もしかしたら、
「秋のはじめ」なのかもしれないね。

涼しくなって、
まだ日も長くて、
おいしいものが実りはじめてさ。

それがブラムリーの季節なんだね。

「ゆ」あがりに限らずにさ、
いっちばんいい季節ってね。

たぐちゃん、ごめん、
さっき軽くばかにしちゃったけどさ。

時間が限られているぞ、
盛岡で最後にどこへ行く？

「そして、温泉は
秋がいちばんなんですよ」

どうしてですか。

「夏は『ゆ』からあがったあと、
暑いんです」
あ、そうか。
「そして冬は寒いんです」
あ、そうかそうか。

そうかそうか。

「露天風呂のまわりに、
ススキとか木がありませんでした？
いま、秋になって、
ちょうどいい季節なんですよね。
空が高くなって、
そして、ちょうど夕方じゃないですか。
夕陽をあびて葉っぱがちょっと赤くなって、
それが風を受けて揺れてるのを見ながら
露天を出たり入ったりするのが、
いいんです」

はぁあ、
わかったような、
わからないような。

たぐちゃん、
湯あがりは、悔しいくらい
上機嫌だな。

たぐリーダーに訊いてみました。
お風呂のお湯、熱くなかったですか？

「ぼくは、内湯には入りません。
最初っから露天攻めです」

そうなんだ！

岩手の鶯宿温泉で、
整いましたる私たち、
「ゆ」探検隊です。

はぁあー、今回の「ゆ」も
よかったです。

「ゆ」タイムは、
リーダーが決めます。

前は１時間ラインを
決してゆずらないリーダーだったけど、
今日は45分でオーケーいただきました。
では、互いに、
いってらっしゃい。

「ほら、この『ゆ』、
手づくりですよ」

ホントだ。
「ゆ」への愛情が
源泉かけ流し。