、「酒粕のおいしい食べ方、使い方」を
「よしかわ杜氏の郷」の山本さん、
そして、魚籃坂の「ほぼ日」の事務所にほど近い
和食のお店「福わうち」のご主人の三宮さん、
料理編集者・ライターのイトウさんにきいてみましたよ。
ずいぶんたくさんのレシピと使い方があつまりました。
分量などはあまり厳密に書きませんでした。
適宜お好みの味に調整してくださいね。

レシピは順に複雑になっていきます。
まずは、簡単なところから、どうぞ!

福わうち、三宮さんのレシピ

「料理というより、酒粕を風味づけに使うものを
 二つばかりご紹介しましょう。
 これだと、やってみよう!
 っていう気になるでしょう?
  酢じめのほうは、
 お店でも出してるメニューなんですよ。」

■酒粕はさみ2種



用意するもの
「有りがたしの酒粕」 適宜
みそ漬けの魚 適宜
または    
酢じめの魚 適宜



1 板状の酒粕をそーっと取り出して、
  みそ漬けの魚、または酢じめの魚(鰯、鰺など)を
  はさんで、冷蔵庫へ。
2 一晩くらいそのままにして、
  みそ漬けの魚はそのままミソと粕をこそげ落として焼き、
  酢じめの魚は、お醤油をつけて。
  お酒の風味が魚に移って、さらに味が深くなりますよ。

福わうち
東京都 港区 白金1-28-2サーラ白金1F
tel. 03-5739-0264
17時30分〜翌2時ラストオーダー、
土〜24時ラストオーダー。
日曜休。
南北線白金高輪駅3番出口から徒歩3分。
※デザートメニューにあるお酒のアイスクリームは、
 なんと、「よしかわ杜氏の郷」のアイスクリームなんですよ!


「よしかわ杜氏の郷」の山本さんのレシピ

「たぶん、いちばん簡単にできる方法ではないかと
 思います。
 お酒のおつまみ、ですね。
 日本酒でもいいし、白ワインなどにも合いますよ。」

■酒粕ピザ



用意するもの
「有りがたしの酒粕」 適宜
とろけるチーズ 適宜


1 酒粕を、
  ほどよい大きさに包丁で切るか、ちぎる。
2 遠火にして網の上でまず片面に色がつくまで焼く。
3 裏返したらその上にチーズをのせる。
4 チーズが溶けたらできあがり。


イトウアキコさんのレシピ

「山本さん、三宮さんのにくらべると、
 ちょっと上級者むけかもしれませんね〜。
 
 「有りがたし」の酒粕は、
  通常の酒粕に比べると、酸味が少なく、味も淡白ですが、
 うまみは十分。
 くせがないぶん、料理に使いやすいし、
 少量加えるだけで味に深みが増すように思います。
 味つけに、ごまや牛乳、豆乳などを使うのがおすすめ。」

■野菜の酒粕あえ



用意するもの(2人分)
生しいたけ 3枚
にんじん(小) 1/2本
きぬさや 10枚
油揚げ 1/2枚
●あえごろも    
「有りがたしの酒粕」 大さじ2
いり白ごま 大さじ2
砂糖 大さじ1/2
薄口しょうゆ 大さじ2/3
だし 大さじ1と1/3


1 しいたけは石付きをとる。
  にんじんは4cm長さの細切りにする。
  きぬさやはへたと筋をとる。
 
2 しいたけと油揚げは、グリルで焼き、細切りにする。
  にんじんときぬさやは、
  それぞれふんわりラップで包み、
  電子レンジにで約30秒加熱し、
  裏返してさらに30秒ほど加熱し、冷水にとる。
  さめたら水けをきる。きぬさやは斜め細切りにする。
 
3 あえごろもを作る。
  ごまはフライパンなどでカラッといり、
  すりばちにとってペースト状になるまでよくする。
  砂糖を加え、よくすり、しょうゆを加えてすり混ぜる。
  酒粕は耐熱容器に入れ、
  ラップをせずに電子レンジで5〜10秒ほど加熱して
  やわらかくし、すりばちに入れてなめらかに混ぜる。
  だしを少量ずつ加える。
 
4 あえごろもに、しいたけ、油揚げ、
  にんじん、きぬさやを加えてあえる。

※具は好みのもので。
 焼いたきのこと、きゅうり、
 いんげんを組み合わせたり、
 ゆでたグリーンアスパラガスなどを具にしても。
※あえごろものだしを1/2〜2/3カップに増やせば、
 うどんのつけだれにもぴったり。


■鶏ささ身のはさみ焼き

用意するもの(2人分):
鶏ささ身(筋なし) 4本
少々
●しそペースト    
「有りがたしの酒粕」 大さじ1
大さじ1
梅じそのみじん切り 小さじ1/3
青じそのみじん切り 1枚分
しょうゆ 少々



1 ささ身は厚みを2等分するように
  縦に切り込みを入れ、酒をふる。
2 しそペーストを作る。
  酒粕は耐熱容器に入れ、
  ラップをせずに電子レンジで5〜10秒加熱して
  やわらかくし、酒を加えてなめらかにねり混ぜる。
  梅しそ、青じそを加えてまぜ、しょうゆを加える。
3 ささ身にペーストを1/4量ずつはさみ、
  熱したグリルでこんがりと焼く。

