ほぼ日刊イトイ新聞

仲間の背中を信じて走る。

サンドウィッチマンのおふたりは、
高校ラグビー部の同級生!
大好きなラグビーをもっと盛り上げるため、
ラグビー芸人として全力で応援しています。
おふたりがMCを務めるラジオ番組
『サンドウィッチマンのWe Love Rugby』では
毎週、ラグビーにゆかりのあるゲストとして
現役選手やラグビー経験者を招いているのですが、
なんとこのたび、糸井重里にお声がけいただきました。
ラグビー経験者ではない糸井だから気づいた、
にわかファンのたのしみ方で盛り上がったお話を、
「ほぼ日」編集バージョンでお届けします。
ラグビーを愛するみなさーん、
にわかですけどラグビーの輪に入れてもらえますか?

ON AIR

にわかを大事にしませんか。

糸井
ぼくが「にわかラグビーファン」になってから、
ラグビー関係者のかたと何人かお会いしました。
前回のワールドカップが終わったばかりの頃、
「言っていることと訊いていることがおもしろい」と
相思相愛の関係になれた方がいました。
それが、中竹竜二さんです。
伊達
中竹さんは、どんな方でしょうか?
糸井
中竹さんはもともと早稲田大学の監督で、
エディ・ジョーンズさんが辞めた後に
日本代表のヘッドコーチをやっていた人ですよ。
伊達
ええーっ!?
糸井
ワールドカップの後にそのまま任されて、
コーチの格をひとつ上げて、
監督代行をしていた方です。
富澤
いきなり、そこにつながるんですか?
糸井
そう、でしたね(笑)。
伊達
南アフリカ戦を見て、
「おもしろいね」って言っただけで(笑)。
いや、それはすごいな。
糸井
ラグビーを日本で普及するためには
どうしたらいいかという相談を受けたんですよ。
ぼくがいかにラグビーを知らないかを
相手はわかった上での質問なので、
「一番価値がないとされているお客を
一番大事にしてはどうでしょうか」
ということを言いました。
伊達
「価値がない」とされているお客さん。
糸井
南アフリカ戦があったおかげで、
にわかファンが一気に増えましたよね。
「にわかファンが一番えらくて、
昔からラグビーを知っている人は
下(しも)に回るという形で広げていく
コミュニケーションが重要じゃないでしょうか?」
ということを言ったらえらく喜んで、
いろいろ話が発展していったんですよ。
伊達
へえー!
糸井
にわかの人を大事にすると、
今までのコミュニケーションで
どこが詰まっていたのか、
よくわかるようになるんですよ。
伊達
なるほど。
糸井
中竹さんは商社に勤めていた方でもあって、
一級のビジネスマンでもあるから
話がおもしろいんですよね。
せっかく仲良くなれたんで、
中竹さんが指揮を執る試合を
みんなで観に行ったこともあります。
伊達
糸井さんが初めて
ラグビーの試合を生で観戦したとき、
なにか印象に残っていることはありますか。
糸井
「ほぼ日」の乗組員に希望を募って、
みんなで同じ場所に座って
観戦することをしてみたんです。
その時は自由席だったんですけれど、
みんな、あまりにも勝手がわからないから、
ゴールポストの裏の、
あまり人のいない場所を見つけて
「いい場所があったぞ!」って座ったんですよ。
サンド
(笑)
伊達
たしかに人があまり座っていない場所ですね。
糸井
ラグビーを知っている人たちには
みんな笑われちゃうんですけど、
ぼくら、あの場所が大好きなんですよねー。
伊達
なるほど、なるほど。
糸井
得点が入る瞬間には目の前で押し合いをするから、
にわかファンからするとたのしいんです。
タッチダウンしたか、しないかみたいな時に、
「おっ! やったよ!」みたいに盛り上がってね。
にわかにとっては最高の場所です。
伊達
今ちょっと、にわかの一面が出ましたね。
富澤
「タッチダウン」ね。
糸井
えっ? ああっ、トライか。
