「次は、映画館のようです。
場所は、日田」

日田？！

早く、早く。
カッパが怒るから、
巻きもの、巻きもの。

ここで東京にいる、
敏腕の沙悟浄から電話が入りました。

「明日の相談していいですか？　
明日は宿を早めに出てくださいね、
そして‥‥ていうか、あんたら！
指令、忘れてない？
次の巻きものを開かないと、
次に進めないしくみなんだよ！」


「スガノさん、目が死んでるよ！」

おなかがいっぱいなの！

キントウンに乗った。
日が暮れていきそうだ。

もう、ここには書き表せないほど、
木皿、カッティングボード、
ジャム、焼き菓子を
たんと買いました。

どうしよう。
豚と猿に、すてきな暮らしが、
約束されてしまった。
おみやげはしあわせの重みです。

すでに腹１２０ぶんめなのに、
やめなさい、
という制止もきかずに
スコーンを発注し。
（これがまたうまかった、天国の味がした）

気持ちを落ち着かせるためにもいったん
カフェの席につきまして。

そして私は、
このお盆を買うだろう。

予言。

お客さんたちが、
みんなごっそりごっそり
買っていくから、
おいしいにちがいない。

私も５つは、買っていく。

このみかんのジャムは、
絶対買う。


「出た。スガノの『絶対買う』。
これはすなわちこのあと、
あれもこれもそれも、
と言い出す、
静かな前触れである」