石川店長、
お気に入りの「◯△▢」で
ストール、つくっちゃいましたよ!
「5DW」をスタートさせた石川顕店長は、
“巻きもの”が好きでした。
夏、トップスはTシャツ1枚なのに、
首元にさりげなくストールを巻いたりして、
どこか“センス”を感じさせるスタイリングを
楽しんでいたことを思い出します。
石川さんと付き合いが長く、
「ULTRA HEAVY」の名付け親でもある
グラフィックデザイナーの立沢トオルさんが、
「石川さんといえばこれでしょう」ということで
『5DW+』オリジナルのストールをプロデュース。
デザインのみならず質感を大切にした
今回のプロダクトは、生地選びからプリントまで
多くの難題をクリアしながら
およそ1年の制作期間を経て完成しました。
プロデューサーとなった立沢さんと共に
秋田のプリント工場を訪ね、印刷のことはもちろん、
生地についての話も聞きました。
その様子を3回に分けてお届けします。
こだわり抜いたこのストール、
きっと、石川さんは巻きたかっただろうなぁ。
- ――
- 立沢さん、こんにちは。
今日は秋田の工場見学です。
楽しみですね。
- 立沢
- そうですね。
プロジェクトがスタートしてから
結構な時間が経っちゃったからね。
いよいよという感じで楽しみです。
- ――
- 「石川さんといえばこれでしょ」と
立沢さんがストールを私たちに提案したときは、
「そうだ、そうだ」と心底頷きました(笑)。
- 立沢
- 石川さんは本当に巻きものが“大好物”だったからね。
ストールはもちろん、バンダナ、スカーフ、マフラーを
頭に、首に、肩に、腰に巻きつけては
人前に現れてました(笑)。
- ――
- 確かに、そのイメージがありますね。
あ、そろそろ工場につきますね。
あの建物が、今回プリントをお願いする
〈レインボーワールド〉です。
- 立沢
- 思ったより大きいですねぇ。
- ――
- はじめまして、この度はお世話になります。
- 小玉
- こんにちは。工場長の小玉保彦です。
今日は、どうぞよろしくお願いします。
- ――
- 結構大きな建物で驚きました。
ずっと秋田でお仕事をされているのですか?
- 小玉
- いえいえ、元々は横浜にあった会社なんです。
こちらに拠点を移したのが平成元年のことですね。
企業誘致の話があったのがきっかけですが、
豊かな水源もあることがわかったので。
- ――
- 今回はストールのパターンをプリントしていただきます。
とはいえ印刷に特化している会社ではないですよね?
- 小玉
-
はい、協力工場の力を借りることもありますが、
製版からプリント、裁断、縫製までの工程を
一貫して行えるのがうちの会社の強みです。
それでは、工場内を見学していただきながら、
ご説明していきましょうか。
- ――
- よろしくお願いします。
- 小玉
- まずは“捺染(なっせん)”のための色を決める場所を
ご案内しますね。
- ――
- ん? 捺染って何ですか? あまり聞いたことない単語で。
- 小玉
-
平たく言うと“プリント”のことなのですが、
プリントには大きく
捺染と注染(ちゅうせん)があるんです。
大きな違いは、
染料を生地の表面に刷り込むか(捺染)、
生地に染料を注いで裏まで染めるか(注染)。
そして捺染で生地に印刷を施す場合、
染料の他に糊が必要です。
それがないと、ファブリックに色が定着しません。
捺染では、染料と糊を混合して印刷するんです。
- ――
- なるほど、ということは、ここは染料と糊を混ぜて
色を作っている部屋、ということですね?
- 小玉
-
そういうことになります。
実はこれがなかなか難しいんです。
ご依頼があった会社から希望の色が届くわけですが、
コンピューターについたカメラでまずは測色します。
それを数値化して染料を混合して理想に近づけます。
ただ、糊が混合されるとその発色具合が違ってくるので、
そこは人の目で調整をしていきます。
- ――
- 確かに大変そうですが、とはいえ
コンピューターで数値化するのであれば、
一定の再現性は確保できるのでは?
- 小玉
-
そう思いますよね。
でも、それをプリントする生地の具合によっても
色の出方は大きく違ってきますし、
刷るときの圧力やプリント後に蒸す工程で
色の出具合は変わってきます。
さらに染料のブランドを変えると、発色は異なります。
- ――
- 染料のブランドを変えることってあるんですか?
- 小玉
-
それがあるんです‥‥。
昨今の世界情勢の変化を受けて、
色々な原材料や燃料が値上がりしていますよね。
染料だって、例外ではありません。
値上がりだけではなく、
流通自体がストップしてしまう場合だってある。
それでも、私たちはお客様のために捺染をするべく、
時に仕入れ先や使うブランドを変えるんです。
そうするとコンピューターに打ち込んだ数字通りに
手がけても、発色具合が違ってきます。
- ――
- そんなご苦労があるんですね。
- 小玉
-
はい、そのような変化に対応するのは、職人の感覚。
目指す色との違いを見極め、染料や糊の配合を
適宜変えていくのは、最終的には“人”の目です。
客観的に見ると、私たちの会社には
若くて有能な人材が来てくれているほうだと思いますが
それでも“職人”の育成には難渋している現状です。
今、この色の配合に関して最終的な判断をしているのは、
この道35年のベテラン職人です。
- ――
- 35年! まさに人は財産ですね。
- 小玉
- 次は、実際にハンドプリントの現場を見てもらいます。
若いふたりが作業してくれていると思いますよ。
- ――
- おお、そんな話を聞くと余計に楽しみになりますね!
2026-09-24-THU
(つづきます)
5DW × zenの○△□ストールは、
5DW+ WEBショップにて2026年9月30日AM11時発売!
[STAFF]
スタイリング:青木穣
ヘアメイク:丸谷美樹
モデル:朋永(164cm)、丸山滉貴(186cm)
文:阿部太一
撮影:吉嗣裕馬
Special Thanks:石川顕