レッツゴー！

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油あげに向かってゴーゴー！

では、油揚げを取って、
行き先を、
同じお城でも、
丸岡城にしよう。

レッツゴー！

歩きながら
岡村さんは言います。

「スガノさん、この雪では
これから越前大野城にいって、
美術館のトークイベントに
間に合うように帰るのは
無理だと思うんですよ。
我々、雪道慣れてないし」

うむむ。

「美術館行く前に、
油揚げも食べたいんでしょ？」

うむむむむ。

「なんなら水ようかんも
ソースカツ丼も食べたいんでしょ？」

都会の軽装で
細心の注意を払う
岡村さんです。

「すべって転ぶのも
いやですが、
水たまりもあるし、
水たまりが怖いんですよ。
あとあと、じわじわ
ダメージきますからね」

かえりの下り坂も
転びませんように。

永平寺は曹洞宗の大本山。
きりっとした空気が漂い、
寺院の建物がどれもりっぱで、
とても美しいところで
正直、たいへん感動しました。

こわごわ歩きで
永平寺の入口に
到着しました。
達成感があります！

岡村さんは静かに言います。

「ここから先が問題ですよ。
見てください、まわりを。
こんな軽装の人いないでしょ」

はあ、まあ。

「ぼくは一度や二度、転ぶと思います」

道路の真ん中からは
名物の「融雪の水」が
出ています。

車のフロントガラスにまで
景気よく飛び出す水もあって
運転中に驚きました。

岡村さんの靴が
とても不安です。