第6回
「たけしさんはね、
オレを笑わせたかったんですよ」
〜イントロダクション〜
オールナイトニッポンでの、
ビートたけしさんとの
ちょっといいエピソード。
松村邦洋さんの“バウバウ”は、
高田さんのモノマネだった?

↑クリック!!
↓聴きながら、スクロールしておたのしみください↓
|
 
(ビート)たけしさん、謙虚だからさ。
あの、 押し出さなかった人だから。
|

あと、こういう明るいのが横にいたから助かったんじゃない?
だからぼくみたいにぱーぱーいってんのが
横にいると安心してやれるんですよね。
人がいても、オレがぱーぱー相手するじゃないですか。 |
※「ぱーぱーいう」:江戸っ子らしく落語の登場人物のように、
くったくなく明るくにぎやかにバカ話をすることを意味するらしい高田語。
高田さんはいつもぱーぱー。
ラジオでもぱーぱー。
この対談でもぱーぱー。
|

つまり、 ポール・マッカートニー役をしてあげたわけだ。 |

誰と会うんでも打ち合わせするんでも、
オレがいればさ、 ぱーぱーやってるから。
オレが ぱーぱーいうから。通訳するから。 |
↑またぱーぱー。高田さんといえば、ぱーぱー。
何度も聞いていると、ついマネしたくなってきます。ぱーぱー。 |

芸人としての天才高田文夫から見て、
たけしっていう芸人は、 これはすげぇな、っていう。
|
 
つまり、 オレを笑わせたかったんですよ、彼はただ。
オールナイトニッポンで。 |
| ※「オールナイトニッポンで」:ラジオの深夜放送の代名詞的番組で、
たけしさんがパーソナリティーをつとめていたのは1981年からの6年間。
たけしさんが退かれてから、すでに20年近くになるのに、
いまだに語り継がれているという伝説の放送。 |

しゃべる台本みたいになってさ、
「じゃ、次はこれやろうよ」とか、
振っちゃうわけよ。
|

それはもう、最初からタカダさん、計算済みだったの? |
 
キャッチャーで、いい音を立てるのといっしょですよ。
ユルくてもさ、ポーン! って
いい音で取ってやるふりしてやって。
そうするとさ、自信つくじゃないですか。
どんだけウケてやるか、なんですよ。
そうすると、どんどん伸びるんですよ。
根っから明るいのはめずらしいですよ。
こういうタイプは。
静岡ですからね、根っから陽気。
|
静岡! |

※春風亭昇太:本名、田ノ下雄二。静岡県出身、45歳。独身。 |

お天気いいからね。
で、暗さが、チクショウ、みたいになってって‥‥。 |

なって、 爆発したときが面白いんですよね。
今の松村君なんか、そうですよね。 |
| ※松村邦洋:本名。山口県出身。37歳。たぶん独身。
言わずと知れたお笑いタレント。
木村拓哉からたけしさんまで、幅広いモノマネを得意とする。
大河ドラマの鬼らしいです。 |

あの人も、
スイッチ入ったら止まらないよねー。。 |

そうそう、はまれば ストライクゾーンね、
すごい速い球投げるんだよ。
それ以外はさ、 暴投になっちゃうんだよ。
それ、 ちゃんとサイン出さないといけないんだ。 |
157キロみたいなのを投げるんだけど、
ぜんぶボールだよ!
みたいな。 |
 
そのときにパンパンパンパン音立てて、バーこっちが笑うと。
で、その笑い声を田舎の山口で聞いたのが松村君で。
それが、オレの笑い声がバウバウって聞こえたんですよ。 |

やっと聞いてたのかね? |

耳の天才ですから、彼は。 |

あれはもう一種の、
そういうレインマンですよね。 |
| ↑たとえ話に、異様に燃え上がる男ひとり。 |

レインマン(笑)。
|

音のレインマンですね。 |
※「レインマン」:
ダスティン・ホフマンが主演のレインマンを演じた
1989年のアメリカ映画。
まだご覧になってない方にネタバレにならないようストーリーを記すことは控えるが、
重度の自閉症であるレインマンには、
電話帳を丸暗記できちゃうくらい数字にめっぽう強いというズバ抜けた能力があって、
糸井さんはそういうことを言いたいらしい。
トム・クルーズ演じるワルの弟は、存在すら知らなかった兄、
レインマンと出会ってどうのこうの、という心温まる名作です。
いや、ほんとに。
|

尋常じゃないな、ってね。
ぜったい就職できない連中なんですよ、
みんな全員が(笑)。 |

レインマンだらけだったら、もっと面白くなるんですけどね。
あんなレインマンはあんまりいないですからね。 |

うん、 あそこまですごいのはね。うん。 |
| 次回はついに最終回です。おたのしみに。 |
|