劇団セルフタイマーへ ようこそ!
作品鑑賞会#4 原点回帰とシャワーシーン。
 
観覧客A 室内公演の安定をよしとせず、
「劇団セルフタイマー」は、また野外に戻りました。
糸井 あー、これはいちばん最初の公園だ(笑)。

 

どようび(6)。

もちろん、仕上げは、
『劇団セルフタイマー』の活動です。
公園で公演です。
またいつもの演目ですけどね。

2013/03/23 12:45

観覧客A 散歩に出かけた糸井さんが、
続けて「気まぐれカメら」を更新したときの、
ラストの投稿がこれだったんですよね。
糸井 たしか2週間ぶりくらいの野外活動。
ここでまたデビューした公園に戻ってきてるのが、
ちょっとおもしろい。
観覧客B 原点回帰。
糸井 まあ、そういうことなんでしょうね。
観覧客B 進化を遂げたシルク・ドゥ・ソレイユが
サーカスの原点に戻るように。
糸井 大げさです(笑)。
前と同じことを、たーだやっただけだから。
(解説を読む)ほら、自分でもそう書いてます。
「またいつもの演目ですけどね。」って。
観覧客A でもファンにしてみれば、
待ってました! でしたよ。
観覧客B そうです!
だってこの作品には、ぜんぶ入ってますからね。
腰をグッとおとした「セルフタイマーポーズ」。

観覧客B カメラのチカチカを見つめる「セルフタイマー顔」。

観覧客B 主演女優の顔を持ち、カメラの方に向ける、手。

 
観覧客A ぜんぶ入ってます。
観覧客B ぜんぶ入ってます。
糸井 ほんとだ(笑)、言われてみれば。
観覧客A こうして、「劇団セルフタイマー」が再び野外に!
‥‥と思ったのも束の間。
観覧客B そうなんです、次の展開がまたおもしろい。
観覧客A 「劇団セルフタイマー」は、
かるく1回、屋内に戻ります。

 

しゃわーしーん。

『劇団セルフタイマー』は、
新しい挑戦を続けています。
こんどは、なんとシャワーシーンです。
女優の気づかない隠し撮りです。
洗濯機の上にカメラをセットして、
大急ぎでお湯を出したり、
監督はとても大変です。

2013/03/25 11:5

観覧客A 問題作ですね。
観覧客B 問題作ですね。
観覧客C 女優さんのシャワーシーン。
「隠し撮り」と書いてあります。
観覧客D これは、散歩のあとで
足を洗っているところでしょうか。
糸井 そうです。
散歩が終わると、玄関に戻ってきますよね。
観覧客D はい。
糸井 そうすると、その場所に来ると、
女優は自分から、
「持たれやすいかたち」になるんですよ。
足を洗う場所に運ばれることを知っていますからね。
穏やかに「持たれやすいかたち」になる。
観覧客A かわいい(笑)。
糸井 ぼくも穏やかに、それを持って、運んで、
ぽんと降ろします。
で、カメラをこう、洗濯機の上に置きます。
観覧客B シャワーシーンを撮ることは決めていたんですか?
糸井 いや、その時点での思いつきです。
ぼくはなにしろ、漁師みたいなものですから。
撮れる・撮れないっていうことを
つねにものすごく考えなきゃならないんです。
「気まぐれカメら」のために。
観覧客A お疲れさまです。
観覧客B お疲れさまです。
糸井 このときの場合は、
せっかく足を洗うんだから‥‥撮れる、と。
観覧客C いける、と(笑)。
糸井 でも、チョロチョロお湯を出した状態で、
カメラをセットしてさ、
10秒勝負で犬の足を洗うっていうのは‥‥
これ、何回も言ってますけど、たいへんなの!
一同 (笑)
観覧客A ありがとうございます、お疲れさまです。

それでは、次の作品にまいりましょう。
‥‥これは、すごいですね。
観覧客B ‥‥すごいです。
糸井 客演の人が出ていますね。
ぬいぐるみではない、客演のひとを迎えて。
観覧客A ストレートに言えば、
樋口可南子さんが写っている作品です。

(つづきます!)
2013-06-07-FRI
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(C) HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN
ほとんどのカメラについているのに、 たぶんあんまり使われていない機能、「セルフタイマー」。 糸井重里は、これに着目。 「劇団セルフタイマー」を設立しました。 それはつまり、孤独にがんばる撮影活動。 一座の公演は「気まぐれカメら」で発表されています。 主演女優、ブイヨン。監督・出演、糸井重里。 タイマーセットで本番スタート! 走れ! レンズを見よ! 周囲の目は気にしない! この、ペーソスあふれる活動を、みなさんもいかがですか? 劇団セルフタイマーは団員を募集します。 とはいえ、ほんとに人を集めるわけではございません。 「セルフタイマーで撮った写真を投稿する」、 それが団員になるということなのです。 さぁ、あなたも、タイマー・セーット!