伊達
そう、ラグビーはトライなんです。
タッチダウンはアメフト用語ですね。
糸井
ああ、なるほど。
一緒にしちゃってましたね。
伊達
そうなんですよ。
ラグビーとアメフトって、
ボールの形は似ていますが
大きさはちょっと違うんです。
糸井
へえー、ボールの大きさが違うんだ!
伊達
違うボールなんです。
糸井
えっと、アメフトは防具を着けてますよね。
ラグビーは防具を着けちゃダメですよね。
伊達
いけません、ラグビーは防具なしです。
糸井
そうかそうか。
伊達
南アフリカ戦をテレビで観る前までは、
ラグビーの知識ってどれぐらいあったんでしょうか。
日本が南アフリカには勝てないだろうとか、
日本と南アフリカとの歴然の差だとか、
そういう情報はご存知だったんですか?
糸井
南アフリカとすごい差があることは、
スポーツ新聞で読んでいましたね。
伊達
情報としては知っていたんですね。
糸井
そうです。
ぼくは野球の記事を読むために
スポーツ新聞を購読しているんですが、
そこにはラグビーや卓球といったニュースもあって、
「その他のページ」として読んでいましたね。
だから、日本が勝てなかった時代は知っているんです。
伊達
あー、なるほど。
富澤
ラグビーのルールについては、
どの程度知っていたんですか?
糸井
ええと。サッカーと違って、
ボールを持って走っていい。
それから、前にパスしちゃいけない。
伊達
なるほど。
糸井
落としちゃいけない。
伊達
前に落としたらダメ、
「ノックオン」ですね。
糸井
それから漠然と知っていたのは、
スクラムに参加しなくていい人たちがいる。
伊達
あー、なるほど!
富澤
そこまで知っていれば、
普通に試合は観られそうですね。
糸井
あと、キックで飛ばすときは、
前に飛ばしてもオッケーとか。
ハシゴの上のところを通れば
点数が入るだとか。
伊達
もう十分たのしめますよ。
糸井
これだけでもけっこうたのしめるんで、
なんとなく知っていてよかったと思います。
でも、今でも理解できないルールについては、
ゴチャゴチャのままになっています。
試合中でわからないことがあっても、
解説やらレフェリーが教えてくれるしね。
ルールブックみたいな本は買ったんですけど、
本を読んだだけで
わかるようなものでもないんですよね。
伊達
そうですね。
やっぱり試合を観てみないと
わかんないと思います。
糸井
あと、ラグビーについては、
大変さが伝わってくるのが
おもしろいんです。
伊達
あー、なるほど。
糸井
こんなことをしている時に
こんなひどいことされたら、
普通ダメだよなっていう場面ばかり(笑)。
伊達
たしかに、たしかに。
糸井
素人目にはひどいことをしているように見えるのに、
「この中ではオッケーです」があるんです。
富澤
オッケーになるんですよね。
暗黙のルールと言いますか。
糸井
そうですよね。
複雑なルールもあるんですが、
ラグビー経験者の友だちと行くと
必ず解説してくれるんですよ。
伊達
あー、そうですね。
富澤
にわかファンの目線が大事なんです。
伊達
糸井さんがラグビーを好いてくれるのは、
本当に嬉しいです。
我々にも、強い味方がつきました。

(つづきます)

2019-02-28-THU

TBSラジオ
「サンドウィッチマンのWe Love Rugby」
毎週火曜から金曜 夕方5時50分~6時
AM954kHz、FM90.5MHz

サンドウィッチマンのおふたりが、
今年、日本で開催されるラグビーワールドカップを
応援するために放送中のラジオ番組。
現役選手からラグビー芸人といった経験者など、
毎週、ラグビーにゆかりのあるゲストを迎えて
ラグビーの話題で盛り上がっています。

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