りんごマスター
「ブラムリーだって、最初はね、
こんなのを食べる人がいるんだ、って
思ったよ。
でもね、みなさんも今日、
ブラムリーのために、
ここまで来てくれた。
そんな魅力のある、りんごなんだよね」

いつかブラムリーだけでなく、
いろんなりんごを
ほぼ日でご紹介できたらたのしいなぁ。

だって、それぞれぜんぶ、
魅力的なんです。

りんごマスターは、
なぜこんなにたくさんのりんごを？

りんごマスター
「まぁ、なりゆきなんですよ。

ぼくはじつは、新潟出身なんです。
こういうことって、
よそ者、ばか者、若者でないと
うまくいかないっていうでしょう（笑）。

ここ盛岡は、りんごの産地。
みなさんおいしいりんごを育てていて、
ガチかぶりなことをやっても
しかたがない。
同じ土俵で勝負したら、どうしたって
悔しい思いもします。
ぼくはそれが嫌だったの。
だから最初から
人がやっていないりんごを栽培しました。

最初に植えたのは、紅玉、
コックス、紅の夢、
そして、みなさんの好きなブラムリーです。

すると、全国のパティシエさんや、
お花屋さん、ディスプレイの仕事をする人かわ
たくさんよろこんでくださってね。

だからいろんな品種を、ここ日本で、
減農薬で安全に
栽培していこうと決めたわけです」

きっかけは、
たのしく仕事をしたかったから。

「そのとおりです」

うっしゃー、
すっぺぇえぇえい。

かじっ。

うぃぃーーー、すっぱ！

かじっ。

うぅぅうーーーー、
すっぱぁ！

最後の最後に
すっぱい王者、ブラムリー。

りんごの食べ比べは、
あまい順にするのがいいんですって。
だから、最後か、ブラムリー。

いろいろ食べたあとで。

りんごマスター
「これはラセットという品種なんだけどね、
シードル用なの。
フランスのブルターニュのシードルは、
けっこうこれで作られています。
貯蔵すると糖度が増す品種なんです」

りんご、ほんとうに
いろいろあるんですね。

「いろいろあるんです」

こういう小さなりんごは、
食べられるんですか？

りんごマスター
「食べられないことはないけど、
あまりおいしくないね。
でも、ディフプレイ用に、
とても需要があるんですよ。
花束や、クリスマスリースにも映えます。
ドライにしてもいいし」

なるほど。
小さいりんごも、人気もの。

それぞれの味がよくわかって、
おいしい。

すっぱいりんごも、おいしい！