ほぼ日刊イトイ新聞

諸君、緊急企画である。
ある日、私はこんな話を耳にしたのだ。
ほぼ日乗組員の「ちょう」が
かねてからの夢だった
ウィンブルドン選手権の観戦に行くらしい。
そう、テニスの四大国際大会のひとつ、
歴史あるあの「ウィンブルドン」である。
しかも、試合のチケットは現地調達。
ウィンブルドンの古式ゆかしい様式にのっとり
「寝袋持参で前夜から並ぶ」
という方法で入手する予定らしい。
むろん、完全にプライベートな話である。
しかし、この話は、あまりにもおもしろい。
そんなことを会社の同僚が実行するとは
思わなかったので、私はビックリした!
あ、申し遅れた。私というのは
ほぼ日乗組員の永田です。

そんなわけで、急遽ページを立ち上げた。
仕事ではないから、ちょうは原稿を書かない。
むしろ、書いてはならぬと言った。
(仕事になっちゃうからね)
ただ、並んでいるとき、ヒマ潰しに
写真でも送っておくれ、とお願いした。
それをときどきこのページにあげて
「ウィンブルドンの列に並ぶ同僚」を
おもしろがってみたい。
ていうか、ウィンブルドンで並ぶ様子って
実際、どんな感じか見てみたい。

というわけで、かなり見切り発車だが、
こんなページを立ち上げてみた。
行き当たりばったり上等とはこのことである。
果たして、ちょうは、ウィンブルドンの
チケットを入手して観戦できるのか?
乞うご期待! 否!
あまりご期待してはならぬ。

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2014/06/27 10:59
感動の一日を終えて。

すばらしい席で観戦したちょうさん、
テレビにちらちら映りまくっていたようです。
いまごろ、ぐっすり休んでることでしょう。
メールを一通。


「ちょうさん、永田さん、
 ここ数日、わくわくしながらレポートを読んでます。 ホント、楽しい。
 私も、キューの仕組み、初めて知りました。
 英国の、ウィンブルドンの
 歴史と懐の深さ、感じます。
 日本でも、ちょっとマネしてほしい
 システムとサービスですね。

 先に、どなたかもメールされてましたが、
 私もちょうさんのレポートのおかげで、
 来年のラグビーW杯、行ってこよう!
 って現実的に考えられるようなりました。
 行きたいけど一人だし、一人は寂しいし、
 なんか無理そうだなあって、
 グルグルモンモンと考えてた時、
 ホントにタイミングよくこの企画があって、
 ちょうさんの日々のレポートを読むうちに、
 しっかり準備すれば行ける!んだって、
 単純なことに気が付きました。
 あーだ、こーだ行けない理由考えてるより、
 行くための準備しようって、
 思えるようになりました。
 まずは、お金貯めます!(笑)
 ちょうさん、ありがとうございます。
 (EMO)」

いろんな人が、ちょっとずつ、
背中を押されたのかもしれないですね。

さて、今回のイラストは、
新人デザイナーのおおにしが描きました。
ふつうの画風で安心です。
テーマは「あまずっぱい」だそうです。

 


 
2014/06/27 00:56
メールをありがとうございます。

なんだかたくさん映ってるみたいです、
うちのちょうさん。
「いたよ!」「アップだ!」という報告はさておき、
よいメールがたくさん寄せられているので
何通か、紹介しますね。


「誰かの夢がかなうときに立ち会えることが、
 無関係な私にこんなに興奮と喜びをもたらすとは!
 緊急企画ありがとうございます。
 ウィンブルドンをテレビで毎年観ていますが、
 今年は楽しみがひとつ増えました。
 ていうか、試合そっちのけで
 夢を叶えたちょうさんを探してしまいそうです。
 (ぶん)」


「こんばんは!
 わーちょうさんついにセンターコートで!
 フェデラーを!
 おめでとうございます。
 なんだか知らないけれど感動してます。
 自分のことのように嬉しい。
 ちなみに私はナダルのファンです。

 ウィンブルドンのキューのこと、
 今回はじめて知りました。
 とてもロマンのある制度ですね。
 情にあふれる、こんなステキな制度、
 いちど体験してみたいです。
 イギリスという長い伝統のある国だから
 こんなウィンブルドンが愛されるんでしょうか。

