いやだ、西田くん、
やめてーーー！

ギャァアアアーーー！！

何かの灯りが見えましたわ。聖母！

みーぼカーが見えない。

街灯がない。

しかも、じつは、さきほどから我々
擬似親戚４人組（そのうち２人は真の姉妹）の
車には
80年代ポップスが流れておりまして、
大合唱しとるんです。
ちょうどいま「聖母たちのララバイ」が
かかっておりまして、
火サス感がハンパないんです。

このうち誰かが誰かを手に‥‥キャー！！

高速を降りたら、
みーぼは山道に消えました。

とはいえ、ですよ、
みーぼはどこまで、
私たちを先導してくれるんだろう？

おもしろく続いてますよ。
昔の話、いまの話、
うまくいった話、
うまくいきそうな話、
じつはこういうことなんだよ、
みたいな話。
いくらでも続くんじゃないかな。

陸前高田に向かう車の中、
西田くんが言います。

「ああ、あたらしい道だから、
トンネルがまだ白い」

そうなんだ。

「あっというまに黒くなりますよ。
これは昨日開通の証拠ですね」

写真に撮っておこう。

これで、気仙沼から大船渡や釜石が
近くなったね。

おいしかった山の中の中華料理のお店
「広東厨房」をあとにして、
私たち疑似親戚４人は
またいつ小部屋に寄るやもしれぬ
車に乗り込みました。

前を八木澤商店の河野みーぼカーが
先導してくれています。

なんと昨日、
陸前高田まで通じる
あたらしい海沿いの道が開通したとのこと。
そこをご案内くださるのです。

いま、道の開通ラッシュなんだ！

「広東厨房」、それは
八木澤商店の河野さんおすすめの
遠野方面のお店。

変な言い方ですが、
おいしい店でおなかいっぱい食べると、
けっこうほんとうに満足しちゃうんですよ。

でも、ここはしない。
また来てまた食べたい。

最初たどり着いたときは
「ここは注文の多い料理店を地でいく‥‥」と
思った山でしたが、
まいりました。

さすが、私たちにいつも
おいしいものを教えてくれる、
八木澤商店の河野みーぼさん、
ありがとう！

なにしろ、ほら、ここにいる人たち、
真剣だからね。
おいしい話も真剣にするし、
そうすると仕事と重なってくるし、
総合的に話がどんどんおもしろくなる。

糸井
「理由なんて探し過ぎない方がいいんだよ。
おいしいからよろこばれて、売れた。
それを基準にしていいんだよ」

「んもー、おなかいっぱい！」
と思ってからの〜、
小籠包！
杏仁豆腐！