糸井が書いて矢野が歌う日ライブの準備を中継します

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2016/09/02 21:09
たのしい時間




 
歌う矢野顕子さん、
聞く糸井重里、
おしゃべりするふたり、
客席のたのしそうなみなさん。

ずっとこのダイヤモンドのように
輝いてるような時間が
続けばいいのに。

新曲2曲を経て、
最後の歌に。

矢野さん
「私の名刺代わりの曲になりました」

糸井
「うん、かわいい名刺だよね」

「春咲小紅」です。

 

2016/09/02 21:02
名曲、いきます

 
そして、とうとうあの名曲が
奏でられます。

糸井
「俺は動機がないほうが
 自分が出なくて、
 きもちよくぶらぶら書けるのかもしれない。
 これもCMソングだったんですが、
 ほんとうにあっというまに書いたんです」

矢野さん
「この歌詞が
 FAXでニューヨークにきて
 私も、ものすごい短時間で
 曲を書きました。
 夜中に送られてきて、
 次の日の昼間にはプロデューサーの大森さんに
 提出したんじゃないかな」

糸井
「ふたり足しても1時間‥‥」

矢野さん
「うん。すごくいい歌だもん」

糸井
「もとは浅草ロックスのCMソング
 自転車でおいで、って言葉だけが
 最初にできてた名曲です」

 

2016/09/02 20:59
年季の入った



 
「ふりむけばカエル」と
「おいしい生活」の
年季の入った歌詞カード。
糸井重里直筆、
矢野さんがいつも
コンサートで
ピアノに置いている歌詞カード。

 

2016/09/02 20:43
難解な歌


 
さて、スクリーンに映し出されたのは
アルバム「ELEPHANT HOTEL」の
歌詞カードです。
この、印象的な絵入りの歌を
鮮明におぼえておられる方も
たくさんいらっしゃるでしょう。

そして、この牧歌的でありながら
わけのわからない切ない言葉群に
あのようなむずかしいメロディー‥‥というか
リズム?
がつくなんて。

矢野さん
「この『にぎりめしとえりまき』は
 英語のタイトルがついてて、
 『rice ball and muffler』というんです。
 でも、えりまきは、
 英語では、それが毛糸であっても絹であっても
 scarfっていうんですよ。
 mufflerは、いわゆる、車のマフラーなわけ。
 で、当時いっしょにやってた
 ミュージシャンたちは
 『rice ball and muffler、なんて斬新な!』
 と妙になっとくしちゃってるわけ。
 その後、訂正できないまま現在に至ります」

その、むずかしい
「にぎりめしとえりまき」を、
ピアノ1本で歌う、矢野さんです。

 

2016/09/02 20:33
息が長い



 
矢野さん
「よく考えたら
 SUPER FOLK SONGだって
 ずいぶん昔でしょう?
 何年歌ってる?」

糸井
「イトイヤノの歌は、
 ぜんぜん飽きないね」

矢野さん
「飽きないね。なんでだろう?
 他意がないから?」

糸井
「頼まれてもないのに勝手に作ってる。
 書きたくて書いているからでしょう」

矢野さん
「私も歌いたくて歌ってる。
 それだけなんです。
 そして、みなさんも、
 聞きたくて聞いてる。
 それでいいんですよね」

会場
「笑」

 

2016/09/02 20:03
問題作クリームシチュー




 
以前の対談でも言っていましたが
「クリームシチュー」は
糸井が男の人の気持ちを書いた歌です。

糸井
「この歌は、のちに
 クリームシチューのCMに使われたんだけど
 CM用に作った歌じゃないんです。
 ハウスは明るいところだけ
 使ってくれたんだけど
 ものすごく暗い詞です」

矢野さん
「これは、男の人の歌だから、
 最初の段階では
 『クリームシチューを食べようや』
 って書いてあったのよ。
 それでは曲のすべてが変わっちゃうでしょう」

糸井
「あっこちゃんは、ぼくの詞で
 ムーンライダーズが歌ってる
 『ニットキャップマン』の解釈も
 違って歌ってるところがあるんだよ。
 半年で死んだ男は知らないよ、って
 いうとこなんだけど、
 しょうがないよ、
 そんな人なんてほかにいないよね、
 という男同士の尊敬と呆れを出してるの。
 だけどあっこちゃんは、
 なかばはき捨てるように
 『知らないわよ』って歌うわけよ」

矢野さん
「あら。
 あれは、あの主人公の男の人が
 もとにつきあってた女の人のところに
 ニットキャップマンのことを
 訊きにいくのよ。
 それで、そんな人なんて知らないわよって
 その女の人が言う、ていうんでしょ?」

糸井
「このように、お互いに解釈を違えて
 ここまで‥‥」

 

2016/09/02 19:57
おいしい生活

 
スクリーンに
ふたりが「おいしい生活」を
作ったときのメモが映しだされました。

矢野さん
「ペンギニズムのあと、
 CMソングをやったりして
 『不思議大好き』『おいしい生活』
 という西武百貨店の歌を
 わたしたちは出すわけです」

糸井
「こういう単語を並べるっていうのは
 作詞のものすごくうれしい原点です。
 アッコちゃんと歌を作るときは
 ニューヨークと日本で離れてても、
 いっしょの部屋にいるように
 露骨に言い合うかんじで作るんです。
 これはそういうメモ」

矢野さん
「でもこの歌は
 いっしょにいて作ったよね」

 

2016/09/02 19:40
Sleeping Duck


 
糸井重里のデビュー・アルバム
「ペンギニズム」から
矢野さんは
「Sleeping Duck」を歌います。
作詞はもちろん糸井重里、
歌も糸井重里だった歌を、
矢野さんがカバー。
はじめて聞く、
矢野顕子さんの「Sleeping Duck」です。

矢野さんが歌い終わって
糸井は
「歌えないよ、
 誰が歌えるんだこんなもん(笑)」
と言っていました。

矢野さん
「ペンギニズムはまだ買えるんですか?」

糸井
「買えます。
 でも買わなくていいと思います」

 

2016/09/02 19:23
どんどん進んでいきます



 
詞の解説をして、
次の歌を矢野さんが歌い、
また矢野さんが解説をしに戻ってくる。
おもしろいです。

糸井
「CMソングの話が来て、
 作詞を矢野顕子さんで考えてますと
 CM音楽プロデューサーの大森昭男さんから
 言われて、
 矢野顕子さんのことは知ってたけど
 あまりにも自由な方だから‥‥
 いまでいう『上から目線』の人だと思ってた」

矢野さん
「そうだったの?」

糸井
「デビューコンサート渋公で
 まったくしおらしいところがない、
 なんて物おじしない女だろう、
 と思っていました」

 

2016/09/02 19:10
詞の解説

 
「チルドレンインサマー」の
詞をスクリーンにうつしながら、
制作秘話のを話します。

糸井
「チルドレンインサマーは、
 じつは、あてたいな、と思って作ったんです」

矢野さん
「え?!?! そうだったの?」

糸井
「いやぁ、『自転車でおいで』が
 できちゃったおかげで
 人から、あれはいいですね、と
 いつまでも言われるんだよ。
 いいや、俺とヤノはもっとできる
 ちっきしょー、と思い、
 いい歌を、ときばって作った歌です」

矢野さん
「プールのあとのにぎりめし、って
 ホントに食べたの? って
 イトイに訊いたら、食べてないって」

糸井
「そう、焼きそばくらいは食べたかも、だけど
 にぎめしは食べてない」

矢野さん
「あの部分はフィクションです」

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