 ウィンブルドンは地上波で放送される
 唯一のグランドスラムなのです。
 だからとても身近で愛着があります。
 ちょうさんの大冒険を読んで
 もっと愛着がわきました。
 私もキューワーになりたい!
 目標がひとつ増えました。
 (mami)」


「さきほど、錦織選手の試合が終わりました。
 ちょうさん、見られたのですね。
 そして、今はセンターコートの
 ラファの試合でしょうか? う、うらやましい。
 しかし、その成果は、
 がんばった人に与えられていたのですね。
 素晴らしい。
 私は、錦織選手とラファを
 応援しているテニスファンです。
 一度はウィンブルドンに行ってみたいので、
 このレポートはとても参考になりました。
 ますますウィンブルドンに行ってみたい。
 そして並んでみたいです。
 (tomomi)」


「趙さんのレポート、
 毎日ドキドキわくわく、楽しく拝読しています。
 大学時代から深夜に
 ぼんやりと見ていたウィンブルドン、
 ここ数年、テレビを観ながら、
 いつか現地で観戦したいなあと、
 これまたぼんやりと夢見るようになりました。
 こないだ初めてそのぼんやりした夢を
 手帳に書き出し、また、
「夢は書き出した方がいい」と教えてくれた
 友人にも実はこんな夢があると話しました。

 そうしたら。
 一ヶ月もしないうちに、この企画が始まり、
 まるで未来のわたしを
 誘ってくれているようではないですか!
 (勝手な妄想)

 キューに並べばチケットは現地調達で
 ウィンブルドンは観られるという、
 なんとも実用的な情報を日々、ふむふむと、
 いや、ふがふがと鼻息荒く噛み締めています。
 長年の夢を叶えた趙さんみたいに、
 わたしも夢を叶えるイメージを大切に、
 過ごして行きたいです。
 (koma)」


「ありがとうございます!
 ちょうさん、そして永田さん、
 うまく書けないのですが、
 ワクワクして、ドキドキして、とても嬉しいです。
 気持ちのよい公平さ、
 というのも清々しくて、涙出そうです。
 私もどんよりしてないで、難しいこと言わないで、
 素直に進んで生きたいと思います。
 (美華)」

たくさんのメール、ありがとうございます。
夢をかなえるっていうのは、
現実の話として考えれば考えるほど
おもしろいんだなあ、と思います。
そして、同じように大事なことだと思うんですが、
「この夢は、いまはこういう理由で無理だな」
ってきちんと見つめ直すことも、
夢をかなえるのと同じくらい、
夢に近づくことなんだなと思いました。
なぜならそれは、まず夢を明確にして、
それを現実的にとらえる、っていうことですから。

それはそうと、今回のイラスト、
夢っていうか、悪夢みたいですよね。
弊社のドラマ好き乗組員、あやちゃんです。
いや、これ、ほんとひどい‥‥。
すみません、忘れてください。

 



 
2014/06/26 19:06
すごい!

おそらく、これが、
観戦前の最後のレポートでしょう。
ちょうの手元に、
ついにセンターコートのチケットが!
それが、なんと‥‥。


「永田さん、みなさん、
 センターコートの座席指定チケットがとれました。
 席!! 大変なことになってます!!
 キュー仲間とひとしきり喜びを噛み締めました。

 当日でも十分入れるのに
 なんでキャンプするんだろと思ってたのですが、
 ようやく理解しました。
 席数の500ずつ以内に入れば席は取れる。
 朝起きたらすぐに入れてもらえる。しかもこの席。
 
 ウインブルドンの運営や仕組みは
 本当に素晴らしいです。
 公平で気持ちがいいです。

 では本当にしばらく失礼します。
 すみません、満喫して来ます。
 まずは18番コートから!」

あああ、すっごいですね。
単に、よい席であるというだけでなく、
願って、行動を起こした人に対して、
ちゃんと見合った結果が用意されている。
長い伝統のなかで整えられていくのか、
こういうシステムだから続くのか。

そして、ちょうさんの、
文字と文字のあいだから
よろこびかこぼれ落ちてきそうな
このレポート。
読んでいて、気持ちがいい。
同僚ですが、どうもありがとう、と言います。
それにしても、すっごい席だね、ほんと。

 


 
2014/06/26 18:31
入場!