※梅しその塩分によって
 しょうゆを加減するのがポイント。
 魚焼きグリルがない時は、
 オーブンまたはオーブントースターで焼く。


■しいたけの詰め焼き


(手前は、鶏ささ身のはさみ焼き)

用意するもの(2人分)

生しいたけ 4個
●酒粕ペースト    
「有りがたしの酒粕」 大さじ1
大さじ1
しょうゆ 小さじ1/2弱


1 しいたけは軸をとる。
2 酒粕ペーストを作る。
  酒粕は耐熱容器に入れ、
  ラップをせずに電子レンジで5〜10秒加熱して
  やわらかくし、酒を加えてなめらかにねり混ぜる。
  しょうゆを加えてまんべんなく混ぜる。
3 しいたけに酒粕ペーストを1/4量ずつ詰め、
  グリルでこんがりと焼く。

※ゆでたけのこに塗って焼いてもおいしい。



■牛乳甘酒



用意するもの(一人分)
「有りがたしの酒粕」 150グラム
牛乳 マグカップ1杯
※おこのみでショウガの絞り汁と砂糖。


1 ボウルに酒粕をこまかくちぎって入れる。
2 牛乳は電子レンジで温め、
  少量ずつ1に入れて酒粕をのばす。
  そんなに簡単には溶けないので、
  のんびりとどうぞ。
3 なめらかに溶けたら、
  もう一度レンジでチンしてあたため直す。

※甘めがお好みでしたら、
 砂糖を入れて味を調節してください。
 絞ったショウガの汁を加えるのもオススメです。




■鮭とじゃがいもの粕煮



用意するもの(2人分)
「有りがたしの酒粕」 1/2枚
甘塩鮭 2切れ
豆乳 1カップ
じゃがいも 2個
みそ 大さじ1弱


1 鮭は3〜4等分に切り、ざるに並べ、
  全体に熱湯を回しかけてしもをふる。
  じゃがいもは皮をむいて食べやすく切り、
  水にさらして水けをきる。
2 鍋にじゃがいもを入れ、
  ひたひたに水を注ぎ、火にかける。
  煮立ったら、鮭を入れる。
  水が少なくなっていたら、ひたひたまで水を足し、
  再び煮立ったら中火でしばらく煮る。
  鮭といもに火がとおったら、
  豆乳を加え、弱火で焦げないように
  注意しながらしばらく煮る。
3 酒粕を細かくちぎって加え、
  ときどき鍋を揺すりながら、再びしばらく煮る。
  粕がとけたら、みそをとき入れる。
  器に盛り、あれば万能ねぎの小口切りをふる。

※煮汁の量は、鍋の大きさなどによって変わるので、
 みそを加える前に味をみて、量を加減するとよい。


■冷や汁 しょうゆ味



用意するもの(1人分)
「有りがたしの酒粕」 大さじ1と1/2
いり白ごま 大さじ1
うすくちしょうゆ 小さじ1と1/2
2〜3つまみ(小さじ1/3弱)
だし 150ml
きゅうり 1/3本


1 ごまは香ばしくいり、
  すりばちでペースト状になるまでする。
  塩を加えてすり、しょうゆを加えてよくすりのばす。
2 酒粕は耐熱容器に入れ、
  ラップをせずに電子レンジで
  5〜10秒ほど加熱してやわらかくする。
  少量ずつすりばちに加え、
  なめらかになるまですり混ぜる。
  だしを少しずつ加えてのばし、器に盛る。
3 きゅうりは細切りにし、
  塩少々(分量外)を振って軽くまぜ、しばらくおく。
  水けが出たら軽く水けをしぼり、2に加える。

※だしは、冷やしたものを使うほうがおいしい。

■冷や汁 みそ味

用意するもの(1人分):
「有りがたしの酒粕」 大さじ1と1/2
いり白ごま 大さじ1
みそ 大さじ1
だし 150ml
きゅうり 1/3本


1 ごまは香ばしくいり、
  すりばちでペースト状になるまでする。
  みそを加え、よくすりのばす。
2 酒粕は耐熱容器に入れ、
  ラップをせずに電子レンジで
  5〜10秒ほど加熱してやわらかくする。
  少量ずつすりばちに加え、
  なめらかになるまですり混ぜる。
  だしを少しずつ加えてのばし、器に盛る。
3 きゅうりは細切りにし、
  塩少々(分量外)を振って軽くまぜ、しばらくおく。
  水けが出たら軽く水けをしぼり、2に加える。

※具は、好みで。みょうがのせん切り、
 あおさ、軽く水切りしたとうふなどを加えてもおいしい。


イトウアキコ
料理編集者、ライター。
連絡先:postman@1101.com


酒粕の使い方

最後に、ちょっともったいないかな?
とも思うのですが、「福わうち」の三宮さんに、
教えてもらった使い方。
「酒粕風呂」!
酒粕を手ぬぐいなどに包んで、
口をしばってお風呂に入れます。
酒粕を揉みながら、のんびりお風呂につかってください。
「ほぼ日」乗組員のナカバヤシ曰く、
「お酒の良い香りと、
 白いお湯で相当リラックスできました。
 最後に手ぬぐいの中に残ったお米のつぶつぶで、
 スクラブ洗顔ですよ。」

酒粕のおいしい食べ方、使い方がわかったところで、
ご興味をもたれた方は、ぜひお申し込みくださいね。

申し込み受付は明日の15時までです。
抽選結果は、25日(月)までにメールで
お知らせしますよ〜〜!
2005-04-20-WED
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