HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN

お昼ごはんを待ちすぎて
またもや「しーーーーん」としていたら、
ピンポンピンポンと
黒い影が。
デジャブ？！？！

アナザー、差し入れの人でした。

まつださんが持ってきてくれた
フルーツジュース類を
みんなに配ろうとしたらば。


リンゴジュース、オレンジジュース
りんごのお酢、
美酢ビューティータイム、黒酢。

「５分の３がお酢ですね」

まさかの強烈なお酢推しでした。

でも、差し入れしてくれたからって、
もう描いちゃったから
美男子に書き直せないよ？

「そんなつもりで
もってきたんじゃないんです」

そなの？
あのままでいいの？

「もう、最高っす」

まんがプロというよりも、
「しーーーーーーん」と
受験生の塾みたいな雰囲気になってきました。

そこへ、ピンポーンと、
黒い影があらわれました。

お昼ごはんか？
お昼ごはんか？
と思ったら、
差し入れだーー。
うわーい。

くんが
寒さ対策で
かわいい毛布を持ってきている。
寒がりなんだね。
弊社、寒がりな人が多い気がする。

色がついたら、
あこ先生にチェックしてもらいます。

アシスタントといえば、
先生の厳しいチェックにより、
何度も何度もボツを重ねるのふつうです。

むしろ、何度も何度も
ボツをくらってほしい。

ところが、あこ先生、
「いいじゃん！　いいじゃん！」
「どんどん行こう、どんどん行こう！」
とＯＫを連発。

もちろん、それだけ、
もりっこのカラーリングが
冴えてるということもありますが、
とにかく70人の顔アイコンを
どんどん仕上げて行きたいのかもしれない。

デジタルデータになったら、
もりっこがそれに
色をつけていきます。

あこ先生の線は気まぐれで、
領域がきちんと区切られて
いなかったりするので、
うっかり「ぬりつぶし」をすると、
画面全体が肌色になったりします。

線を閉じて、
あこ先生の指示にしたがって、
色をつけて‥‥できたかも！

消しゴムかけが終わったら
ウィィィィンとスキャンします。

これで、あこ先生の
アーティスティックで
アナログなラインが、
デジタルデータに生まれ変わりました。

そして先生から届いた原稿に
ひぐが消しゴムをかける！


ある意味、今回の
顔アイコン制作プロセスのなかで、
もっとも漫画制作風景っぽい
かもしれないのが、
この「消しゴムかけ」ではないでしょうか！

漫画家さんをリスペクトする身としては、
なんとなく、
ここでわくわくしてしまいます。
羽箒ですよね、やっぱりここは！

えっ、テンション上がってるの、俺だけ？

あこ先生がペン入れした原稿は、
チーフアシスタントのひぐへ。

ひぐに、どの絵が採用になったかなどを
説明するあこ先生。

なんか、鉛筆書きで
細かく指示とかも描いてあってそれっぽい。