谷川俊太郎さんの答え  ぼくも数学が苦手で 白紙の答案ばかり出していましたから、 それでもいままで暮らすのに不自由しませんでしたから、 生徒の気持ちはよく分かります。 でも子どものころ、 数学の実用性と同時に 数学の美しさ、楽しさを教わっていれば、 数学嫌いにならずにすんだのになあと、 残念に思うこともしばしばです。 生徒の苦情に答えるには、 美しい数学、面白い数学を生徒に教える方法を、 あなた自身が学んで、 それを応用することを考えるしかないのでは?  質問 八  子どもに数学を教える仕事をしています。 よく、生徒から 「数学なんて勉強しても意味がないでしょ、  だって将来必要ないもの」 と言われ、困ってしまいます。 こういうとき、なんと答えればよいのでしょうか。  (かぶ 二十五歳) 読者のみなさんからいただいた質問に、 詩人の谷川俊太郎さんから 答えが届きました。 「春休み」の期間中、全11回、連載します。 平日毎日ひとつずつ おたのしみください。