「開門は10:30なのですが
 もう入場です!
 私の理解が正しければ
 選手の練習を見にいけるそうです。
 本当かな。
 さあ、最終日。充電が本当にわずか。
 ここでレポート途切れそうです。
 堪能して来ます!」

いってらっしゃい!
なにもかも忘れて
たのしんでらっしゃい!

 



 
2014/06/26 17:44
整列?

あとはいよいよ、入るばかり?


「リストバンドを手にして
 セキュリティが開くのをまっていると、突然
 『センターコートは右側に二列で並ぶように!』
 とスチュワードさんの声が。
 先ほどのエディさんはじめ
 No1コートのみなさんが、先に進みます。
 『No1のみなさん、真ん中二列に!』
 と誘導するスチュワードさんに続いて
 No2コートのみなさんが右側に入場。
 三つのコートはこうやって分かれていくんですね。
 ウインブルドンのキューは
 本当によく整理されています。
 それを見事に誘導するスチュワードさん、
 ちゃんとそれに従うキューワーたち。
 とても気持ちがいいです。」

わあ、いよいよですねー。
もう写真は届かないと思ったよ。
それにしても、
期待に胸をふくらませながら
わらわらと集まった人たちが、
威厳のある声にリードされて
いくつかのグループに分かれていく様子が
なにかに似てるなと思ったら、あれだ、
ハリーポッターの組み分け帽子!
「グリフィンドーーーール!!」
「シャラポワーー!!」

 




 
2014/06/26 16:42
センターコート、ゲット!

おおお、ついに!
みなさん、ちょうがやりました!


「なんとこの時間でセキュリティの前まで来ました。
 そして、リストバンドを持ったスチュワードさんが!
 前から順番に希望のコートを聞いて、
 リストバンドを巻いてくれます。
 念願のセンターコートです。
 みんなで喜びの記念撮影をしました。

 ナダル、フェデラーと続く
 センターコートを続々と指定する中、
 何とno1コートを指定する強者が。

 台湾のエディさん、
 今日No1コートでプレーする
 シャラポワの大ファンで、
 昨日からどっちを選ぶか
 悩んでいらっしゃいました。
 シャラポワへの想いを貫いた男前です。」

うわ、なんだよ、その連帯感。
そして、エディさんもかっこいいぞ。
ぜんぜん知らない人だけど、
あんた、男だよ、エディ。

関係ないけど、シャラポワが
ショットを打つときの独特のシャウトは
キツネの鳴き声みたいに聞こえませんか。
いや、キツネの鳴き声を
実際に聞いたことはないんだけど。
「ケーーーン!」

そしてちょうさん、あとはどうぞ
ウィンブルドンに没頭してください。
よかったねー、おめでとう!

 


 
2014/06/26 16:19
キューがもう動く。

もうしばらくそこで待機かなと思ったら。


「なんともうエントランスに向かいます。
 早い!
 この場所もさよならです。
 まずはセンターコートのチケットを取って
 18番コートに向かいます。
 どこまでレポートできるかわからないですが
 充電とwifiのある限りお知らせします。」

おおー、いよいよ!
レポートは無理しなくていいぞー。
もう、十分におもしろかったから。

 





 
2014/06/26 15:40
グッモーニン!

もう、純粋に、体験記としておもしろい。
みなさん、
朝のウィンブルドンの行列は
こういう感じなんですよ。


「朝6時になりました。
 スチュワードさん、
 本当に起こしに来てくれました。
 が、ほとんどみなさん起床済み。
 テント会場内には軽食が買える売店があって、
 コーヒーや紅茶、マフィンなどに
 また別のキューが出来ています。
 お茶を買ってもとの位置にもどろうとしたら
 何とお料理している
 つわものもいらっしゃいました。
 快く写真を撮らせてくださいました。
 まだまだ上には上がいます。」

はーー、そうなんですねぇ。
キューの朝ごはん用の売場にキューが。
おもしろいなあ。
ちょうさん、ばたばたしているなかに、
レポートをありがとうー。

 



 
2014/06/26 15:03
起床。

ちょうさんが起きたぞー。


「おはようございます。
 ただいま5:30。
 まもなくスチュワードさんが
 起こしに来てくれる時間ですが
 早めに目が覚めました。
 興奮で眠れないかも、
 といいつつしっかり寝ました。
 この場所もあと数時間。
 移動までゆっくり片付けなどはじめます。」

すばらしい朝ですね。
よい一日を!

 


 
2014/06/26 14:11
さらに読者メール

もうちょっと紹介しましょうかね。
たくさんのメール、ありがとうございます!


「ちょうさんからのレポートも
 皆さんのメールも
 ここ数日とても楽しみに拝見してます。
 この企画のおかげで、
 毎年テレビ観戦しているウィンブルドン、
 今年は少しまた違った気持ちで
 観戦させてもらっています。

 わたしもフェデラーの大ファンです。
 去年は友人がちょうさんと同じように
 並んで観戦をしていました。
 並ぶのはとってもきつそうだと
 思っていたのですが
 ちょうさんのレポートみていると
 なんだかとても楽しそうで
 永田さんと同じく、うらやましくて
 しかたなくなっています。
 夜食もって今すぐとんでいきたい!

 フェデラーファンならみんな、
 一度でいいから芝での彼のプレーを
 生でみてみたい、という
 夢を持っていると思います。
 ちょうさんはいよいよもうすぐ!
 その夢をかなえるんですね。

 今夜はWOWOWで錦織くんと
 フェデラーの試合を放送してくれるので
 フェデラーのプレーとちょうさんの観戦ぷりを
 テレビ観戦するのが楽しみです!

 ちなみに一度生観戦をすると、
 『一度でいいから!』とおもっていたはずが
 『またみたい! もう一度みたい!』と
 欲望は果てしなくなっていきます。
 次回のちょうさんの観戦記も
 こっそり期待してお待ちしております。
 (のい)」


「突然入院になってしまって超ヒマということもあり、
 ドキドキしながら更新を楽しみにみています。
 すごいなあ、フェデラー、ナダル、
 錦織選手の試合を一日で観れちゃうのか。
 しかも憧れのウインブルドンセンターコートで!
 病院では地上波しかみられませんが、
 こっそり夜中にテレビ観戦したいと思います。
 ちょうさんおめでとう!
 しっかり休んで楽しんでくださいね!
 (みずき)」


「ちょうさんのウィンブルドン、
 楽しく拝見しています。

 りかさんが見つけた錦織圭選手観戦中の
 ちょうさんの写真に、なんと
 ロンドン留学中の甥っ子も写っていました。
 サッカー青年なのに、
 まさかこの時期テニスに行ってるとは。

 錦織選手とのツーショット写真を送って来たので、
 まさかと思いテレビ画面の写真を見返したら、
 映り込んでいました。
 やっぱり、がんばって並んだそうです。
 ますます楽しくなりました。
 (りろりろりん)。」


「この企画いいですね。
 趙さんすてきです!
 『やりたいことはどうやったら
 出来るかを考えるべき』
 本当にそうですね。
 でもテントで並んで入るなんて衝撃‥‥。

 ラグビー好きの我々夫婦にも目標があります。
 『2015年のラグビーワールドカップ
  (イギリス)を見に行く」
 『ニュージーランドで
  オールブラックスの試合を見る』です!!

 世間はサッカーワールドカップ一色ですが、
 実はいま、ラグビー日本代表が
 史上最強と言われているのです。
 先週土曜日には、初の代表戦10連勝を達成し、
 ランキングは全102チーム中過去最高の10位に!!

 すみません、熱く語ってしまいました。
 では、趙さんレポート、がんばってください!
 (ルリ子)」

すべてご紹介できず、すみません。
ちょうも、帰って来てから
すべて読むと思います。
ありがとうございます!

ちなみに今回のかわいらしいイラストは
キティちゃんが大好きな
わかたが描きました。
どことなくサンリオっぽい仕上がりです。

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